「編集とは」。vol.21...編集長の書き置き。

編集とは。続きです。これまで同様に、月刊誌のさらに情報誌の編集ってことで、具体的な内容になります。

校正紙が出来上がってからの進行についてです。

レイアウトに原稿テキストと写真が落とし込まれると、一息つく感覚になりますね。指定の通りに配置してあるのかを確認して、初校を提出。

今だとLINEなどでやり取りもできますが、初めての相手や広告の初校は、できるならプリントアウトした校正紙を用意した方が、ミスにも気付きやすいような感じがあるので、手間をかけたいところです。

初校戻しは、プリントアウトした校正紙に赤字を入れてもらってPDFや画像等にしてもらうのが分かりやすいかなと思います。

意外と大きな見出しなど、目立つ場所ほど誤植に気付きにくい場合があります。

再校、3校、、、と、校正回数を重ねていきますが、見開きの大型案件でも理想は3回程度で終わらせたいところです。内容がOKとなって終わることを校了といいます。最終校は念押しの意味で念校とも呼びます。最後の赤字を編集サイドが責任を持って進めることを責校(責任校了)と呼びます。

よくちょこちょこと直しをよこすクライアントもいますが、その傾向があるなとはじめの段階で思ったら、期限までまだ時間があるので、まとめて赤字をいただきたい旨を伝えます。

編集者がクライアントを育てる感覚が必要だと思います。広告営業も同じですね。

スムーズな校正のやりとりは、お互いのメリットになると信じて、クライアントだろうと編集者がお願いするべきですね。相手に振り回されて忙しいと不満を抱くのは、クライアントに教育をしてからにしましょう。

誌面はみんなで作り上げていくものだと思います。情報提供に非協力的なクライアントが言う「お任せします」と、良好な関係を築いているクライアントの「お任せします」は、天と地ほどの違いがあります。

当然ですが前者の方が、校正内容が二転三転する場合が多いです。

関係の浅い相手が言う「お任せします」には、警戒アラートが発動しますね、私は。方向性を聞き出す努力は全力でしましょう。

ここまではどちらかというと広告寄りの話でした。記事の校正確認はしない場合もあります。取材先に確認をする場合は、間違いがないかどうかを見てもらうのに留めます。あまりに注文が多い場合には「広告ではないのでこちらにお任せいただいています」と、説明します。それで気に入らない場合は、掲載見送りも視野に入れましょう。

編集方針は、かなりの信念を持って容易に変えてはいけません。

ま、良い面を拾って記事にするので、そんなふうに揉めたことは実際はなかったですけどね。

要は、取材先の言いなりになって振り回されてはダメですよ、ということです。

明日は校了後の編集作業について簡潔にまとめます。段々と終わりが見えてきました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?