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【仕事が途切れない】イラストレーターを継続する為の知恵袋



イラストレーターを続けられる人と続けられない人の違いは?


わたくしは今年でイラストレーターになって3年目となりました。

まだまだ新人とも言える程度の経過年数ではございますが、1年続けるのも難しいとされるクリエイター系の職種で独学のしかも副業で続けてこられたのは自分でも驚きでございます。

イラストレーターとして独立しないの?と聞かれる機会も少しずつ増えて参りましたが、独り身でしたらそうしていたかも知れませんね。ですが、家族の事も考えて会社に正社員として所属しているという立場があった方が良いと考えております。

わたくし以外の家族で会社等に勤めている者はおりませんので、ローンを組むにせよ保険に入るにせよわたくし名義でした方がスムーズですし、社会保障の面でも扶養などサラリーマンの方が得な部分が多いと思っております。

また、イラストレーターとして生涯一本で生活していける自信はございません。以前の記事でも書かせて頂きましたが、わたくしはイラストレーターを副業としてお勧めしており、本業としては一押しの職業とは言い難いというのが正直な気持ちでございます。

詳しくは以下の記事をご参照下さい。

イラストレーターと聞くと華やかなカリスマ性のある職業をイメージされるかと思われますが、実際は地味でとにかく地道な作業の繰り返しでございます。実際になってみて「あれ?なんかイメージと違ったな・・・」と思われる方も多いのではないでしょうか?

そんなイラストレーターという職業ではございますが、魅力がないかと言えばそんなことはございません。引き続き副業として続けていきたいわたくしと致しましては、とても魅力的な職業でございます。

なにせ、好きなことをしてお金をもらえ、更には人に喜んで頂けるのです。

会社でお仕事をしていましてもイラストレーターで得られるような喜びはなかなかございません。会社のお仕事は「自分でなくても良い」という前提があり、むしろ「自分でなくても再現性がある仕事」を求められます。

しかし、イラストレーターは「自分だからできる仕事」を頂けます。これはお金にはかえられない職業価値ではないでしょうか?

そんなイラストレーターという職業を続けていくにはどうすれば良いのでしょう?続けられる人とはどういった方なのでしょうか?


集中力

まず、どの職業においても大切なのが集中力でございます。

これは勉強の時などに言われる瞬間的なものではなく、長期的なものでございます。それをやるという意思、実際の行動、捻出する時間。まずそれらがございませんと「イラストレーターになれたら良いな~」という気持ちだけで終わってしまいます。

やると決めたらとにかくとことんやる。
好きなゲームが発売されたから、子供の行事があるから、親が入院したから、・・・と何かにつけて理由がある度にやらなくなる。それでは続けていくことはできません。

会社にお勤めの方はお考え下さい。
好きなゲームが発売されたからと言ってクリアするまでお休みは取れますか?重要な業務が立て込んでいても子供の行事にすべて出席することは可能ですか?親が入院したからと言って退院まで有休を取れますか?

フリーランスがフリー(自由)と銘打たれているのは意思決定がご自身でできるからでございます。ですが、その実フリーではないのがフリーランス。会社ですと有休を取れればその日はお給料がもらえますが、フリーランスは無給となります。

上記のような時に毎回お休みしていてはお仕事として成り立ちません。やるならやるで覚悟をもって集中してやらないとお仕事はできないのでございます。

適応力

職人さんに多いパターンとして新しいものや技術を取り入れるのに抵抗がある、ということがございます。

最近はもう漫画といえばデジタルになって参りました。アナログで描いていましても結局はデジタル化されて処理されるかと思います。しかし、未だに漫画家養成塾みたいなところではアナログは基本だからと最初の1年くらいをアナログ原稿に費やしていたり致します。

たしかに基本は大切なのかもしれません。ですが、現状の必要技術は明らかにデジタルが大半でございます。基本は1か月くらいお試しでやる程度で宜しいのでは?と常々疑問に思っております。

それよりもデジタルで効率的に描く技術や編集能力を高めた方が役立つと思われます。

イラストレーターのお仕事でも今はアナログよりデジタルの方が圧倒的に多いです。わたくしはほぼ100%デジタルのお仕事しかお見かけしておりません。特に企業案件となると特別な事情がない限りはデジタルでございます。

アナログにこだわりがある!というのは結構でございますが、お仕事でしたら需要のある方に歩み寄る必要があると考えております。

趣味で描いていらっしゃるのでしたら、それは本当に素晴らしいことですので続けてらして下さい。しかし、職業としてやるなら技術の幅を広げる努力をすべきかと思います。

昨今はAIもイラストが描けるようになって参りました。美麗なイラストが数分で仕上がるので、ある程度の業務はそちらに置き換わるでしょう。

時代は容赦なく進んで参ります。適応できなければ置いていかれて、いつの間にかお仕事がなくなっている・・・という事もあり得ます。どんな時代でも波に乗れる人というのは強いのでございます。

人間性

当然でございますがわたくし達はみな同じ人類でございます。商売とは人類が始めたものでございますれば、やり取りするのは人間でございます。

人間は感情というものが複雑で、他の動物より精神構造が入り組んでおります。ですので、お仕事の時も成果物だけでなくその工程も大切になって参ります。

イラストレーターは絵が上手くて魅力的ならそれでお仕事が永遠に来るのか、と言えばそんなに甘くはございません。

以前にも少し記事に致しましたが、クリエイターは繊細なお心をお持ちの方が多いのか精神的にお仕事を続けるのが難しくなる方がいらしたり、人間関係が上手くいかなくて続けられない方がいらっしゃいます。

これは一般職でも同じでございますが、精神的に強くて人格のしっかりした方のほうが長く働いていられます。

いくらお仕事ができても信頼を勝ち得ないとお仕事はなくなってしまいます。残酷ではございますが、1年間休みなく働けた人と、お休みがちだった人では、技術の差よりも働いた人の方が評価されます。

働いた人は実績が増え、人脈も増え、さらには「この人はいつも仕事を受けてくれるから」と安心して任せられます。

一方で休みがちだった人は、確かに素晴らしいイラストを描く方だったとしても、不安定な受注状況でまたいつお休みになるか分からないとなれば安心してお仕事を渡せません。

イラストレーターは絵が最終的な成果品ですが、描いている人も評価されております。その割合はもちろん絵の方が大きいですが、描いている人の人間性も大切なのでございます。


仕事を得続けるためには


さて、先述したようなことができたとしても、それは大前提でございます。イラストレーターとして生計を立てている方は概ね当たり前にできている事と思われます。

更に、そんなライバルがいる中でも仕事を得続けるにはいかが致しましょうか?

わたくしはイラストレーターの中ではそこまで抜きん出た技術があるわけでも、個性があるわけでもございません。それは自覚しております。ですが、3年の間お仕事が毎月ございます。

一見してわたくしよりお上手なイラストレーターさんでも、月の売り上げが10万円に満たない方もいらっしゃるようです。別のお仕事をされていてセーブしているなども考えられますが、イラスト一本でしたら月に10万円程度では生活ができません。

副業のわたくしでも30万程度は稼ぐことができております。ですが、フリーランスでこの収入だけですとかなりの低所得になってしまいます。保険料や将来の貯蓄、必要経費なども考えますと50万はないと中年になった時に困るでしょう。もちろん資産運用して増やしたり、収入源を多角化すれば良いのですが今はその方法は割愛致します。

なぜ稼げないのかは色々と理由がございますでしょうが、フリーランスの場合収入は仕事量に比例致します。単金の違いも大きいですが、量がこなせれば単金が低くとも結果的に収益は上がったり致します。

つまり圧倒的に仕事量が足りてないと考えられます。

では仕事はどうやって得続ければ良いのでしょう?いくつか思いつきますが、現状を見て感じますのは以下となります。

・選り好みしすぎている
・できる範囲が少ない
・コミュニケーション、営業不足

「女の子しか描きません!」の場合、相当人気のある方なら個性として良いかも知れませんが、それほどでもない場合はお仕事が少ないでしょう。当たり前でございます。

「背景は描けません」「メカなどは不得意です」なども同様でお仕事の幅を狭めてしまっています。そもそもできないことを積極的に書くのはマーケティングとして如何なものか?とも思われます。

なぜこのように思うのかと申しますれば、わたくしにその皆さまがお断りしたお仕事が回ってきているからでございます。

「そういうのは低単価のやりがいがない仕事でしょ?やる価値ないじゃん」
「今後子供向け作品に携わりたいから成人向けはちょっとね」

そのご意見も一理ございます。確かにメインクリエイターさんのように華々しく高単価のお仕事ではないでしょう。

ですが、それも交渉次第でございます。こうした仕事が回ってきたという事は以前に誰かに断られている可能性が高いです。受けてくれる人を何とか探さないとならないという状況であれば高確率で交渉できます。

成人向けに抵抗があるのでしたら、名義と絵柄を変えて描けばOKでございます。そもそも絵寄せのIP案件等なら自分で公言しなければバレることはまずございませんし、実際にやっていらっしゃる方も多いと思います。

みんながやりたい仕事は低単価でも受注してくれる人がいますが、なかなか受けてもらえない仕事はクオリティを下げるか、単価を上げていくしかございません。

イラストレーターをランク付けしている会社も多いとか。Bランクの人に断られたから、じゃあ稿料そのままCランクに頼むか、稿料を上げてBランクのやってくれそうな人に再度お願いしてみるか、といったことがあるのかも知れません。

イラストレーターのお仕事とは存外たくさんございます。選り好みせず、自分のスキルの幅を広げ、営業や交渉をしっかりとしていけば、今の社会ならお仕事が無くなるということはないのではないでしょうか?

人生設計、あなたの定年は?

わたくしは身体が弱いので60歳での定年を目指しております。以前はそこまで生きられるかな・・・という不安もございましたが、最近はいける!と思うことにして60歳でもそこそこ元気なことを想定してございます。

皆さまはおいくつまで働かれますか?65歳?70歳?いやいや早期リタイアで40歳!など様々でございましょう。

それまでにいくら資産があれば良いか、計算されていますでしょうか?イラストレーターでその資産は形成できますか?その年までお仕事を頂けそうでしょうか?

最近FIREなるものが流行り、若くして働かなくても生活可能な経済状況に持っていくという方も増えました。イラストレーターでそれを目指している方をお見かけしたことはございませんが、どうあれ目標は定めた方が宜しいと思います。

わたくしが考えるにイラストレーターとして現役でいられる寿命はそれほど長くないかと思っております。絵柄が古くなってしまったり、AI等の技術革新や若い層の躍進などお仕事は減っていくでしょう。それまでに確固たる地位を築ければ良いですが、難しいのが現状です。

また、引退後に講師になるというのもわたくしとしてはちょっとやりたい事とは違うかな?と思っております。やるならコンサル的なものが良いと思いますが今の実績ではクライアント様も不安でしょうし、別のビジネススキルが必要なので勉強しないとなりません。

となると、会社も辞めたとして、全く働かずに残りの人生を家族とともに生活していくにはいくら必要か?そのゴールまで仕事を得続けるにはどうすれば良いか?今の状態で達成できそうか?

イラストレーターという夢の職業についても、まだまだ夢の先がございます。若い方にはまだ難しいかも知れませんが、未来を見てお仕事をされて下さい。


最後におまとめ

集中力、適応力、人間性はどんな仕事でも必要なものでございます。イラストレーターに限らず、お仕事を続けていく為には飽くなき努力がいるものでございますので、今後とも頑張って参りましょう。

わたくしもイラストレーターとしてもっと躍進していけたらと思っておりますので、皆さまに負けぬよう努力して参ります。

ご閲覧頂きましてありがとうございました。
この記事がお仕事をするうえで何かのヒントになれば嬉しく思います。


この記事は成人の日にアップ致しました。
新成人の皆さま、おめでとうございます。どうかキラキラと輝く人生をこれからも歩んでいって下さい。


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