なぜあなたのダイエットは失敗するのか(8) ~実践:維持カロリー以下の生活

前回、現在と過去の体重の差分により、その期間あなたは自分の維持カロリーからどれくらいプラス、あるいはマイナスの生活をしてきたのかを知ることができました。今回は、維持カロリーより少ないカロリー収支で生活するコツをご説明します。

引き算の発想

大切なのは、維持カロリーが何kcal なのか具体的な数値を知らなくても大丈夫、ということです。逆にそれを知らないことにより数値で考える要因が一つ減ります。つまりダイエットがラクになるということです。とにかく数値は分からないので、日々の生活の中では、カロリー収支をマイナスにするということは考えません。単純に、普段の食生活から食べるものを減らす、運動を増やすなどしてマイナス幅を増やすことだけを意識します。つまり摂取カロリーの計算も不要です(してもしょうがないのです)。

それだとあなたがいままで実践してきた食事制限や運動によるダイエットと同じではないかと思われるかもしません。しかし今までのカロリー収支が、維持カロリーからどれくらい乖離していたかという明確な基準がある点で大きく異なります。前回の例でいくと、毎日240kcal ずつマイナスを作ってい行けば、いずれ元の体重に戻るということでした。240kcal が、基準です。

何を差し出すか

では前回の例に沿って、日々240kcal 削減することを考えましょう。結果的に240kcal マイナスになるなら、なんでもいいです。例えば白いごはんは茶碗で一杯でだいたい250kcal くらいです。※あなたにとっての「普通の一杯」が何グラムなのか、量ってください。一日3食、毎回ご飯を食べているなら、そのなかの一杯を我慢するのは良いアイデアです。ビールはどうですか?晩酌はしますか?普段飲んでいるお酒がどれくらいのカロリーなのか、そこは頑張って計算してみてください。銘柄にもよりますがビールだと1本200kcalとかそんなもんです。そこから240kcal に相当する分を我慢するのも、良いアイデアです。もちろん、間食のおやつを減らすのも手です。単に「我慢」するのではなく、我慢した分が何キロカロリーなのか、そこは頑張って調べてください。たとえばアルフォート1枚だと70kcal くらいでしたか?すいませんうろ覚えです。キットカットもそれくらいですね。チョコリエールは80kcalくらいだったはずです。大福だともちろん大きさによりますが240kcal くらい削減できるかもしれません。

自炊するひとは食材のカロリーと重さを調べて、低カロリーなおかずを作るのもいいでしょう。大切なことはその低カロリーなおかずを食べることによって、何キロカロリーの削減になるかです。しつこいですが、ただ低カロリーだから痩せるというものではないです。

そのような生活を続けていると、何が何キロカロリーなのか、なんとなくわかってきて、考えるのがラクになります。

食べるのや飲むのを我慢するのはイヤですか?ならば運動しましょう。運動の場合、体重と運動の種類によって消費カロリーが異なりますので、そこは頑張ってしらべてください。例えばですが、体重70kg ならば20~30分ランニングをすれば250kcal くらいは消費できます。ウォーキングは?水泳は?サイクリングは? なんでもいいのです。やりやすいものを選んでください。

ヨガ?それって何分やったら何キロカロリー消費するんですか?

毎日同じことをする必要はありません。上に書いたように、マイナスにする手段はいくらでもあるわけです。今日、朝食のごはん一杯を我慢して、明日は晩酌のビールを我慢してもいいのです。我慢したくないから代わりにランニングをするんですか?

素晴らしいです。

ここでは240kcal を基準として説明しましたが、もっと多く削減できれば痩せるペースは速くなります。食事制限と運動の合わせ技であれば、500kcal 程度マイナスにするのは全く無理がありません。※体調を見ながら調整してくださいね。

○○ダイエットは自分に不要な制約を課すだけ

とにかくどんな方法であっても、カロリーを削減できればいいので、「○○ダイエット」をするのであればそれによって狙った分だけ削減できるのかをよく考えてください。そもそもその「〇〇ダイエット」は、本当にカロリーの削減を明確に謳っていますか?カロリーには触れずに、代謝がどうの、吸収がどうの、リバウンドがどうの言ってるならちょっと胡散臭いです。

そして毎日毎日同じ方法で削減する必要はないことは、すでに説明しました。そのように考えると、○○ダイエットとはたった一つの方法を延々と続けるだけという点では、自分に意味のない制約を課しているだけであることに気付くはずです。好きでもないバナナを毎朝食べるなら、なおさらです。いやなことをして続くはずがないので、楽なことを続けましょう。楽なこと、楽しいことを続けるならば、ダイエットがつらいということはないのではないですか?

一週間程度のスパンでとらえる

日々の削減量について書いてますが、実践するときは一週間程度のスパンで考えてください。一日にマイナス240kcal と固定するのではなく、7倍して、一週間で1680kcal 程度削減できれば御の字です。つまり月曜日は200kcal しか削減できなかったなら、火曜日以降で足りなかった40kcal を削減すればいいのです。日々、摂取カロリー、消費カロリーが違うのだから、ごはん一杯の我慢がその一日のなかで実際に240kcal のマイナスになっているのか、厳密には分からないです。なので一週間程度のスパンでとらえたほうが現実的です。

まとめ

カロリーを削減する方法はいくらでもあります。自分にとって楽な方法を探して継続するのが、本当のダイエットです。

ひとまずこのシリーズで書きたかったことはひととおり書きました。

ご覧いただきありがとうございました。

今後はリバウンドや代謝について等、私なりに思うところを書いていきたいと思います。


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