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好きって感情 -困惑-

彼との1回目のデートは彼の家だった。
前友達と遊んだ時、これはほんとに良いよと彼が好んでいたゲームを口実に遊ぶ約束をたてた。
もともとゲームは好きだったし、彼ともっと話したいという気持ちもあったため2人きりになることに不安はなかった。案の定、気まずくなったり困ることなど1つもなく楽しい、また遊びたいという感情だけがうちの新しい感情の記録として刻まれた。

それから学校や長期休暇があり2回目のデートはその1ヶ月後だった。日程が決まるとそれまでに何話そうかな、これ話したいな、どんな感じになるかななど想像と期待が膨らむ。前回のことがあったため気まずくなるなんて想像もしてないし、楽しみしか考えてなかった。唯一、悩んでいることとしたらいつ自分の気持ちを伝えるかだった。会うまでの1ヶ月、彼を考えない日はなかった。早く会いたいと思った。会ったら気持ちが溢れてしまうんじゃないかとまで心配するまでだった。
でも実際2回目のデートを終えて、嬉しい気持ち半分、不安な気持ち半分になった。彼はお菓子を買ってくれたり、お店の扉を開けてエスコートしてくれたり、この服似合いそうとか、おしゃれだよねと褒めてくれたり、傍から見たら絶対脈ありと言われるかもしれない。けれど、家について1日の反省会をするとあの時こうやって返せば良かった、あの話をすれば良かったとか反省点ばかりでてくる。加えて、自分の気持ち言えなかった。いつ言えばいいんだ、タイミングは?切り出し方は?実際彼を目の前にすると自分の気持ちは喉で止まってしまった。緊張と怖いという気持ちで閉じ込められてしまう。世のカップルはすごいなと尊敬する。そしてもう1つ不安な要素があった。彼が目を合わせてくれないのだ。嫌われてる訳ではないと思う。それでも不安な要素に追加するには十分だった。

好きだけど、どうしよう、という思いが自分の中で数日間ぐるぐるしている。何をどうしようとかじゃない。そんなの明確だった。ただ自分の気持ちを言えばいいだけ。それだけのことが緊張と不安にかき混ぜられて自分の好きの気持ちとぐるぐるするくらい緊張と不安は大きかった。

「好き」という感情の中にはこんな黒い部分も付いてくるのか。こんなオプションいらないと思いながら今日もぐるぐる、はっきりしないまま渦を巻いている。

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