レシピコラム 〜イベリコ・プレッサのロティ
スペイン産イベリコ・プレッサのロティ、アルガンの香り、生ハム風味のジュ、デーツフォンデュ添え
春 一節気 立春(りっしゅん)の献立より
えっ?この写真って?
と、僕たちも作ってて思うほど豚肉にしては身質が赤くよっぽど火を入れ過ぎないと白っぽくはなりません。
プレッサはイベリコ豚の肩ロースの部分で、真っ赤な肉の間に和牛肉のごとく”サシ”が入っています。
なので、噛むと焼肉のトントロの様ですがスッと噛み切れるという肉質です。
ドングリを食べて育っているので噛むとナッティーな風味があります。
僕はお皿に盛り付けるとき、この風味を強調させるため、モロッコのアルガニエという木の実から採れるアルガンオイルという非常に上品なナッツの香りが立つ物を振りかけ、焼いたノワゼットをマイクロプレーンで摩り下ろして振りかけます。
これにデーツという同じくモロッコの特産ドライフルーツを付け合わせます。馴染みのない食材ですが、オタフクソースなどの中濃ソースの甘味付けに使われている程強い甘味を持つドライフルーツです。
これをブールバテュの中でしばらく加熱すると…。
あら不思議‼︎ガチガチだった食感がホワッと、コテコテに甘かったのがサツマイモの様にスッキリとした甘味に劇的に変わります。
フランスで、ジビエなどの個性の強い肉料理のガルニチュールとしてよく使われていました。このイベリコ豚ともいい相性です。
同じく豚肉の生ハムの風味を効かせたジュ・ド・ポーにポメリーの粒マスタードをほんの少し入れて、刻んだシブレットを混ぜ込みます。シェリーヴィネガーを一垂らしして白コショウをたっぷり挽いたソースで召し上がっていただきます。
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