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東大推薦合格体験記(経済学部編)

自己紹介


皆さん、こんにちは🌸
東京大学経済学部1年(3月なのでギリ…)のMaverickと申します。
令和四年度東京大学学校推薦型選抜で東京大学に入学してはや1年が経とうとしてます。むりぽ( ノ ゚ー゚)ノ

自分が東大を推薦で受ける時、メディアの影響もあって〇〇オリンピックに出場!だったりとにかく何らかのコンテストで良い成績を取ったものにしか出願資格がないと思っていたのを思い出します。
そんな時、唯一実際に推薦に出願し、面接などの様子を事細かに綴られていたのがnoteの記事でした。しかも幣学部の先輩。ーーー神。

ということで、何の参考にもならないと思うのですが、一年前の記憶を回顧して未来の後輩のためにこのnoteを綴ろうと思います。
ちなみにYouTubeでも推薦について触れたことがあるので、文章読むのは疲れちまうって方は以下のリンクから飛んでください。倍速でも全然◎です。


実は出願する予定なかった…

まず前提として他の出願者の方と違ったのは、もともと東大志望だったものの、一般選抜のみで考えていた (それこそ上記に挙げた東大推薦のイメージがあった…)ので、最終的には一次の書類審査10日前に出願を決めました。
”遅すぎる”ーーー母校の先生方の声が遠くから聞こえてくる気がします。
なので推薦を決めた後の話をするとあっという間の尺になるので、その前から少し振り返ろうと思います。
(おいおい、推薦入試についてだけ知りたいんだよって方は目次からいい感じに飛んでもらえると嬉しいです)

受験勉強(一般受験に向けて)

東大を目指そうと思ったのは、高校1年の春。
高1夏~高2夏まで留学を予定しており、周りから”1年のブランクがあればいくらでも勝てる”、”私 (東大志望) と同じ大学志望なんて失礼”、なんて言われ、負けず嫌いの魂に火が付きました。
ただ当時の私は学校の中では東大を目指すキャラなんかではありませんでした。何より、東大を目指すような同級生とは根本的に何かが異なると気づいていました。

なんせ、頭良い同級生と同じ授業を受けていて、彼らが1を聞いて10や100を理解できるのに対し、私は最大でも1、なんなら0.8でも理解出来たら良い方。だからこそ、他の人の10倍でも、100倍でも努力しないと同じスタートラインには立てませんでした。(これが結構つらかったです)

アメリカに行く前に毎日15時間勉強して、なんとか高校3年間の授業分を終わらせて渡米しました。
私のファンキーでカオスなアメリカでの生活は以下のリンクから垣間見れます。

とにかく同級生の目がない以上、帰ってきてからびっくりさせたい、見返したい、その一心でアメリカで勉強してました。

近くでトルネードが発生し、シェルター避難を迫られた時、何を避難袋に入れればいいのか分からずただ青チャート2冊のみ入れちゃったり。(パスポートを家に置きっぱにしてホストマザーにしっかり怒られました)
古文単語やりすぎて、寝てても音声CDがずっと夢の中でお経のように唱えられていたり。(あんなにクマだらけの朝は初めてでした)
とにかく、ただがむしゃらにやり続けていました。

勉強癖がついたおかげで、ホストファミリーが通う教会の聖書のテストで満点を叩き出したこともあります。(赤シート使って聖書対策してたのは控えめにやばい人だったと思います)

そんなこんなであっという間に時間は経ち…
COVID-19の突然の蔓延でいきなり帰国になりました。
帰国決定から17時間後のフライトで旅立ちました。

日本に帰ってきてからも学校がなかなか始まらなかったので、この日本での時間を勉強に使わなきゃという強迫観念のもとで中毒のように参考書を解き続けたのを覚えています。

学校が始まってからもなかなか通常通りの暮らしはできなかったので平日も休日も20時間をマストで勉強していました。
1個上(高3)の憧れの先輩が東大志望だったので、一緒に学校で同じように勉強していました。なので高2の10月ごろから二次試験対策を始めました。
塾には通えなかったので自分を信じて独学の道を突き進みました。
もちろん、回り道だらけで王道ルートではなかったはずです。

でもその結果…
高3の10月までで
青チャートⅠA,ⅡB(各108周)、鉄壁(327周)、ターゲット1900(108周)、古文漢文基礎系ドリル(48周)、赤チャートⅠA,ⅡB(各64周)

東大過去問(70年分)、東大模試過去問(24回分)、京都大過去問(20年分)、一橋大過去問(15年分)
を終えました。そう、もはや参考書中毒です()

高3の1年間で使った参考書&ノート 計263冊

でもここまで本気になれたのは、きっと中高6年間、心のどこかで思い続けていた、”みんなと土台が違う分、他人の何百倍でも努力しなきゃいけない”という強い確信があったからです。

推薦を目指すきっかけ

さて、本題の推薦を目指すきっかけに戻りましょう。
私が東大推薦を目指すきっかけとなったのは、ズバリ!ドラマです。

ええええええええええええええええええええええええええええええええ

そうなんです。なんなら東大志望もそこで決めました。
高1の頃、私はとあるドラマにどハマりしました。ドラマ「はじめて恋をした日に読む話」、俳優の横浜流星さん演じる“ゆりゆり”が社会現象にもなりました。この“ゆりゆり”にガチ恋した私は、彼が合格した東京大学を目指すようになります。

しかし、問題が1つありました。
わたしは、高校1年。ゆりゆりは大学1年。
私が大学に入るころ、ゆりゆりは大学4年生。
キャンパスが違うから会えないじゃん!!!!!!!!!

そうなんです。いくら彼を目指しても、私は東京という地で共に過ごしながら彼に大学生活中、会うことはできないのです。

しかし、当時の担任に促されてたまたま東大推薦のサイトを開いた時、こんな言葉が目に入ってきました。

『本郷キャンパスでの早期履修が推薦生には認められています。』

何ですって!!!本郷に行けるんですかい!!!

というのもきっかけの1つです。全部じゃないけど。
最終的に、母校の先生方が試しにでも~と声をかけ続けてくださったことやこれまでの自身の活動や個性を判断してもらえるならと考えて推薦を決めました。

推薦一次試験(書類審査)

推薦の1次審査は書類だったので、単色の志望理由にどうスパイスをまくか考えながら書きました。校長先生に添削していただきながら提出前夜に完成しました。AOや学校推薦を考えている人はぜひ以下の事に気を付けてみてほしいです。
①   自分にしかできないことを強調して書く
②   自分の口で説明したい思いや熱意の部分はあえて含ませた言い方で!
推薦で最も重要なのは他の志願者との差別化です。こいつオモロイ!って思わせたら絶対合格です。私は表彰の1番目立つ部分に<スイカの早食い日本一3連覇>とフォントサイズ大で書き、その他の表彰(日本トイレ大賞etc.)とからへんはあえて小さく書きました。
※面接官も普通強調するの逆wwwって笑ってました。

また、書類に含みを持たせることで自分の口で伝えられる他、質問事項が事前に限定されるので対策しやすいです。(全部書いてしまったら聞くことがなくて変化球しか投げられません)

とにかく一般入試が本番だと思っていたので、出願書類はもうどーんと来い!と構えました。ネタ性ふりまいてそれがネタとして教授の先生方に刺さらないなら、大学生活楽しくなさそう~、なんて先生にぼやいたりもしていました。
※本当に出願書類は真剣に取り組みましょう、責任取れません。

推薦二次試験(面接+テスト)

推薦の一次通過が決まった時はめちゃめちゃ嬉しかったです。
正直、ドタバタの出願だったので書類抜け含め心配でした…

当時の高校の校長に一次合格の旨を報告した時、
「君の度胸なら面接は絶対に大丈夫」、そうおっしゃっていただいたのが一番の励みになりました。

面接前はとにかく情報収集をして、経済学部が面接のほかに独自のテスト(数学、経済、英語の計3科目)を実施することを知ったので、経済についてイチから勉強しました。主に、経済学部に通う先輩の教科書を一周して語句の意味などを答えられるようにしました。
自分の活動については、学校の先生方やメディアなどでたくさん自分の口で説明する機会を頂いていたのであまり面接対策はしていませんでした。
ただ想定問答集として100題ほど作成していました。
あとは、自分の勉強癖が変な方向に行ってしまって、東大の経済学部に所属されている教授の一問一答用暗記カードなんかも作っていました。
(顔を見て、その先生の名前と専攻が思い浮かぶように、ね…)

そして、本番を迎えました。
聞かれた内容をすべて鮮明に覚えているので、以下に記します。
みなさんの参考になると幸いです。
ちなみに、綺麗にロール分けされた圧迫面接風でした。
(※あくまで演技なので、実際は皆さん優しい方です)

所要時間 約30分 (質疑応答 10分 テスト 20分)
面接官3名 
入って右手に大きなホワイトボードがあり、適切な距離が保たれて椅子と長机が準備されていました。

【質問事項】
①志望動機
②経済学の中でも特にどの分野について学びたいのか
③(私の専攻分野に関して)法学部や社会学部でない理由
東大を出て何をするのか
⑤スイカの早食いについて

①~③は圧迫面接の中でもしっかりと答えることが出来ました。
そして④の質問。

君は、ココ出たら何したいの??

経済学部の教授

これで私はとんでもないやらかしをします。
ココ、とはつまり東大を指し、大学卒業後の進路(院?海外?就職?)を面接官は聞いているわけです。
しかし、私はこう答えました。

私はこの後、本郷三丁目駅まで徒歩で向かったのち、東京メトロ丸の内線で〇〇駅へ向かい、その後△△駅で母と合流したのち自宅で昼食をとる予定です。

高3の自分

もう、圧迫面接なんてやってる場合じゃないってくらい面接官が腹を抱えて笑っていた覚えしかありません。
丁寧に、「ごめん、聞き方が不親切だったよね」と言われ、再度丁寧に質問していただきました。
ーーーー恥っず。
そこから雰囲気は一転してスイカの早食いについて「君の真のネタ性を感じる」と言われながら軽く掘り下げられました。

【テスト内容】
①数学
やや複雑な確率の問題です。秒で答えたら感動されました。
ちなみに導出方法をホワイトボードで教授陣に解説するよう求められます。
”日本を代表する方々を前に恐れ多いのですが…”からスタートするとウケます。
②経済
コロナ禍のとある企業の経営をどのように改善するかについての指南系でした。これは推薦生のキャリアに合った出題がなされ、私の場合おそらく経営一本で経済の知識が少ないことからこのような形になりました。
③英語
2ページ半の文章を3分で読み、内容要約と内容に関する質問がされました。海外経験があったため、合格者の中で一番分量が多かったです。

こんな感じが内容になります。
ちなみに面接官内のドン的存在は一問一答でしっかり名前および専攻分野や著書をマスターしてあったので、
最後に何か伝えたいことはありますか?という逆質問で

〇〇先生の本を読んで、この分野に興味を持ったので、大学に入れた際にはぜひともお会い出来たらうれしいです。

と最後に答えました。
面接後は面接官(教授)とLINE交換するくらいのマブダチになれた!と思いましたが
「ココ(東大)を出てどうしたい?」という卒業後の進路に対して会場を出た後の予定を答えた私に合格の確信はなかったです。


まとめ

ここまで長々と私の駄文に付き合っていただきありがとうございました。
いかがだったでしょうか。
思ってた推薦生像とは少し違いましたかね…

ただ私は推薦生として同期から毎日刺激を受けて楽しく過ごしています。
単なる受験方式の違いとは言えど、推薦生同士のつながりは強く、イベントなどで様々な分野を学ぶ人たちと話したり、一緒にアプリ開発をしてみたり、こんな縁に巡り合えて幸せです。
みなさんが少しでもこの文章を読んで興味を持ってもらえたら嬉しいです。
それでは~

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