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03.「Airbnb」事業拡大の裏にある壮絶な努力を知ろうではないか

Airbnbについて

皆さんは、Airbnbを利用したことはありますか?
私は、今年10月に開催予定のバイクレース(motogp)を観るために、先日、栃木県にある素敵な民家の宿泊予約をしてみました。

今日は、世界を代表する宿泊プラットフォーム「Airbnb」の起業のタネについて迫ります。まずは事業規模について、ざっくりとご紹介します。

・時価総額
Airbnbの時価総額は、2024年7月時点で約983億ドル。
・売上高
2023年のAirbnbの年間売上高は99億ドルで、前年から19.2%の増加。
・利益
2024年第1四半期の純利益は2億6400万ドルで、前年同期比で126%増加。
・従業員数
Airbnbの従業員数は公式には明確にされていませんが、LinkedInなどのデータによれば、現在約6,000人の従業員が働いていると推定。
・ユーザー数
Airbnbのユーザー数は約2億6500万人と推定。※2020年時点
・予約数
2023年の予約件数は、約448億件。

ブライアン・チェスキー(Brian Chesky)

1981年8月29日、アメリカ合衆国ニューヨーク州生まれ。両親はソーシャルワーカーで、幼少期から美術やデザインに関心を持っていました。ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン(RISD)で工業デザインを専攻し、2004年に卒業。

ジョー・ゲビア(Joe Gebbia)

1981年8月21日、アメリカ合衆国ジョージア州生まれ。彼も幼少期から芸術とデザインに興味を持ち、クリエイティブな活動に熱心でした。ゲビアもロードアイランド・スクール・オブ・デザイン(RISD)で工業デザインを専攻し、2005年に卒業。

二人の再会

彼らは、RISD卒業後、それぞれのキャリアを歩んでいました。しかし、二人は引き寄せられるようにサンフランシスコで再会、そこで共同生活を始めます。

起業のタネ

2007年、彼らは、サンフランシスコにある自分たちのアパートの高額な家賃を払うために、リビングルームを短期間の宿泊施設として提供するアイデアを思いつきました。

宿泊者には、エアベッドを用意し、朝食を提供する。このアイデアが、「Air Bed & Breakfast」という名前の由来となりました。

初期の挑戦

2008年には、技術者であるネイサン・ブレチャージク(Nathan Blecharczyk)が加わり、ビジネスとして本腰を入れることに。ウェブサイトを立ち上げ、サービスを開始しましたが、最初はほとんど注目されませんでした。彼らは、資金を集めるために、「Obama O’s」と「Cap’n McCain’s」というシリアルを大統領選挙に関連付けて作り、販売。このマーケティング戦略が大当たりし、資金調達に成功したと言われています。

事業の拡大

2009年、Airbnbは、スタートアップアクセラレーターであるY Combinatorに参加し、ポール・グラハムから指導を受けました。Y Combinatorは資金提供だけでなく、事業成長に必要な指導とネットワーキングの機会を提供。

また、Airbnbは、利用者とホストの双方にとって使いやすいプラットフォームを提供するために、ウェブサイトとサービスの改良に投資。2010年には、セコイア・キャピタルからの出資を受け、さらなる成長のための資金を獲得。その後も複数の資金調達ラウンドを経て、事業を拡大しました。

(資金調達の裏には、とてつもない努力がありそうですね。。)

成功と課題

Airbnbは、旅行者が個人の家を借りるという新しい宿泊の形態を提供し、急速に世界中で人気を博しました。2011年には、100万件の予約を達成し事業は急成長。サービスは190か国以上に広がり、ホストとゲストの双方に対して多様な宿泊オプションを提供するようになりました​。

一方で、Airbnbの成長に伴い、多くの都市で規制や法的課題が浮上。特に、短期賃貸に対する規制や税金の問題が顕在化しました。これに対して、Airbnbは各都市との交渉を行い、規制を遵守しながら事業を続けるための努力を続けました。

(想像するだけでも、容易でなかったことがわかります。。)

COVID-19パンデミックの影響

2020年のCOVID-19パンデミックは、旅行業界全体に大きな影響を与えました。Airbnbも大幅な予約キャンセルに直面しましたが、迅速に対応策を講じ、清掃ガイドラインの強化や長期滞在の推奨などを実施。また、パンデミック後には「体験」サービスの提供を強化し、バーチャルツアーなど新しい収益源を模索したようです。

Airbnbの成功から私たちが学ぶこと

Airbnbの起業のタネは、高額な家賃を何とかしたい、という想いから生まれた、スモールビジネスでした。拡大のフェーズでは、資金調達、各国の規制との戦い、多くの困難があったことでしょう。まさに、スタートアップが、どのようにして市場の需要を見つけ、持続可能なビジネスを構築するかの模範そのものだと感じました。

大きな事業を成し遂げようと思った時、私たちは足元を見失いがちです。もしかしたら、彼らのように、足元にある小さなタネが、後の大きな一歩に繋がるかも知れません。そして、その先にある困難すらも乗り越えた時、世界に名を馳せることになるでしょう。

「Airbnb」の創業及び成功は、身の回りにある『当たり前』や『普通』に疑問を持ち、課題解決としてビジネスにつなげた結果であります。是非、今一度あなたの身の回りにある『当たり前』や『普通』を疑ってみて下さい。
その課題をビジネスとして解決した時、いま画面の目の前にいるあなたが次の「Airbnb」となるでしょう。


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