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【読書感想文】ままならないから私とあなた

1回目の読書感想文は、朝井リョウさんの本📘。
朝井リョウさんの本は本当に好きで、大体読んできました。

今回は、『ままならないから私とあなた』
2回目の読了です。やっぱり、一回しか読まないと忘れてしまうんだよな〜

“ままならない”とは?

そもそも、“ままならない” ってどういう意味?
googleで検索したら、「思い通りにならないこと」と出てきました。確かに、うんうん、ままなっているようで、ままになっていないストーリーだったなと、今更。

レンタル世界

レンタル友達、レンタル彼女、レンタル家族。このお話は、レンタルサービスで働く女の子に出会った “雄太” の話。
本編ではないのですが、こっちの話が好きでした。

あらすじ

このお話は、雄太が参加した結婚式で高松さんに一目惚れをするところから始まります。連絡先すら聞けなかったけれど、なんと、街でばったり!雰囲気が違うことに違和感を覚えた雄太が問いただすと、彼女は、レンタルサービスで働いていました。本心を話せば分かり合えると信じる雄太と、人には隠したいことがあり、そのためにサービスがあると語る美女。そんな時、雄太は、彼女を借りて、仲の良い新婚の先輩の家に遊びに行くことに、、、。

感想

小説の中で、本心を明かすことで人間関係を構築していた(していると思っていた)雄太は、終始「レンタル業をしている彼女を変えられる自信がある」と思っています。
そこが、よくいる主人公ぽい、素直でピュアなところの表れだなと思って、少し気持ち悪いと思ってしまいました。
雄太にとって、仲の良い先輩も高松さんも自分の思い通りになっていると感じている部分が表れていて、そんなわけあるかっ!と一蹴したくなった。
そんな雄太を傷つけないように振る舞う先輩も、実は言えないことが多々あって、それを知った雄太は裏切られるような気持ちになったのかなと思います。なんでも分かり合えると信じていたから。

でも、よく考えたら、雄太は隠していることないのかな。「自分の思い通りになったら、それは他人じゃない。」これは、次のお話である言葉なんだけど、本当にその通りだと思う。

自分の期待した通りに動いてくれなかったり、好きだったのに振られたり、感謝されると思っていたことが、マイナスに働いたり、こういうことがあるから、私ではないと考えることができるのではないかな。

私も、昔は、〇〇してくれるだろう〜と期待して、やってくれなくて勝手に傷ついたりしていました。でも他者は他者。期待したところで変わらないと気づいてから、なんかスッキリした思い出があります。

他者を変えるのは本当に難しい笑。

私は、雄太が先輩の隠し事を知ったときに、だよね、それが人生よねと思いました。
でも、なんでも話あおうね!と約束していた幼少期ってあったよな〜とも。そして、知らない友達の側面を見てショックを受けたりしていたなと。

もしかしたら、雄太はそんな経験今までしてこなかったのかな、だとしたら、とても恵まれていているのではないかな?
先輩も、雄太のことを好きで隠し事していたわけで。
雄太はきっと、人に好かれる性格なんだろうね。

そんなことを考えたあられでした。

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