時が止まってる
いつなんどき、
すぐあの時代に戻れるんだって
そんなタイムマシーンなんてあるのかって
思っていたけど
あったんだよね。
不思議なんだよ、身体は現代で
意識だけその事態に飛ばされる。
脳内は2010年代初頭。
学生服を身にまとって、
ただただ意味の無い会話で
わちゃわちゃしていたあの時代。
いっちゃん楽しかったな。
どこで楽しさ忘れたんやろなあ、
いつしか、
刺激が強い遊びに染まっていったなあ
効かんくなった
頭痛薬の量を増やしていくみたいに。
音楽と酒ですぐ学生時代に戻る。
耳に入れた途端に、
アルコールでバカになった脳内を
すぐにその時代にトリップしてくれる。
それぐらい過去に
固執している証拠かもしれない。
それぐらい現代に
希望を抱いていない証拠かもしれない。
どうでもいい、
ただ今は誰がどう言おうが、
中学2年、3年生だ。
ずっと気持ち悪い下ネタを言って
面白いって勘違いしていた馬鹿野郎だ。
ずっと好きな人を追いかけて、
提出物を期限まで出さなくても
どうにかなることを覚え始めたそんな奴だ。
静かにAKB旋風が地方都市にも、
襲い始めたそんな時代。
クラスの男子の3分の2は
AKBに推しメンを見つけ、
残りの3分の1は
ハルヒや禁書目録の2次元にハマっていた
そんな時代。
何やっても許された時代、
ネットリテラシーもクソもない。
嫌なことあれば、
ヤフブロ、アマブロ、
ホムペで、
自分では無い、もうひとりのあだ名、
名前で実名で事実を書きなぐっていた
そんな時代。
ホムペのリンクリンクで、
色んな同級生のプライベートが遡れる時代。
本当になんでもあり、
何やっても後ろ指なんて刺されない、
そんな奴だもんな、で通る時代。
コミュニティが狭かったからだろう、
何やってすぐ噂が経つし、
それでもキャラクターで済まさせていた時代。
若さもあるし、
世間の怖さも知らない、
ある意味無敵な若い時。
胸を張っている訳じゃない、
たまたま振り返った時にそうだっただけ、
ヤバいやつと優等生は紙一重だった。
そんなことも、
酒と音楽ですぐに思い出される。
いい思い出悪い思い出、
色々あるけど。
よくあの時代のオトナから、
振り返れば、いい思い出となって
なんとかなるからっていう言葉。
あながち間違えではない、
立場、時代が変われば
物事を見る角度、捉え方変わるから、
その言葉は嘘では無い、
でも、
あの時、あの場所で、
感じた感情、気持ちが変わることは無い。
嫌なものは嫌なままだし、
クソなのはクソなまま。
美化されるのは、
自分に光が当たっているものだけ。
それだけ。
だから、
音楽と酒で綺麗に輝いて思い出されるのは
自分が輝いていたことだけ、
残りはクソみたいなヘドロな記憶。
いかに自分が
クソで楽しい時代を生きていたのかが分かる。
酒と音楽は麻薬よ。
恐ろしいよ。
とにかく今はしゃべり相手が欲しい。
こういう時って
本当に風俗のピロートークって
最高なんだよね。
なーに話しても肯定的になる感じ。
勝手に喋って、
そーだね、そーだね、って
相槌打ってききいれる感じ。
傍から見りゃ金払っとるんやから
そうなるやろってなるんやけど、
金払って心が満たされるなら
安いも高いもないやろって
軽蔑されようが、
金払って満たされる幸せがあるなら
ようけ払ってもいいやろがって、
駅前でわーわ言っとる人たちを、
出刃包丁で脇腹目掛けて刺して、
幸せそうな人を苦しめようと
してる訳じゃないんだから、
マシやろがって思う。
酒と音楽と、その時代にひたって、
1人で幸せそうに潰れてるんだから、
良いやろがって。
何に怒って何に向かって、
怒りをぶつけてるのか分からないけど、
ずっと晴れない霧が目の前に襲ってる。
こうやって酒を飲んだら
楽になるかと思ったら、
大間違いやったな。
黙って1人で潰れるしかないね。
画像は高校時代の筆者の肖像画
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