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映画#27『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』


『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』
(Jurassic World: Dominion)

監督:コリン・トレヴォロウ
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、コリン・トレヴォロウ
出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、ジェフ・ゴールドブラム、サム・ニール、ローラ・ダーン、他
製作会社:アンブリン・エンターテインメント、パーフェクト・ワールド・ピクチャーズ、ザ・ケネディ/マーシャル・カンパニー
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ(米国)東宝東和(日本)
公開:2022年6月10日(米国)7月29日(日本)
上映時間:146分


人類と恐竜が歩む先とは…キャスト総結集を以て描く、シリーズの集大成

かの伝説的なシリーズが、遂に終焉を迎える。

ハリウッドを代表する、恐竜によるパニック映画「ジュラシック・パーク」シリーズ。この作品群が後世の映画に与えた影響は、最早言うまでもない。

1992年、第1作『ジュラシック・パーク』が公開。監督は『E.T』や『ジョーズ』で大反響を呼んだ巨匠、スティーヴン・スピルバーグ。当時圧倒的な人気を博したことでその後シリーズ化し、続編のみならずテーマパークやゲームなど数多くのメディアに発展していった。

2001年には一旦制作がストップしたものの、2015年に『ジュラシック・ワールド』が公開、新たなスタートを切ったことでまたもや絶大なる反響を呼んだ。世界的大ヒットを記録し、現在の歴代興行収入では7位にまで上り詰めている。

そうして2022年…正真正銘、「ジュラシック・パーク」シリーズ最後の作品が発表される。それが『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』だ。

この作品の最も注目すべき点は歴代シリーズの主人公たちが集結している点にある。

『ジュラシック・パーク』及び『ジュラシック・パークⅢ』の主人公、アラン・グラント博士
そして『ジュラシック・パーク』のヒロインのエリー・サトラー博士
『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』の主人公、イアン・マルコム博士
前作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』でも出演していた。

(上記3人は『ジュラシック・パーク』での事件の当事者でもある。)

そして登場人物だけでなく、物語の随所にも過去作のオマージュが多く盛り込まれている(主に『ジュラシック・パーク』のシーンたち)。

オマージュだけでなくタイトルロゴの再現も登場。
実に最終作らしい要素である。

さて、肝心の物語は前作より四年後、つまり生み出された恐竜たちが人間界に解き放たれた世界が舞台となる。世界はまさに「ジュラシック・ワールド」と化していた。

当然、恐竜による被害は多く見受けられており、オープニングでは一般人が肉食竜に捕食される映像がニュースで流し出されている。

最早恐竜が完全に生息してしまった今の世界において、残された道は「共存」しかないのか…といった議論が白熱している中、やはり恐竜を私利私欲のために利用しようとする輩も現れていた。

そんな中、ジュラシック・パークを設立したインジェン社のライバルにあたるバイオシン社、そのCEOであるルイス・ドジスンは恐竜の保護施設であるバイオシン・サンクチュアリを設立し、文字通り恐竜の保護活動を行なっていた。

実はこのルイス・ドジスンと言うキャラクター、1作目から既に登場していた
演じている俳優は異なるものの、ネドリーに恐竜の胚珠を盗み出すよう指示していた。

世の中が恐竜に関する論争で白熱する一方で、アメリカでは巨大イナゴによる農作物の甚大なる被害が報告されていた。

地質学者のエリー・サトラー博士は蝗害による世界的な食糧難を予測、さらにイナゴがバイオシン製の作物のみ食い荒らさないことから、博士仲間であるアラン・グラント博士を呼び、更にバイオシンで働いているイアン・マルコム博士をツテに、真相を探るべくバイオシン社に忍び込むこととなった。

その同時期、「ジュラシック・ワールド」シリーズの主人公であるオーウェン、クレアは独自で恐竜の保護活動を行いつつ、まさに世界に恐竜を解き放った当人であるメイジーと共に山の麓で暮らしていた。

その近辺の森には、かつてジュラシック・ワールドにてオーウェンが調教したヴェロキラプトルのブルー、そして彼女の子供であるベータが住んでいた。

そんなある日、メイジーとベータが密猟者たちによって誘拐されてしまう。すぐさまオーウェンとクレアは後を追い、マルタ島で行われている恐竜の闇市場に潜入する。そこでメイジーとベータはバイオシン社に受け渡されたと聞き、密輸者のケイラの助けを借りバイオシン社へ行くこととなる。

オーウェン一行は愛する娘同然の少女と恐竜の子供を救うために
アラン一行は世界を脅かす脅威の真相を突き止めるために
それぞれ各々の目的のためにバイオシン社へ向かうこととなった。

そこには、今までにない新たなる恐竜が牙を剥くとも知らずに。

…といったあらすじの元、物語が展開されていく。

シリーズ最終作にして最高傑作、と謳われている一方で、賛否両論の面も持っているのが今作。その要因の一つがイナゴの存在だ。

生物学的に有り得ない大きさまでに進化したこのイナゴ、その巨大化の原因はやはり白亜紀の生物の遺伝子が組み込まれていることにあった。

この超巨大イナゴは劇中でも大きな役割を果たしている訳だが、それに伴って登場シーンも非常に多い

デカい上に数も多くそれでいてウゾウゾ動くイナゴ…もし極度の虫嫌いが今作を鑑賞したらそれはとんでもないことになるだろう。

この展開に関しては波乱を呼び、一部では「恐竜の映画」ではなく「イナゴと人間、ところに恐竜の映画」と揶揄されているほどだ。

だが、恐竜が醸し出す圧は依然として損なわれてはいない。特に今作に関しては、巨大な爪を持つ獰猛な草食竜のテリジノサウルス、シリーズ最大級の巨躯を持つギガノトサウルスや、翼竜の中では最大の大きさを誇るケツァルコアトルスなど、今までにない新たな恐竜たちが多数登場している。

そして物語の締め方に至ってもいかにも最終作らしさが溢れていた。バイオシン社の巨大イナゴを利用した企みは打ち砕かれ、人類は恐竜たちとの「共存」を選択した。

支配するわけでもなく、制圧するわけでもない。
ただ同じ命ある者として共に生きていく。
世界に「新たなる支配者」なんてものは必要なかったのだ。


まとめ

さぁ〜これにてジュラシック・パークシリーズの記事はおしまい!!
よく書き切った俺!!!!

個人的な感想に関して、やっぱり全作品を踏破してから鑑賞して本当に良かったと思いますた。折角監督とスピルバーグが用意してくれたオマージュに気付けないほど勿体無いものはないからね。あぁ、シンウルトラマン?そんなものもあったね

特にドジスンとネドリーの死に方がほぼ一緒だったのが細かいなぁと思いましたねぇ〜あとタイトルロゴの再現!!IMAX版のポスターにもあったけど実際映像で観た時はそりゃーもう痺れました。「遂にこれをやったか!!!」と。

あと一つ、個人的に大好きなシーンがありまして。Youtubeにも上がってるんですが(もちろんちゃんと公式です)、テリジノサウルスがじりじりとクレアに寄ってくシーン。あそこの緊迫感は本当に凄まじいなと思いました。

マジで名シーンだと思いました。今までとは違ったテイストで見た目が凶暴ですもんね、テリジノ。
(実際にプレイしてませんが、ARKってゲームでテリジノサウルスの存在を知った人間です私。実況見ておいて良かった笑)

これでジュラシック・パークシリーズは本当におしまい…って考えると少し寂しいですよねぇ。もしまた新しく作るとしたらパーク開園前の前日譚とか?ハモンド役の人がもう亡くなられているのが非常に惜しいですねぇ…

ともかく、ここまで読んでくれた方々には感謝しかございません!!
ご購読誠にありがとうございました!!!!

それではまた、次の映画にて。

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