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みずほとGoogleの提携をゆるっと考察

みずほフィナンシャルグループとGoogleが提携しました。提携の目的は各メディアにて以下のように示されています。(主にみずほ目線)

  • 顧客取引きデータの分析と顧客に適したサービスの提供

  • 先進的な知見を取り込みシステム開発を改善

  • デジタル銀行立ち上げ

  • 人材交流を通じた企業風土の変革

上記のような狙いが本当に叶うのか?という実現可能性の観点では、Google次第、その本気度次第という感じでしょうか。

素人目に気になるのは、日本での銀行設立に向けた提携が想像できる点です。もしこれが目的として設定してあるのであれば本気です。

以下の情報に基づくと、Googleが銀行を設立するつもりは無いと言われています。

では短期的にGoogleのリターン、Winはあるのでしょうか?

結論から言うと、クラウド事業の収益程度しか考えられません。そう考えるとみずほ銀行のデータを分析できることや、オペレーションノウハウの吸収等はさほど魅力的では無さそうなので、Google側の本気度は高くなく、みずほが目指している姿は実現せずに時間だけが進んでいくのではないかと思います。ちなみにGoogleの売上構成の約8割は広告関連です。

ところで、銀行の保有しているデータって有益なのでしょうか?金融関連データとして類似しているクレジットカードデータも見ながらその特徴を考えてみます。

  1. 属性
    私たちが口座開設する際の情報がデータ化されています。年齢や住所は正確なものが多いと思います。クレジットカードデータは加えて勤務先情報も保有していますね。

  2. 金融資産
    貯蓄額、給与振込、ローン・家賃・光熱費等の引き落とし、クレジットカード引き落とし等、これらのデータが一番の売りです。投資信託関連のデータや、証券会社のデータと結合できれば、ほぼその方の収入や金融資産が丸裸ですね。

  3. 購買
    銀行提携クレジットデータの保有者が多い場合、資産データと組み合わせた時に強さを発揮します。いくら稼いで何に使っているのか?その方のライフステージ、生活スタイル、価値観まで想像つきそうです。ただ銀行提携クレジットカードをメインで活用している方は少ないと思われるため、データを結合した分析の実現可能性は低いと考えます。

以上、みずほとGoogleの提携に関して、今回は両社の目的とベネフィット、それらの実現可能性、銀行データの価値について、ゆるっと考察してみました。


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