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01.史上最強のスタートアップ「RedBull」 起業のタネは、バイラルマーケティング!?

今や世界中の誰もが知る飲料メーカー「RedBull」 ※以下レッドブル

レッドブルは、未上場のため、正確な時価総額は公表されていませんが、推定時価総額300億ドル〜400億ドル(約4.8兆円〜6.4兆円※1ドル160円)と言われています。

日本の時価総額ランキング(2024年7月時点)に当てはめると、50位あたりになるでしょうか。

2023年に公表された1年間の販売本数は、約121億3,800万本です。1本200円と仮定すると、飲料だけで2兆4千億円以上を売り上げていることになります。(レッドブル、恐るべし…)

そんなレッドブルも、私たちと同じように起業を決意するところから、全てが始まりました。今回は、『オーストリアの闘牛 レッドブル』の創業〜現在に至るまでを紐解き、起業のタネについてまとめてみます。

チャレオ・ヨウィッディヤ氏の発明

チャレオ・ヨウィッディヤは、タイの農村で生まれ育ち、1976年に疲労回復用のエナジードリンク「クラティン・デーン」を開発しました。この飲料が、当時タイの労働者やトラック運転手の間で人気を博すこととなります。

ディートリッヒ・マテシッツ氏との出会い

ディートリッヒ・マテシッツは、オーストリア出身。ウィーン経済大学を卒業した後、P&Gへ入社。そこで得たマーケティングの知識を活かし、ユニリーバやブレンダックスでも成功を収めました。

1982年、マテシッツは、仕事でタイを訪れ、チャレオ・ヨウィッディヤの開発したクラティン・デーンに出会いました。この飲み物が、自身の時差ぼけ解消に役立ったことから、その飲料を『起業のタネ』としました。

レッドブルの誕生

マテシッツは、すぐさまチャレオにコンタクトを取り、共同でこの飲料を
国際市場に展開していく計画と共に「世界を取りに行こう」と伝えました。1984年、やがて二人は50:50の合弁事業を設立、「レッドブル」を創業しました。(マテシッツさん渋いぜ…)

製品の改良とオーストリア市場への投入

味や成分、ブランドデザインを西洋市場向けに改良。スリムな250mlの缶が採用されたことで、目新しいモデルとなりました。

1987年に、オーストリアで初めてレッドブルを発売。しかし、価格が高く、味も独特だったため、消費者の反応はイマイチでした。

革新的なバイラルマーケティング

当時、エナジードリンクの市場規模は小さく(ほとんどないに等しく)、
マス広告の費用対効果が望めないことを察したマテシッツは、都会の大学生をマーケティングの対象に限定し、無料で飲料の提供を始めます。

バイラルマーケティングとは、無料で商品やサービスを提供し、口コミを
広げる手法です。SNSが普及した今だからこそ有効なマーケティング手法として確立されましたが、インターネットが誕生する遥か昔からレッドブルはバイラルマーケティングを仕掛けていたというのです。

レッドブルは、一定のコミュニティの中でファンを作ることに成功。
この手法をスポーツマーケティングにも転用し、スポーツや音楽イベントで無料サンプルを配布するなど、若者を中心に、人気と信頼を集めました。

大衆の心を掴んだキャッチフレーズ

「Red Bull Gives You Wings」=「翼を授ける」
レッドブルの成功には、この誰もが聞いたことがあるキャッチフレーズも
必要不可欠だったでしょう。エナジードリンクという未熟な市場でしたが、
大衆が効果・効能をイメージできるよう、見事なフレーズで表現しました。

レッドブルの成功から見る私たちの励み

ここまでレッドブルの華々しい成功について書いてきましたが、
実は、マテシッツ氏は、かなり苦労人としても知られています。

1962年、ウィーン工科大学に入学し、造船学を専攻。
しばらくして世界貿易大学(現・ウィーン経済大学)に転入。
製鋼所のアルバイト、スキーのインストラクターで学費を稼いでいたため、授業には中々出られず、大学を卒業したのは28歳のときでした。
なんと、大学を卒業するまでに、10年もかかっているのです…

(一般的に)大学を4年で卒業する私たちは、どうでしょうか?
当時のマテシッツより、ずっと恵まれた環境にいるのかもしれませんね。

また、ユニリーバの子会社で働いている際には、世界中を飛び回るハードなスケジュールをこなしながら、このように考えていたそうです。

「目に入るのは灰色の飛行機、灰色の背広、灰色の顔、いつも同じでした。来年も今年と同じ生活を送ることを望んでいるのか、と自問することがありました」

(『レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか』p24)

彼がレッドブルを創業したのは、40歳の時です。
自問から逃げないこと、そして来たるタイミングを狙い続けることも、
起業や成功を志す上で、大事なことかもしれません。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
きっとこの記事に辿り着いた方は、ビジネス・起業に興味があり、そして成功を志している方だと想像します。(私もそのうちの一人です。)
本ブログが、あなたの『起業のタネ』となれれば幸いです。

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ここから、たくさんの学びとひらめき、励みが生まれることを祈って。

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