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映画#70『アルキメデスの大戦』

『アルキメデスの大戦』
("The Great War of Archimedes")


監督・脚本:山崎貴
原作:三田紀房『アルキメデスの大戦』
出演:菅田将暉、浜辺美波、柄本佑、笑福亭鶴瓶、小林克也、小日向文世、國村隼、橋爪功、他
配給:東宝
公開:2019年7月26日
上映時間:130分
製作国:日本

Wikipediaより引用

アマプラでの無料配信が数日後に終わるとのことなので急遽鑑賞。

久々に邦画を観たような気もするが、中々に面白かった。


菅田将暉演じる|櫂直《かいただし》が、戦艦大和の建造に隠された陰謀と真実を暴く物語。

一見すると内容は地味かもしれない。かくいう私もそう思って食わず嫌いしていた。

だが流石は原作が少年漫画、その流れは所謂「王道」だ。

絵面は淡々としていても、その真意を読み取る度胸は熱くなる。

後半の畳み掛けで更に熱くなる。

しかしそこで真実の種明かしタイム。

今までの主人公のやってきたことが、主人公の思惑とは逆の方向に行き始める。

ここで一気に当時の日本の戦争に対する考え方が展示される。

さっきまでの胸の熱さはどこかへ消え去り、代わりに胸が締め付けられる。

隠された陰謀とは私利私欲のためではなく、真に国を思ってのことだった、と。


直接的な戦闘描写というのは、今作は序盤の数分のみ。

なのにも関わらず、会話だけで戦争に対する是非を考えさせられるとは思ってもいなかった。

ラスト、直が涙を流しながら「あの戦艦が、日本そのものに見えてしまってね」と言うシーン。

まさしくその通りだ。驕り高ぶっていたあの日々は何処へやら、いずれ大日本帝国という名の巨大戦艦は沈没する。

単純なエンターテインメント的作品として解釈していたが、終盤でここまで畳み掛けてくるとは。


最後、気になった点を一つだけ……

戦艦の「CGで作りました」感、ちょっと強いかなぁ……?

それではまた、次の映画にて。

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