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映画#24『ジュラシック・パークⅢ』


『ジュラシック・パークⅢ』
(Jurassic Park III)

監督:ジョー・ジョンストン
脚本:ピーター・バックマン、アレクサンダー・ペイン、ジム・テイラー
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ
出演:サム・ニール、ウィリアム・H・メイシー、ティア・レオーニ、アレッサンドロ・ニヴォラ、トレヴァー・モーガン、ローラ・ダーン、他
製作会社:アンブリン・エンターテインメント
配給:ユニバーサル
公開:2001年7月18日(米国)8月4日(日本)
上映時間:94分
(Wikipediaより引用)


島に足を踏み入れた者達に襲い掛かる、残忍で狡猾な恐竜たち

前作より4年後、ジョン・ハモンドの尽力により「サイトB」ことイスラ・ソルナ島は自然保護区域及び人間は立ち入り禁止となっていた。

『1』の主人公であるアラン・グラント博士は「あの事件」を機に二度とパークへ立ち寄らないことを決心していたものの、未だに続けていた恐竜の化石発掘の資金不足に難儀していた。

そんな中、「カービーエンタープライズ」の”自称”社長であるポール・カービーとその妻アマンダに出会い、発掘の資金の援助の代わりに「結婚記念日としてイスラ・ソルナ島の上空飛行ツアーのガイド」を頼まれる。

しかし一同は島に上陸することを試み(当然アラン博士は反対)、結果として博士の不本意ながらも島に上陸してしまうこととなる。

上陸直後に鳴り響いた恐竜の咆哮。お馴染みのティラノサウルスのものかと思いきや…森から出てきたのはティラノよりも大型で、背中には大きなヒレを持った肉食恐竜、「スピノサウルス」だった。

…とあらすじを語ったところで、今作はシリーズの中でも異質の作品だと個人的に思っている。中でも際立つのが先程紹介したスピノサウルスの存在だ。

スピノの登場後、程なくしてシリーズの目玉のティラノサウルスが登場するが、なんとスピノに瞬殺されてしまう。しかもその後登場することはない。前作で大暴れしていたティラノがこうもあっさりやられてしまうとは誰も思うまい。

事実、この展開については賛否両論のようで、「ティラノがたまたま弱い個体(青年期ぐらい?)だったのではないか」という考察までされている。

小ネタではあるがタイトルロゴもスピノサウルスのものに変更されている。

そしてスピノサウルスの縄張りを抜けた先に待ち受けていたのは、翼竜のプテラノドンが生息する籠状の巣だった。

主要人物は5人ほどと前回と比べかなり少なくなっており、公式も今作のテーマを「原点回帰」と定義している。その一方で恐竜たちもまた獰猛かつ狡猾だ。『1』でいうヴェロキラプトルたちのように、高い知能を駆使して人間を排除せんと牙を剥く。

人は確かに自然界の頂点に立つ存在だが、恐竜たちがそれに成り代わる可能性も捨てきれない。人は自身に牙を剥く生き物を身勝手にも創造してしまったのだ。

これまでの物語においても、これからの物語においても、このテーマは常に一貫していると私は確信している。


まとめ

これで『ジュラシック・パーク』は3作とも鑑賞。残すは『ワールド』の2作のみ。

今作もどうやら賛否両論のようだが、『2』ほどではないようだ。私も『1』の次に今作が好きだと胸を張って言える。

一方、個人的に気になったのは「恐竜たちの非生物感」だ。
今までの恐竜たちは「目を凝らす」「相手の様子を伺う」「匂いを嗅ぐ」など、生態系に則った行動をして獲物を見定めていたものの、今作における恐竜たち(スピノサウルスやプテラノドン)は真っ先に獲物を仕留めに掛かっていたように見える。まるでパニック映画に出てくる「モンスター」のように。

恐竜たちはモンスターではなく一つの種族、生命と私は捉えているので、この描写には少し違和感を感じざるを得なかった。
(あとこれは非常に個人的なのだが、アマンダのうるささに凄まじくムカついた。)

あと、スピノがティラノを倒すシーンで私は「ティラノよりも強い恐竜がいるんだ!」と子供の頃ウキウキしていたのを思い出した。今はそれよりもヤバい「ギガノトサウルス」なるものがいるらしいが…。

それではまた、次の映画にて。

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