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大人のきものリメイクで

お客様のお宅に、曾孫さんが生まれました。男の子です。しかも、海外で。なにか、送ってあげたいと洗い張りの済んだ着尺をお預かりしました。
以前、男の子に作った着物とちゃんちゃんこ、とっても可愛くできたので、それを作ることにしました。

まだ、産まれたばかりですから、一つ身で作ります。
子供の着物には、一つ身、三つ身、四つ身があります。
身頃を、着物の反物の巾をいかに使うかで、その作り方が変わります。
お宮参りに使う掛け着は、一つ身です。
三歳のお祝いに使う着物は、三つ身となります。
七歳のお祝いの着物は、四つ身です。そして、十三参りに使う着物からは、本裁ちと言って大人の着物と同じになってきます。

大人の着物を使って、七歳のお祝い着を作れたらと思う方も増えています。一番ネックになるのは、袖丈です。
大人のお着物は、袖丈の標準寸法が、今、一尺三寸です。
長めの方でも、一尺五寸がせいぜいです。
七歳のお祝い着の袖丈は、二尺が基本です。
他の所から取るにしても、二尺となると身頃以外に取る所はありません。
しかし、肩のところで、はぎを入れることは出来ませんから、無理があります。ですから、どんなに可愛いお着物を作り直すにしても、
七歳のお祝い着となると、振袖以外ですと難しいということになります。
三歳のお着物なら、何とかなります。
使いまわしの出来る所が、着物の本当に良い所です。
是非、古着屋さんに出したりせずに、大事に使ってください。
きちんとお手入れをしたら三代使えるのが着物の良い所です。
肥やしと思っていた着物も、宝物に変わるのです。
別の方は、結婚式に使われた白無垢を作り直されて、
七歳のお祝い着にされました。
下着を長襦袢にし、内掛けを暈しに染めて着物につくりました。
ぼかしを横段に染めることによって、後から、大人の訪問着に作り直すことが出来ます。どんすの良い生地ですから、どっしりとした本当に素晴らしい着物となります。

帯をこだわることによって、絵羽柄の七歳のお着物に混じった時、かえって、質の良さが際立ち、品の良いお祝い着となります。
後で、縫い直すことで、卒業式の袴に合わせる素敵な着物に生まれ変わっている方もいらっしゃいます。

  お着物のご相談は、きもの蔵人みやもとまで

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