乃木坂46をLP1枚で

昨年ベストアルバム『Time flies…』が発売されましたが、ここ最近のグループの変化から自分としても一度整理の機会を設けました。
サブスクで音楽を聴くことが多くなり、アルバムをじっくりと聴き通す人も少なくなった今、敢えて有名アイドル「乃木坂46」をLPレコード1枚というフォーマットで紹介したらどうなるか想像してみました。
レコードをかけると必然的に音楽という体験に没入する不思議な時間が発生するのでそれに相応しい曲を厳選。
LPは片面30分が一般的な限界だそうで、乃木坂の曲は4分以上のものが多いため片面5曲、合計10曲ということにしました。
もちろん2枚組にすることも考えましたがただの自分の好きな曲のリストになりつつあったので断念しました。

収録曲

A面
「ガールズルール」
「設定温度」
「サヨナラの意味」
「今、話したい誰かがいる」
「きっかけ」
B面
「Sing out!」
「何度目の青空か?」
「裸足でSummer」
「ひと夏の長さより…」
「君の名は希望」

選曲基準と理由

メロディを重視し、アイドルに興味があまりなく、乃木坂46を全く聴いたことのない人でも入りやすく、濃厚に味わえる10曲を選びました。
歴史や知名度は考えていないので「ぐるぐるカーテン」「インフルエンサー」「シンクロニシティ」などは外しました。
そしてもちろんLPでのアルバムというフォーマットの醍醐味である曲順を重視しました。では選んだ理由を。

「ガールズルール」:ロックアルバムならノリノリな曲が必要なのと同じように、アイドルアイドルした曲は必要だと思いました。中でもこの曲に凝縮された(再現性の極めて低い)エネルギーは他の曲の追随を許しません。

「設定温度」:「ガールズルール」からの落差でいえば最も絶妙かと思いました。アルバム曲ですが冒頭でリスナーを虜にした上で1番の歌詞がクリーンヒット。しかも重すぎない。「君に贈る花がない」と非常に迷いました。

「サヨナラの意味」:みんな大好き。どうしても似た曲調が続くことになりますが、「この出会いに意味がある」の一言に尽きます。通過点なので真ん中に配置。「帰り道は遠回りしたくなる」「最後のTight hug」など他のお別れ系も迷いましたが、この曲のメロディの強さと普遍性の前では外さざるを得ませんでした。

「今、話したい誰かがいる」:私が個人的に最も好きな乃木坂の曲なので過大評価なのは認めますが、「サヨナラの意味」の後を感情をベタつかせずに続けられるのはこの曲に限ると思いました。テンポがそこそこ速いのが一番の決め手でした。

「きっかけ」:乃木坂沼にハマれば泣けますが、何も知らなくても感動できるので裏返す前の後味は最高だと判断し選びました。紅白歌合戦で披露したのには驚きましたね。

「Sing out!」
B面もA面と同じくエネルギーのある1曲で。こういう曲は一歩間違えばダサいだけですが手拍子と共に活力をもらえる一曲です。A面の「ガールズルール」に「君に叱られた」を対応させようか迷いましたが功績としてはこの曲が最終的に勝ちましたね。

「何度目の青空か?」
ここで入れた意図は「設定温度」と大体同じですが、純粋にこの曲はメロディも歌詞も強いので入れざるを得ませんでした。音楽全体の流れが洗練されており、収録は初めから確定でした。

「裸足でSummer」「ひと夏の長さより…」
この2曲はセットで。前者は盛り上がるアイドルソングながら楽曲も凝っており作り手も歌い手も乗り切っているのが伝わっています。後者はメロディ・楽曲だけでなく秋元真夏さん・松村沙友理さんのボーカルがとにかく素晴らしく様々な要素がマッチしてホームランになった好例で、表題曲「逃げ水」より遥かに心に響くものがあります。

「君の名は希望」
ラストは説明不要のこの曲。美しい。そしてボーカルのクオリティが全表題曲中最高で、良い曲に恵まれたと信じ一生懸命録音に臨んでいるのがたまりません。何年経っても色あせないこのグループの魅力を端的に味わえるのはやはりこの曲に尽きると思います。

その他、泣く泣く外した曲

前述の「帰り道は遠回りしたくなる」「君に叱られた」はもちろん、「気づいたら片想い」「夜明けまで強がらなくてもいい」はこのリストを違う日に考えていたら入っていたと思います。良いアイドルを丁寧に眺めて作られた良い曲ばかりです。
またアンダー楽曲も入れようか迷いましたが今回のコンピレーションは入門編なので見送りました。いきなり「日常」とかが流れると「なんか意味深で力強い曲もあるのね」で片付けられそうなので。


ということで、長くなりましたが、乃木坂の良い復習になりました!

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