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映画#22『ジュラシック・パーク』


ジュラシック・パーク
Jurassic Park

監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:マイケル・クライトン、デヴィッド・コープ
出演:サム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラム、リチャード・アッテンボロー
製作会社:ユニバーサル・ピクチャーズ、アンブリン・エンターテインメント
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ
公開:1993年6月11日(米国)7月17日(日本)
上映時間:127分


これぞまさに映画!!映画の歴史を永遠に塗り替えた超大作

現代の技術により古代から蘇った恐竜達が、我々人類にその鋭利な牙を剥く…
最早そのタイトルを聞いたことがない人はいないのではないか、と言っても過言ではないほどに世界に名を轟かせた、巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督の超大作…それが『ジュラシックパーク』だ。

1993年に公開されてから現在までその人気は根強く残っており、今年はシリーズ最新作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』が公開された。

ご存知の通り、上記の最新作はシリーズを締めくくる作品。すなわち正真正銘の最終回という位置づけになる。その為か、予告編では歴代シリーズに登場した博士達が全員集結するシーンが公開されていた。

最終回と言うならば、できるなら全シリーズおさらいして鑑賞してやろうじゃないか。という心意気で、1作目から5作目まで観ることにした。

さて、肝心の1作目となる今作だが、やはり当然と言うべきか恐竜の動きなどはほんの少し不自然だ。それもそのはず、1993年当時は現代のようにCGが発達しているわけではないし、恐竜の大半はアニマトロニクス(生物を模したロボットで撮影する技法)で作られたものだ。

だがその一方で、「恐竜」という未知の領域に限りなく近い生物を「神秘的に」「原始的に」「恐ろしく」描くという表現に関しては、ほぼ完成されていたと言っても過言ではない。

冒頭、島を訪れた博士達の前に首長竜が姿を現すシーン。

特に↑のシーンは、シリーズのメインテーマ曲である『Welcome To Jurassic Park』と相まって鳥肌が立ちまくりだった。これほどまでに恐竜を雄大に描いたシーンなどあるだろうか…。

その他にもアラン博士とアレクシス・ティモシーが木に登り朝日と共にブラキオサウルスを眺めるシーンや、物語の終盤にてラプトルを倒したティラノサウルスが咆哮を上げるシーンなど、CGとはいえまるで本当に息をしているかのような恐竜たちの勇ましさに胸を打たれた。

いつまで経っても忘れられない「子供心」

どんな大人であろうと、彼らは大人であるが故に「大人ぶる」が、その心の奥底には必ず「子供心」が眠っている。少なくとも私はそう確信している。

むしろどんな物に対しても「へっ、くだらねぇな」と吐き捨てる大人の方が断然カッコ悪い。好きなものにはいつまでも全力で好きでいるべきだと思う。たとえそれがどんなに子供じみていたとしても。

この『ジュラシック・パーク』という映画、いやそれだけに留まらずこのシリーズは、いつだって「子供心」を蘇らせられるものだと痛感した。大人というつまらない存在になってしまった我々を、一気に子供まで時代を戻してしまう。

更に言えば主人公のアラン博士も、ヒロインのエリー博士も、創設者のジョンも、果てには監督のスピルバーグでさえ、みんな子供に戻されていたように思える。

アランとエリーの「恐竜をこの目で見たい」という願いも、ジョンの「世界を驚かせれるようなものを作りたい」という願いも、スピルバーグの「限りなくリアルに恐竜を映画で表現したい」という願いも、全ては彼ら自身が心の奥深くに眠る「子供心」が生み出したものなのだろう。


まとめ

金曜ロードショーとかでちょいちょい観ていたけど、しっかり最初から最後まで鑑賞したのは今回が初めて。

冒頭でも述べたように、未だCGが十分に発達していない時代にここまで恐竜を表現できていることにはとても驚かせられる。もし当時に今ほどのCG技術があったらどうなっていただろう。

『ジュラシック・パーク』はシリーズ全体から見てもやはり最高の滑り出しだと思う。しかしだからこそ、2作目以降はどうしても見劣りしてしまうのが現実だ。

現に私は続編『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』も鑑賞した上で本記事を執筆しているが、正直にいうと1作目と比べあまり面白味を感じなかった(詳しくは次回の記事にて)。「大ヒットした作品の続編は大体コケる」というのはこういうことか、と痛感している次第だ。

果たして『ジュラシック・パーク3』及び『ジュラシック・ワールド』の三部作は、個人的にではあるが今作を超えるだろうか。中々に楽しみである。

それではまた、次の映画にて。

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