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ベジタリアンとビーガン増えてます。市場は世界的に急伸長し、日本でも2020に向けて続々参入。

「ヴィーガン」という言葉を見聞きすることが多くなりました。
「ベジタリアン」は、日本でも昔からよく知られた言葉で、『菜食主義者』つまり動物性のお肉や魚などを食べない人のことです。お肉から出る鶏ガラや、お魚から出る出汁も口にしませんが、鶏卵や牛乳などは口にすることが出来ます。

それに対してヴィーガン(Vegan)とは、ベジタリアンよりもさらにハードルを高めた『絶対菜食主義者』です。
お肉とお魚を食べないのはもちろん、ビーガンは乳・卵・蜂蜜など、生産工程に動物が関わる全ての食材を口にしません。さらにより厳格なヴィーガンは、身に着ける服や下着、タオル、布団などから住まいまで、衣食住すべてのライフスタイルにおいても、動物性の素材を使用しないのです。

ヴィーガンは、たんぱく質も植物性食品から摂ることになるので、豆腐を使ってお肉のように料理したり、牛乳の代わりに豆乳やココナッツミルク、アーモンドミルクを使ったりします。

もともと海外では、ベジタリアンは日本よりも多く存在していて、いわゆる「植物物性食品」の市場も一定の規模がありました。欧米ではスーパーでも、アーモンドミルクなどの植物性ミルクやフェイクミート(代替肉/人工肉)コーナーがあることも普通です。

さらに近年は市場の拡張が目覚ましく、特に欧米でのビーガン人口は急増。英ビーガン協会によると、英国のビーガン人口は2018年、総人口の1.16%に相当する60万人にのぼり、うち42%は2018年に完全菜食主義に切り替えた人だそう。米国でも、ビーガン人口は2017年に1960万人となり、2014年から600%増加という急拡大ぶりです。また2023年には世界のフェイクミート市場は約1500億円になるとも言われています。

このような世界の流れのに乗って、今後、日本のベジタリアン&ビーガン市場規模も大きく伸びるとの予測があります。さらに日本に於いては、2020年の東京オリンピックでの需要が注目されており、訪日外国人への対応も狙ってか、2018年頃からベジタリアン&ヴィーガンに対応した食品の発売やレストラン出店が相次いでいます。


■国産ヴィーガンソーセージ
テラフーズ(JBRIDGE株式会社)が独自に開発した本物のソーセージのようなテイストの日本初の動物性不使用の国産ヴィーガンソーセージ 。


■HealthyTOKYO Cafe & Shop
国内外から多くの方が訪れる羽田空港で、2018年12月にオープンしたヴィーガンカフェ。米粉使用のグルテンフリーラザニアや、無農薬野菜を使用したフレッシュサラダなど、グルテンフリーやオーガニック食材を使用したラインナップが多数。


■VEGAN STORE
グローバルミーツ合同会社が運営する全て植物性の商品及び料理を提供するヴィーガンコンビニ&ヴィーガンファミレス。第一号店は、外国人観光客が多く訪れる浅草に2019年12月3日にオープン。



日本では単なる菜食ブーム?

世界的にみたべジタリアンやヴィーガンは、健康目的の他、宗教や動物愛護など、生き方のポリシーから動物性食品の排除が選択されている場合もあります。
それに比べると、日本では、単純な「菜食ブーム」の様相をみせいる側面もあり、ファッション的な意識の『にわかベジタリアン』も現れていることでしょう。体質やポリシーに関わる問題がなくても、菜食スタイルを実行してみる人たちです。男性よりも女性の方が多いかもしれません。彼女たちは、話題のレストランや新しい商品として、ヴィーガン向け商品を手に取ることがあるでしょう。
そんな日本らしい多様性がまた登場していると感じます。


動物性と植物性で気になる違いと言えば、たんぱく質。

近年日本では筋トレブームがあり、たんぱく質への関心が高まっています。筋トレ愛好家の世界では、良質なたんぱく質として卵や鶏肉など「動物性たんぱく質」を多く摂るスタイルを推奨していることが多く、今まで健康やダイエットの敵と思われてきた肉食の地位向上にも一役買ってきました。
そこに、ベジタリアン&ヴィーガンブームも加わり、動物性と植物性の双極で盛り上がっていくことになりそうです。

サプリメントとしてのプロテイン市場も伸びているのですが、動物性プロテインの代表格であるホエイプロテインに対して、植物性のソイプロテインも商品数が増えてきています。尤も、植物性のプロテインは、ベジタリアンターゲットだけでなく、動物性の乳製品が体に合わない人にも需要があるため、ヴィーガン市場のためだけのものではありません。



ますます多様化する食市場

食市場のブームは、健康や美容に関するテーマと密接ですが、今後も、趣味・嗜好にこだわる層を中心に、ブーム性も意識しながら、ターゲットを上手く取り合っていくマーケティング競争となりそうです。



プロテインの記事はこちら↓


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