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あなたの隣に怒っている人いませんか?クレーム対応のプロが伝える上手な「怒れる人」との付き合い方

はじめまして。リズムタウン仙台のNyankoです。
怒りは誰にでもある自然な感情です。怒ること自体は悪いことではありません。でも、喜怒哀楽の喜哀楽に比べたら、同調しづらそうです。

 そして、もしあなたが、物凄く怒っている人に遭遇したら……どうしましょう!?だって、怒りのエネルギーって、火のように大きく、時には激しく、稀に類焼したりする、危険な炎に似ています。 できれば避けて通りたい。もらい火はしたくない。 けれども、それが仕事だったら…。

怒りの電話がかかってきたら

私はコールセンターのスーパーバイザー(以下SV)として働いていた時に、 度々、そんな怒りの炎に巻き込まれました。 新人さんでもベテランさんでも、その「怒りの電話」を避けて受電することはできません。 インカムが外れそうになるくらい、大声で怒鳴っている常連のお客様…。「上司に代われって仰ってます…」 二次対応でSVが代わります。逃げることなどできません。
さて…コールセンターの場合、お客様は目的を持ってお問合せくださっておられるのですから、的確にわかりやすく回答ができれば良いようなものですが、そうはいかないものです。自分が思っていた回答が得られずに、納得がいかず突発的に怒る方もいます。
そんなタイプに出くわしたら、まず深呼吸を2回して落ち着いてください!
私が現役時代は、保留をおいて「お電話代りました」で、コロッと変わる時もありました。怒りの感情に理性が介入して、我に返られた、ということでしょうか。 しかし、「正しいこと」をお伝えしても「納得されないお客様」は自分の価値観を守るために、怒りの感情はますます燃え上がります。

怒っている人は疲れている

怒りのエネルギーは、自分を守る免疫力とも言われています。 自分や家族の命や価値観を傷つけられたり、思い通りにならなかったりした時に、怒りの感情で我が身を守ろうとするのだとも。

怒りの炎を燃やすためには、頭も心も五感もフル活動。怒れる人は疲れています。多くは早口で声も高い。心臓の鼓動も聞こえそう…。 そんな相手の波長に合わせず、ゆっくりと落ち着いて対応することが大切です。 

雰囲気を変える、そして、最も大切なのは「傾聴する」。相手の話をまずはよく聞くことです。

そして次に「分かりました」と受け止める。 受け手のペースで徐々にお客様も落ち着かれていくのです。 

今日の敵は明日のファン

こんな事がありました。 根気よくお客様の苦情を受け止めていたオペレーター。長い長い通話となりました。

不意にお客様が仰いました。「あら?あなたもしかして東北の人?イントネーションで分かるわ。まぁ私、ずいぶん遠くに電話かけているのねぇ」。
 そうであることをお伝えすると「私も2年間だけだけど、仙台に住んでいたことがあるのよ、良いとこだったわ」。 お礼を述べると「まぁ、もういいわ。あなたが悪い訳じゃないし。ごめんなさいね。ただ、こういうクレームがあったことは必ず上に言っておいてね」 。

後日改めて、オペレーターにお詫びとお褒めの電話も頂きました。
「連日仕事が続いて疲れ切っていたところに、あれでしょう。いつもなら私だってカッときたりはしないのだけど。言いすぎたわ、ごめんなさいね。訛りを聞いてホッとしたのよ」。

 彼女の冷静さと、ふっと出てしまった方言が、お客様の怒りの炎を鎮火させたのでしょうか。 それからも度々、ご指名でお問合せくださるお客様となりました。

「ありがとう」の効用

オペレーターさんの中には、どんなに怒鳴られても叱られても、「私が上手に話せないからだ」とか「私のせいで怒っておられる」などと、「自分のせい」 に感じてしまう方もいます。落ち込みすぎて「私はダメだ、向いてない」とか 「電話に出るのが怖い」とデリケートになってしまう方もいて、退職につながってしまうこともあります。 
しかし、そもそも感情は本人にしかコントロールできません。怒っている人の本当に困っていることは何なのか。怒りの元の事情はそれぞれその人にしかわかりません。
「分かって貰えなかった」
「二次対応になってしまった」
「嫌な思いをさせてしまったのは私のせいだ」


上司に助けを求めず、自分で何とかしようと「説明」が「説得」になってしまい、問い合わせた内容よりも、オペレー ターさん本人へのクレームになってしまうこともあります。
感情的に考えると、火に油を注いでしまったのですね。 
SVとして、オペレーターにフィードバックは必要ですが、その時に必ず心掛けて向けているのは、「ありがとう」の言葉と気持ちです。二次対応になってしまった理由は様々でも、「あなたの一生懸命にありがとう」。失敗ではなく、経験にして欲しいから「ありがとう」を捧げます。「ご苦労様」労りの気持ちも込めて。

その積み重ねが信頼関係を築いていくことを、私も学びました。 「ありがとう」は不思議な言葉です。感謝の気持ちを持つことで、脳内から幸 せホルモンと呼ばれるセロトニン、集中力や意欲アップにつながる幸福物質と呼ばれるドーパミン、免疫アップなど脳内麻薬とも言われるエンドルフィンなどが分泌されると言われています。

「ありがとう」をいっぱいにして、家でも職場でも、幸せな環境をたくさん創っていきましょうね!

まずは深呼吸を2回

さてそう言うわけで、「怒り」の感情は普通に何処でも転がっているわけですが、万が一矛先が向けられたとしても、何にも怖いことはありません。ゆっくりと深呼吸を2度。先ずゆっくりとお話を聞いて、一旦受け止めましょう。
一人で悩まず、困ったら早めに相談ですね。 むしろ怖いのは、自分が疲れている時かな。怒ると疲れる、疲れているからイライラと怒りの種を作り易いのかも。
今、私の隣で怒っているのは愛猫です。11匹中、4匹のお兄さん猫たちがミャウミャウ私に訴えています。明らかに怒っている。
原因は分かっています。朝ご飯です。
早速解決することにしましょう。
 ニャウニャウニャウニャウお母さんありがとう
早く早くごはんごはんニャウニャウニャウニャウ 

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