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佐久間イヌネコ病院 luv.32 としだまのいかしかた

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お正月なので鬼丸たちの家に行ったら、夕方からのスキヤキパーティの準備の真っ最中。ちょうど手伝いに来てた雲母ハルちゃんが…えなに 和服に割烹着なんだけど!

着替えないと汚れちゃうじゃん!そしたら、あとから来る伊達さんが着物を楽しみにしておられるので、ってあの家あれや、独裁政権や。

「これはですね少し大きめですが、撥水加工の優れものなんです」
「今日さ伊達くんそれ見てないの?」
「ええまだ。僕は先にお得意様に挨拶に。お二人は夕方からこちらに向かわれる予定で」
「俺さ卓、割烹着好きかもしんない」

こんど卓さ割烹着着てよピンクの。優羽のお願いだなんて珍しいから、買ってくれるんなら着てもいいよ。そう言ったら優羽がなんかデレッとした顔になった。ハルちゃんにデレるのは全然アリだから気にしてなかったけど、どうやらピンクの割烹着ドリームがツボだったみたい。キッチンへ戻ってくハルちゃんと入れ替わりで、千弦がなんか嬉しそうにやってきた。

「おふたりさん、手ェ出して?」
「えなに?味見?」
「あ!お年玉じゃないですか!いいんですか?」

俺と優羽がもらったのはぽち袋。鬼丸の兄さんのあの達丸和尚さんがみんなに、って預けていったらしい。うっわ俺一体何年いや何十…はいいとして、なんか袋がカイロみたいにあったかく感じる不思議。

「すごい嬉しい…お兄さんいいのかないつも」
「鬼丸がさ、兄さんの気持ちだから、って」
「卓、俺さあのゲームソフトやっぱり欲しい」
「えーー!中古でいいって言ってたじゃん」

お年玉は、自分に合った使い方で運を回さなきゃ!珍しく優羽が力説。使い方はいいとして、その考え方。いいなあ職人さんの威勢がある。

「いいねえ!俺は限定の焼酎セット買って、鬼丸と呑むんだ」
「千弦、それ鬼丸に貢いでるね」
「千弦さん!明日一緒にゲーム見に行きませんか?」

春菊とか足らないからちょっと頼めるかな?鬼丸がエプロンにバンダナでキッチンから走ってきた。優羽と千弦が顔を見合わせニヤリと笑う。あ、こいつら今から行く気だな。オッケー我が命に変えても!二人して大急ぎでコート羽織って秒で出てった。なんでホストのアレぶっ込んでったかな!

「さて休憩休憩。卓、ハルさんコーヒー飲もうか。限定のクッキーをハルさんが持ってきてくれたんだ」
「ベトナムコーヒー…素晴らしい選択です鬼丸くん♡」

前もってわかってたかのようなその余裕。割烹着似合いそうなのって鬼丸な気がするんだよね。



/結城卓
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佐久間イヌネコ病院
身長186cmの割烹着おかんが
一日ウロウロしてても
全然威圧感がないよね
ハルさんうっすいからね
あの甘い甘いコーヒーを淹れたら
ものすごく喜んでくれました!

(院長)


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