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読書記録22


世間は連休ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。

読みたいと思っている本がかなり溜まっています。
GW期間中何冊読めるかな…📚

残照の頂 続・山女日記/湊かなえさん

「通過したつらい日々は、つらかったと認めればいい。たいへんだったと口に出せばいい。そこを乗り越えた自分を素直にねぎらえばいい。そこから、次の目的地を探せばいい。」 
……日々の思いを噛み締めながら、一歩一歩、山を登る女たち。頂から見える景色は、過去の自分を肯定し、未来へ導いてくれる。

山女日記の続編。
やっと読むことが出来ました。

この物語を読むと、人生と登山って似てるなと思います。
険しい道もあれば灘らかな道もあって、良い時があれば悪い時もある。
山は一つじゃないし、人生のレールも一つじゃない。どの山を選んだってどんな人生を歩んだって自分の自由。

山登りは地元の標高300mちょっとしかない小さい山のみですが、この本を読むと登山にも興味が湧いてきます。

やわらかい砂のうえ/寺地はるなさん

砂丘の町で育った万智子は大阪の税理士事務所で働く24歳。顧客のウェディングドレスサロンのオーナー了さんに頼まれ、週末だけお手伝いのアルバイトをすることに。了さんに連れていかれた「あつまり」で万智子は美しくてかっこいい年上の女ともだちに出会う。そんなある日、サロンに早田さんという男性が現れ、人生はじめての「恋」のときめきを感じる万智子だったが…。きれいになるのは誰のためかをぜったい間違えたらあかんで―自分を好きになりたい万智子の、小さな勇気を抱きしめたくなる成長物語。

『自分に自信を持つということはわたしは美しいと思えるという意味では無かったと気づく。
私が私のまま世界と対峙する力を持つ、ということなのだ。不躾な他人の視線を毅然と跳ね返せるということ。
もしも誰かが何かを思っていようとそれはその誰かの心の中の問題であって、それは私のあり方とはなんにも関係ないんだ。』

この物語の中で強く共感した場面。
まさに私の目指す生き方。

だけど時にはやっぱり人の視線や人の心の中が気になってしまう時もある。それでも私はこういう生き方をしたい、と読後改めて思いました。

流浪の月/凪良ゆうさん

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい―。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。

この作品に出会えて良かった。
読み終わった時、心からそう思いました。

物語の大半は女の子の視点で物語が進んでいきます。
女の子の壮絶な日々に差し込んだ一筋の光が文(ふみ)。
しかしそれは本当に光なのか。
最後の最後に文が語る『真実』を目の当たりにした時、震えました。

人と人との正しい関係ってなんだろう。
二人が互いに望んでいるのに側にいることが許されないのは何故だろう。
善意からくる『在り方』の押しつけ。

確かに二人の関係は『普通』や「常識』とはかけ離れていて、異常なのだろう。
それでも私は二人が心穏やかに最期まで一緒にいられることを願うばかりです。


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