見出し画像

コミュニティが大きくなってきたときに必要なことを考える〜レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドのコミュニティについても〜

 レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドのファシリテーターの集まりに限らず、面白いことや魅力あること、共通の専門性や文化を背景にして人々は集い、自然とコミュニティを形成していく。

 学術的な知見を調べたわけではないが、直感的に活動という視点で区分するならば、集まることやイベントを中心にコミュニティが回っている場合と、SNSや地域づきあいなど日頃からのコミュニケーションの積み重ねを中心に回っている場合に分けられそうだ。

 前者のイベント中心のコミュニティを、参加者が増えて大きくなってもどうマネジメントしていくかについては、以下の本が参考になる。

 本書には様々な知見が書かれているが、一言で言えば「なぜ集まるのか」を明確にするということになる。

 後者の情報交換やコミュニケーションを中心にしたコミュニティにおいて、参加者が増えて、大きくなってきたコミュニティが活性化していくには、大きくなる中でも一人一人の顔が見える状態が保てているかが鍵となりそうだ。

 当然、コミュニティの人数が増えれば、顔が見えにくくなり、大きくなりにくくなる。そこでコミュニティには、何らかの仕組みが内在化される必要がある。

 そのひとつが、いわゆるスタープレイヤーを生み出すことである。その人を目指してコミュニティに参加する人が増えると共に、新規にコミュニティに加わる人がその人たちに気軽に接し、時に直接、学べることで、次のスタープレイヤーが生まれる素地ができる。

 ここでいうスタープレイヤーは圧倒的な実力を持っている場合もあるが、コミュニティの中でも、自分の目指したい方向性で先行しているロールモデルとなるような人ぐらいもそれに該当する。

 ただ、スタープレイヤーやロールモデルは自然発生的に生まれる側面もあるが人数が増えてくると、それも見えにくくなるだろう。夜空の満天の星は、それぞれ綺麗で近づいて見れば違いもあるのだろうけども、数が多いとほとんどわからないという感じに似ている。

 そこで、新参のメンバーが、コミュニティにどのような人がいて、自分が誰に向かってアクセスしていけばいいのか、わかるような仕組みがさらに必要になる。
 その仕組みの一つとして、そのような人をフューチャーし、新参メンバーを導けるような、コミュニティ内のメディアやガイドマップが考えられるだろう。

 実際に、1万人に届こうかというレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドのファシリテーター・コミュニティの中でも、グローバルレベルでは、そのようなメディアが立ち上がっている。ラスムセン・コンサルティングの「THE TOF GAZETTE」というメールマガジンや、Simon Dutton氏による「LSP Magazine」である。

 メンバー1000人が見えてきた日本でも、そろそろそのような存在が必要なのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?