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smashing! あんたのおきにめすまま

大学付属動物病院獣医師・設楽泰司。週一で佐久間イヌネコ病院に出向している理学療法士・伊達雅宗は彼の先輩で恋人。伊達は佐久間の病院の経理担当である税理士・雲母春己とも恋人同士だ。

追い上げては離され、思い出したようにまたキツく握り込まれる。そのうち伊達さんの手が動く気配だけで反応するようになる。脱ぎ散らかした服の上、平屋の廊下、オレの部屋まで待てずに二人転がるように貪り合う。喧しいくらいに響く蝉の声、側に投げ出されてたオレの携帯からメールの着信音。構わず続けようとしてふと思い出す。今日オレは代休、何かあったら連絡してくれ、そう後輩に伝えていた事を。

「す、みません、ちょっ…」

やっぱり何てことはないダイレクトメールの類だった。携帯を手に惚けたまま伊達さんを見れば、拗ねている気配が半端ない。や、表情は変わらず微エロい感じではあるが、ほんと僅かに、眉尻が上がってるんだ。これを見分けられるのはおそらくオレと雲母さん、あとは喜多村さんかと。いやこの際喜多村さんはいいんだ、何でこんな事言ってんのかというと。

「あーあもお」
「すいません伊達さん」
「…せっかく育てたのにい」

育てた、とは。一体何をどこで育てた。それより少しだけ尖った唇の動きが何だかアヒルみたいだな可愛いな、そんなこと考えながらその唇を柔らかく食んで。

「こう、いい感じの大きさと硬さと、反りとかあんのよ」
「反り?ですか?」
「…俺好みにしてんのにい」

オレゴノミてなに。何を。ナニを?。これは問題発言じゃないのか。この人はあれか、外で散々アレしといて(妄想)更にオレのオノレを自分仕様にするとか。興奮するじゃないか。

「おまかせします」
「へ…ぇ?」
「伊達さん好みにしてもらえれば」
「…でもねえ…ホラしぼんじゃてるしねえ。今日はやめとこか」

え待ってそんな。オレの心の声を知ってか知らずか、もうねえハラ減っちゃったんよ、さっさと起き上がった伊達さんは台所に行こうとする。その足首を掴んで引き戻そうとして伊達さん転倒事故案件。痛ったあああああいもおおおお前ええええ!ギャース言ってるその口を無理くり塞いでオレのオノレをこれでもかと押し付ける。ちょっとだけ漏れた吐息を余さずオレの中に取り込んで離してなんかやらずに。

オレらのアレは大体こんなもんですが、ちゃんとやるときはやりますので御意。


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