車の中で絶対に屁をこいてないのに、なんかクサクね? となった時の対処法。
「屁」という名詞のあとには「こく」という動詞がつく。
「こく」という動詞は「屁」と「ウソ」のあとにしかつかないんじゃないかな、と思ったり。そう思って、そもそもの語句の意味を調べてみると、以下であった。
なるほどね。
先日、仕事で北海道のとある町に行った。
車で行ったのだが、私は助手席。
運転席には私の会社の代表が座る。
彼と私は高校の同級生同士だ。
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私たちは普段、別々に行動しているが、この日は2人で行動していた。高校の同級生といえど、芯を食って仲がいいわけではない。
同じビジョンを持って行動しているが、あくまでもビジネスパートナーである。仲はいいけどね。
…
仕事を終えた帰り道、車の中でのことだった。
札幌から車で約1時間半の町での仕事を終え、車内ではその案件をどのように進めていくか、今後はどんな事業をおこなっていくか、静かにお互いの考えを話し合う。
静かなトーンである。そういえば、いつも車の中では音楽もラジオもかかっていないな。
時に静かに話し合い、時にくだらない話で笑い合い、そして時に黙り合う。車は札幌に向かって、高速道路をブコブコ進んでいく。
…
数分ほどお互いに黙っていると、
車内に異臭が立ち込めた。
私の鼻腔を刺激する異臭。
屁だ。
へ。
屁のにおいがする。
これはきっとどなたでもご経験がおありだろう。
絶対に自分由来ではない屁のにおい。
車の中で。
少なくとも私は屁をこいていないし、
運転席の彼も屁をこいていないと思う。
後部座席にだれかがいるのか?
いや、いない。
いたら言うよ。
「だれですか?」
第一、2人きりの車内で、すかしっぺをこくはずがない。この動く個室が屁くさくなる未来がわかっているからだ。
ごくたまにある、車内の屁のにおい。
これは、車の排気ガスに含まれる硫黄成分に由来している。と、どこかで読んだことがある。つまり、車から発生しているニオイなのだ。車由来のニオイなのである。
このにおいを感じた私は、運転席の彼に向かって特に何を言うでもなかった。彼も何も言ってこない。お互いに「ん、屁のにおいがするなぁ」と思っているのみである。
気まずい沈黙だ。
この日の私は黙っているだけだったが、このエッセイを書いたいま、もしも同じことが起きたら?
つまり、絶対にお互いのどちらでもないのに、屁のにおいが車内に立ち込めたら。
私はきっとこう言う。
「ん、くせーな。さては車が屁をこいたな?」
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