お母さんは何時間眠れていますか?
小児科の待合室で、こんな貼り紙を見かけた。
「お子さんは何時間眠れていますか?」
そこには、子どもの年齢ごとの推奨睡眠時間がグラフで記してあった。
娘は今3歳だから…10〜13時間?こんなに眠れているかな?
夜寝た分に、お昼寝時間を足して…と計算しながら、
ふと
「お母さんは何時間眠れていますか?」
そんな問いかけが浮かんだ。
母の睡眠時間は、子どものそれよりも確実に短い。
「お子さんは何時間眠れていますか?」
(眠れていないんじゃないですか?)
ということは、
親だって、眠れていないということ。
本当はもっと眠りたい、という親たちは多いんじゃなかろうか。
睡眠に関する悩みは、乳幼児期の育児の大変なこと上位に入ると思う。
子どもの眠りに悩んでいる親はきっともれなく、
自分自身の眠りにも悩みを抱えている。
子どもが生まれてから、滅多に夜更かしをしなくなった。
なぜなら、たとえ翌日が休日でも、朝ゆっくり寝ていられないから。
子どもと全力で遊ぶとものすごく体力を使うので、
睡眠不足で挑むとかなりきつい。
また、平日は寝不足だと仕事のパフォーマンスも落ちる。
時短勤務でせかせか働いている自分には致命的だ。
本当は子どもが寝た後にもっと自分の時間を作りたいけれど、あまり体力のない自分は毎日もうヘトヘトで、今はできるだけ長く寝ることを選んでいる。
大人だけで暮らしていた頃は午前中ずっと布団の中、なんてことも珍しくなかったけれど、
子どもが生まれてからの3年ちょっと、そんな日はどうしても起き上がれないひどい体調不良で寝込んだ日くらい。合計5日もないんじゃないか?
「お母さんは何時間眠れていますか?」
(眠れないって、つらいですよね。毎日お疲れさまです)
そんなふうに問いかけてもらえたら、
ちょっと、心がほぐれるのになあーなんて、
子どもの名前が呼ばれるのを待つ間、ぼんやりと待合室で座っていた。
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