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小説|ラッキーカラーが始まった

小説|ラッキーカラーが始まった

ピストルの音が短くパンッとなって僕は走り始める。

ラッキーカラーがはじまった。

「今年の学年種目はラッキーカラーです。」
担任の伊盧夫先生がそう言ってルール説明を始めた。僕たちは当然、あれこれと文句を言うのだ。
ラッキーカラーなんて種目名がすでにださいし、くじに左右される徒競争なんてもはや練習の意味があるのだろうか。これで勝ち負けが決まるなんて、なんて情けないんだ。

 「よーい、どん!」

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