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祝★2周年!くらしのふふふってどうやって作ってるの?持続可能な編集部のありかたとは

こんにちは、ikekayoです。いつもくらしのふふふをご愛読いただき、ありがとうございます!

2022年1月で、くらしのふふふは誕生して丸2年を迎えました。

毎月2のつく日=2日、12日、22日にアップしている本メディア、1本も記事を落とすことなく継続しています。当然のようだけど、これってすごいことだと思いませんか?同じようにメディア運営をされている方々なら、その大変さはおわかりのはず。

というわけで、今回は編集部をお手伝いさせていただいている私から、基弘会編集部のみなさんにインタビューをさせていただきました。編集長ミスターSK、山本デスク、マズルさん、あいたさん、平塚さんにご登場いただき、「ふふふ」なメディアの作り方を紐解きます!

いざスタート!どうでした?

ーーWebメディアを始められたのはマズルさんからのご提案だったんですよね。

マズルさん

マズルさん(以下敬称略)
そうですね。これからWebやメディアはどんどん進化していくから、基弘会としてなにか発信できる媒体を持っておくのはありなんじゃないかと思いまして。

ミスターSK
介護って、突然必要になってそのときになってはじめて介護事業所がどこにあるかを探して、たまたま見つかったところや知り合いのところに入る、みたいなことが多いんです。
元気なうちに介護事業所に触れる機会もないので、じゃあメディアを通じてうる覚えでも「基弘会」という名前を覚えていただけたらと思ったのがきっかけです。

編集長 ミスターSK

ーー始めるときはどんな気持ちでしたか?

山本デスク
そもそもネタがあるのか?とは思っていましたね。

あいたさん(以下敬称略)
基弘会を知ってもらうひとつのきっかけとしてWebメディアをやるのはすごくおもしろいと思いました。もちろん、それを自分たちでやるんだからどうすればいいんだろうという気持ちもありましたが、そこはお手伝いしてくれるライターさんもいるし、基弘会っていままでいろんなプロジェクトを形にしてきているので、そういう礎もあるからこそ、これもなんとかしよう、って思っていました。

ーー実際始めてみてどうですか?

ミスターSK
そもそも最初は私は会食についての話を書こうと思っていたのに、始まった途端コロナ禍になって会食ができなくなったので、題材がなくなってしまいましたから、ちょっと迷走しましたね。

山本デスク
私は中学生の頃に姉の影響で文芸部にいて、文章は書いていたので多少自信はあったんです。でも、こんなに修正入るのか!っていうので、ちょっとガクンときたかな。でも「確かに」と思える指摘だったので、それを繰り返すなかで学ばせてもらって成長させてもらって、ちょっとできるようになってきたかなって思っています。

平塚さん(以下敬称略)
私は2021年4月からこの編集部に入りました。なので、みなさんがすでに書かれていたものを参考にしながら書きました。でも、2000文字とか3000文字とかって実感がなくて、いざ書いてみると足りないから書き足してみたり、それで修正されて「こういうことなんだ」っていうのを学んでいる感じです。

ミスターSK
自分が書いた文章を人に見せるって恥ずかしくなかったですか?僕はむちゃくちゃ恥ずかしいです。

マズル
僕は若い頃は“自称”ルポライターでした。若かったからできたんでしょうね。

山本デスク
私はもう出しちゃえば別に、恥ずかしさはないです。文字は顔が見えないから。そういう意味ではYouTubeのほうが恥ずかしい。

あいた
Webメディアと同じくらいの時期にYouTubeというもっと恥ずかしいものが始まったので(笑)。文字って、自分の「姿」ではない部分で個性を出せるものなので、おもしろいって思います。でもめっちゃ筆は遅いんですけど……。

山本デスク
ほんとに、一気に書けるときと全然書けない時ありますよね。テーマによっても違う。

あいた
書けると思ってたテーマのほうが逆に書けなかったり。

山本デスク
そうそう。どうやろ?って思ってたテーマのほうが筆が進んだりね。不思議。

どうやって書き手を確保しているの?

山本デスク

山本デスク
最近では、弊社の介護スタッフさんに書いていただくことが増えて、これはいい流れだと思っています。もちろん興味ある方にですけどね。

ーーそれってどうやってお願いしてるんですか?

山本デスク
「次、書かへん?」って声掛けしてる(笑)。

ミスターSK
でも、みんな書いてくれるよね。

山本デスク
そうなんですよ!普段の仕事のなかでも「ごめんやけどお願いできひんかな」って言ったら「ああ、ええよ」って言ってくれるその延長で「次、記事書かへん?」って言うと「ああ、ええよ」って。

それは、基弘会には介護以外にもいろんなお仕事があるなかで、線引きしないでフラットに依頼されたことはすべて自分の仕事ととらえる、という文化がみんなベースにあるのかなって思います。それは、会社の風通しの良さやと私は思ってます。

ミスターSK
言い換えれば、みんなオファーされ慣れてるってことやね。いろんなこと言われるから。

山本デスク
そうなんですよ!別に書く仕事をしてるわけじゃないのに、Webメディアで書くっていうことも「ああ、はいはいOK」って。そういう仕事に対するポジティブな社風が、基弘会設立してからの20年で培われてるから。普段からWebメディア以外にも発行している媒体はあるし、チラシや広告を作ることもある。そういう、ものづくりに対しての実績がたくさんあるので、スタッフみんな抵抗がないんですよね。

マズル
Webメディアを継続するために、ライターさんが増えるっていうのはすごくいいことやと思います。僕も僭越ながら何人かご紹介させていただいていますけど、みなさんすごく楽しそうに書いている。実はけっこうみんな書きたいんじゃないかと思うくらいです。

「このメディアだったら書けるかな」と思わせるものがあるんでしょうね。もっとアカデミックだったり、福祉の要素が強いものだったら、ここまで色んな人が書くよって言わなかったかもしれない。そう思うと、Webメディアを継続する上では、関わる人が増えれば増えるほど楽しくなったり幸せになったりしていくのかもしれないですね。

継続するために重要なことってなんだろう?

あいた
一人でやらないことですかね。一人だと絶対できない。ボロボロこぼれていた部分もあると思うんですけど、温かく見守ってくださったみなさんのおかげだと思いますし、きっとみんな褒められないと育たないと思うんです。

けっこう人にお願いするって難しいじゃないですか。でも、それをやらないと運営できないのがWebメディアなので、みんなでやるっていうやり方がここでは醸成されていると思います。

ミスターSK
褒め達
(褒める達人)ですね!

山本デスク
Webメディアって、目を離せない子どもみたいな感じだと思うんです。

人って、手を抜きたくなるじゃないですか。それをさせてくれないのがWebメディア。

今自分が手を止めたら、今まで守ってきた月3回の更新というルールがおざなりになってしまう。根性なしの自分を「ちゃんとしろよ!」って言ってくれてるような存在ですね。

でも、振り返ったときにちゃんと作ったものが残って軌跡になっていて、また頑張ろうって思える。やったことが消えていくんじゃなく、残っていくのはWebメディアのいいところだなと。

この子たち(記事たち)を生かすためにも、足を止めちゃいけないなって思います。

あいた
自分が書くことでいっぱいいっぱいになってしまうけど、しっかり2のつく日にアップしていくっていう運営面のことも意識しないといけないですよね。

次は誰に書いてもらうかとか、誰がどんなネタ持ってるかとか、そういう情報収集まで山本デスクはやってらっしゃるので、私もしないとなって。

ミスターSK
閲覧数も多ければ嬉しいし気になったりはしますけど、でもそこだけが目標じゃない感じもあって。プレッシャーをあまりかけていないことも、続けられている理由なのかな。

やっててよかったことって?

あいたさん、平塚さん

あいた
文章を書くスピードは上がったかもって思います。あとは言葉選びとかも良くなってきてるかも。

あとは、プロじゃない書き手が書いた原稿をチェックすることもあるので、その人の書き方や文章の癖がわかって、それが勉強になったりしてます。

私も執筆することがありますが、今まで自分がやってこなかったことや知らなかったことを調べて書くときには、それなりのプレッシャーがあるので、それをやることで自分の世界が広がるなって感じています。

ファスティングの記事もそうで、記事にすると決めてなければ出来なかったなって思うので、そうやって学べる部分があります。

平塚
最初はなにもわからず、とにかく締切に間に合わせるということだけで精一杯でしたが、今はSNSや新聞をチェックするようになりました。

プライベートでも、もともとインドア派なんですけど、自分でもなにかネタを探してみようと思って、外に出ていろんな経験をするようになりました。最近は整体に行ったりして、プライベートが充実しました。

マズル
僕は体作りのテーマが多いので、自分のやってきたトレーニングの棚卸しになっていますね。伝えるためにはしっかりと言語化しないといけないですから。

先日、ほとんど面識のない人(おじさん)から「『ふふふ』読んでますよ」って言われたことがあるんです。だから、そんな人も読んでくれるんや!っていう発見もあって、嬉しい。こういうのがメディアの力ですよね。

ミスターSK
Webメディアができて、書いてくれるスタッフが増えるということは、活躍できる人が増えているということですよね。職場に来て、いつもの仕事をするだけじゃなくて、書くことで違うスポットライトが当たるスタッフが増えるというのはすごくありがたい。そういう機会がなければ、スタッフ一人の知ることもないような情報を知ることができますからね。

これからの「ふふふ」はどうしたい?

マズル
僕は、基弘会のスタッフ全員がライターになったらいいなと思いますね。すごいコンテンツがあるかもしれないし、メディアの魅力がもっと増すかもしれない。

山本デスク
私はやっぱり本にしたいです。くらしのふふふは、駅で売ったらいいなって思うんですよ。新幹線のホームとかキオスクとかで、「旅のお供にくらしのふふふ」みたいな。

あいた
それこそ新幹線の座席にある雑誌とか新聞とかに連載持てたらいいなっていうイメージ持ってたんですよ。

ミスターSK
やはりいかに基弘会を知ってもらうかという目的は変わっていませんが、Webメディアは寄稿してもらうことで知ってもらうっていう方法もあるんやなって思うんです、読むだけじゃなくて。

山本デスク
そうそう、そうなんですよ!それこそ、入居者さんのご家族にも書いて欲しい。親の介護をしてみてどうか、とか。

ミスターSK
Webメディアって参加型になっていくと面白いかも知れないですね。いろんな人が書いてくれた記事がレガシーになる。それは家族愛にもなるかもしれないですしね。

(対談ここまで)

いかがでしたか?

Webメディアって、編集部によっても目的によっても業界によっても、まったくやり方が違うものですよね。でも、多様性で不確実性の現代、メディアのあるべき姿は、世の中的なマーケティングのセオリーばかりじゃなく、各々のメディアで決めたものが重要なんじゃないかと思うのです。

SEOとか、PVとか、コンバージョンとか、もちろん大事なのだけど、そういう「数字」じゃない部分で続ける意味を見出したメディアこそが、これから生き残っていくのかも。そして一人でも多くの人を「ふふふ」と思わせることができるのかも、と、ikekayoも日々、基弘会編集部のみなさんから学ばせていただいています。

そして、企業のWebメディアは、決して広報や編集部だけのお仕事ではないということも、教えていただいた重要なポイントです。

楽しいけど、しんどい。
しんどいけど、楽しい。

そんな、目が離せない子を愛でながら、これからも頑張っていきたい所存です。
くらしのふふふを、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

by ikekayo(フリーライター/編集者)




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