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子供にゲームを辞めさせたい人へ

こんにちは、強気のタイトルで早速恐縮ですが無理です。
石を投げないでください。我々は話し合いができるはずです。
厳密に言えば、ゲームに馬鹿ハマりして人生を悪い方向へ行かせない考え方をお伝えしたいなと思いました次第。

かつて重度のゲームオタクだった私は、いや一般人から見たら今も結構なオタクな私は、今社会的に自立し、一人社長といえどそれなりに余裕を持って生きていけるだけの立場です。
ゲームとの付き合い方も良い距離感といいますか、程々に続けて楽しめています。

そんな私が実体験をもとに、子供の教育として娯楽との付き合い方をどう学ばせると良いのか、悩む若い親御さんに提言していく回です。真面目回だ!


子供のゲームに絶望させることなら容易い

こんな記事があります。

「1日中ゲームをしている子どもがぴたりとやめる」精神科医が勧める意外すぎる裏ワザ あえて「ゲームしなさい」と強制する #プレジデントオンライン https://president.jp/articles/-/53856

記事の手法によれば、心理的に子供が強制させられて嫌なゲーム環境を作り、短い時間でゲームするよう仕向ける施策が書かれています。
ただ、親の環境から離れたら自由気ままに楽しいゲームができますよね、多分こうやって育てられた子供は社会人で一人暮らししたら廃課金とか始めるんじゃないでしょうか。

皆さんの子供はどんなゲームをしていますか?
最近は買い切りのテレビゲームより、スマホでできるガチャ課金のある基本無料ゲームが主流ではないでしょうか。
お小遣い制だろうと何だろうと、使えるお金が少ない子供が遊ぶんですから、無料から初めてハマるのが定石というものです。

つまり現代の子供はガチャ課金という概念が小さい頃からあります。それを念頭においたうえで簡単に辞めさせる方法があります。
それは課金の話をちゃんとするということです。
このちゃんとする、とは課金しちゃいけないじゃありません。
「ちゃんと課金しているか」の確認をしましょう。

そもそもですが、大人の皆さんは「ソシャゲ」と呼ばれる代物についてどの程度理解していますか?
何となく「ガチャ」にお金を掛けて抜け出せなくなる「悪質な」ゲームと思っていませんでしょうか。
まずお伝えしておきたいのは、その程度の解像度で子供と基本無料ゲームについて会話を行うと、子供の信頼を損ね、ゲーム依存を逆に高めかねません。
かといって放置していて上手くいく確率も低いです。皆さんの子供が相手しているのは大人もゲームにハマらせようとする仕事のプロ集団なのです。

なのでまず、皆さんが理解して下さい。基本無料ゲームの本質とは、
【無料で遊んでる奴らに対して、課金プレイヤーが快適に、豪快に優位性を持って楽しむ愉悦システムを内蔵したゲーム】ということです。

ここで「無料でも十分楽しいゲームはある!」という反論は意味を成しません。
無料は無料なりに遊ぶゲームの楽しみ方があるのは事実ですが、
それを主張してどうなります?皆さんが子供達に説きたいのは、まさにその無料で遊べる範囲でずーっと時間を浪費して学業が疎かになったり、或いは逆に課金をやめられなくなるのを抑えたいのではないのですか?
そのような事態になる事の虚しさを説く為に、我々は「ソシャゲ」とはこれいかにということを理解しなければならないんです。

話を戻しますと、程度はどうあれソシャゲというのは、キャラクターや装備にスキルや各種レベルやレアリティといった要素によって、用意されたコンテンツを一人プレイで消化したり、仲間と挑戦したり、或いはプレイヤーと戦ったりするわけです。
そこに運要素のあるガチャや定期パスポートの課金を加える事で、無料プレイヤーより遥かに強く、そして快適にプレイできます。
家庭用ゲームは所謂エンディングを迎えるゲームクリアという概念があり、それは自分のペースで好きにやったらいいんです。
大してソシャゲは原則サービスが終わるまでエンディングがありません。全てのコンテンツを消化するという意味ではクリアと言えますが、新規コンテンツの実装でゴールポストがどんどん遠ざかっていきます。
そしてゴールポストが遠ざかる速度は大前提として、課金プレイヤーの速度に合わせています。つまり無料プレイヤーは追いつけません。

そしてゲーム会社は、課金してくれる人達が気持ちよくなれる要素として、自分達が圧勝できる「負け犬」を提供しています。
そう、無料プレイヤーの事です。
無課金のプレイヤーというのは、「お金無いんだね、じゃあ経験値10分の1しかもらえなくてドロップ率も低くてガチャ武器も新キャラ入手率も下がっちゃう負け犬ポジションやってくれる?代わりにタダでいいからさ」
という縛りプレイをやらされて、課金プレイヤーに「あいつこんな苦行の周回要素を10倍も時間かけてやってて暇なんだろうな~」とか哀れみとか優越感に浸らせる為の役者、エキストラです。
嫌ですよねそんな役回り。ゲーム運営側の社員でもそんな役回りのキャラをゲーム内で演じろとか言われたら嫌です。でも無課金プレイヤーの皆様は、自分の時間を削ってわざわざ負け犬をやってくれているんです。
本当にありがたいですよね。
だからソシャゲというのは、本当に楽しいタイトルならちゃんと課金して、ゲーム会社が設計した本来の楽しみ方をしっかりと味わい、負け犬達と競争して勝って仮初の「俺つえええええ(悦」をするゲームです。
このPay to WINという概念色があまり露骨に出ないような健全(笑)性を出してまずはゲーム性にハマらせて、課金に手を出す為のアレやコレを工夫するのが、ソシャゲ会社側の仕事です。

「ボク君(ワタシ君)、最近やってるゲームどんなの?」って子供に聞いて

「〇〇ファンタジー!」って言ってたら
「へぇ!じゃあしっかり課金して強い装備や召喚石そろえたりしてるんだね!」ですし、
「〇〇シューティング!(銃で撃ちあう対戦ゲーム)」って言ってたら
「へぇ!じゃあしっかり課金して装備を整えて、ガンガン勝ってる?」という風に課金してるのが当たり前のようにリアクションすべきです。

「してるわけないじゃん、無料だよ!」

って言ってきたらすかさず驚かなければなりません。
「え!なんでそんな間違ったゲームの遊び方してるの!?」
「ソシャゲの遊び方教えたこと無かったね、どういうものだと思ってる?」

こうやって問いかけて、「課金するのが当たり前のゲームを、なんで課金しないで遊んでるのか」という前提で話していきます。
その理由は上述の通りです。

ゲームは挑戦したり失敗したり、考えたり工夫したりすることで、子供の知育になり教養を深める切っ掛けにもなる素晴らしいものですが、ただ延々と周回したりレベリングしたりを無駄に時間をかけてやるのが正解とは言い難いです。
据え置き機のRPGのように、道中のレベリングで普通に逃げまくってなければ適性レベルに到達するのと違って、負け犬役をするために時間を無駄に使わされているという状況は子供の貴重な他の遊ぶ時間を失います。
そういう負け犬役は、趣味が見つからなくて新しい事を見つける元気もなくて、ダラダラとゲームという形で何かをしていたい惰性で生きているドMのモードなんだよと教えてあげましょう。そういうのを本当にやりたいんだったらどうぞって逆に促してあげましょう。マトモな判断ができる子なら辞めます。或いは無茶苦茶課金したくなるのでお小遣いの相談してきます。
後者ならば、お金を払う以上、効率良く課金する為の相談に乗りましょう。
子供がお金のやりくりを学んでいく機会になります。ただゲームソフト買ってハイ終わりではできない経験です。
システムを逆手に取りましょう。

大丈夫。課金の要領が分かって来た子供なら、大人になって稼げるようになっても、収入の7割をガチャにぶち込むとかイカれた感覚になることなく、上手に付き合っていけるようになります。

ゲームをやりまくる奴と、勉強をやらされまくった奴

この表題を語る上で特にお話しておきたかった話題です。
・ゲームは1日1時間(或いは禁止)
・門限は厳守
・身体に悪いオヤツは禁止
・予備校に行って必ず一流大学へ

例えばこんな感じで育った男の子が居たとします。
私の所感では、その殆どが社会性に欠け、屈折していて、だいたいが就職を機に家を出ていって、今までの鬱憤を晴らすかの如くゲーム、アニメ、推し活その他趣味といえる世界に狂ったようにのめり込んでいます。

食べ物の恨みは深いとか、借りたお金は忘れても貸したお金は絶対忘れないとかいうのと一緒です。抑圧されてきた欲望というのは普通に解放するよりもよっぽど強烈で、その受け流し方や向き合い方を考える事すら許されなかった社会人1年目が、社会の波というストレスに晒されて無事でいるわけがない。

つまり表題の勉強やらされまくった奴と、ゲームやりまくる奴というのは、紙一重の人物であるという話です。
「あんなに良い子だったのに」という凶悪犯罪者の近親者さん。
「あんなに良い子にしてたから」そんな事になったのかもしれませんよ。


大事なのは2つの理解者としての立場と、考える切っ掛け

ゲームを辞めさせたい皆様に「子供との向き合い方」という一歩引いた視野から最も大事な事をお伝えします。

子供は、親の感情にとても敏感です。
機嫌を損ねたら自分が生きていけないのを本能で理解しているからです。
家を用意して、飯を作ってくれて、お金を稼いできてくれるからです。

でもそんな親が、自分が面白いと思うゲームに嫌悪感を抱いて話しかけて来たらどうでしょうか。反発か、隠れてこっそり遊ぶか、素直に引いて抑圧発狂コースが濃厚です。

まずはゲームの面白みを理解しましょう。そのための会話です。
その会話の中で、子供に問いかけるのです。
「このゲームの面白い所はどんな所なのか」
「課金要素はどんな所で無課金よりも有利になるか」
「逆に、無課金だと、どういう作業が増えてしまうのか、どれくらい時間をロスしそうなのか」
「もし課金をするなら、どういう使い方がお得だと思うのか」

子供達は、自分の親がそうやって問いかけてくれると、ゲームを否定していない=自分の好きなことに理解を示してくれていると感じます。
だから分かってもらおうと、一生懸命考えて伝えようとします。
そうやって自分で課金についても考えさせる事で、コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスのバランス感覚が身に付き、ある日急に理性を取り戻したようにゲームを辞めます。
曰く「天井(或いは底)が見えた」
曰く「俺TUEEEEEが虚しくなった」
曰く「時間が(課金しても)もったいなくなった」

そういう判断ができるようになるべく、子供達にはゲームについてしっかりと考えさせ、説明させてみるのです。
ゲームシステムの構造を考え、それを言語化できるようになると、子供の論理的思考力はかなり高まっていると言えるでしょう。
禁止という体裁を取らない、理解関心を寄せてくれていると感じれば、子供は親を信頼するようになります。子供は隠れてこそこそ遊ぶ必要も無いので、実は裏でどっぷり中毒になっていたというケースも防げます。

子供との信頼関係を育む切っ掛けになります。
是非とも、家族でゲームについて話し合ってみて下さい。

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