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起業ライダーマモル【先輩起業家インタビュー】Vol.1(前編)

みなさんこんにちは。起業ライダーマモルです。

ついにこの日がやって来た。みなさんに起業ライダーマモルの卒業生である起業家を紹介する日だ。

起業への道のりはハッピーなことばかりではない。先輩起業家たちの取り組み、奮闘や葛藤、苦しみや喜びなど、ありのままの肉声をお伝えすることで、起業の現実的なイメージを掴むきっかけになればと思う。

第1弾は、ヘアサロンを経営し、レンタルスペース事業を営むPOCKET LAB株式会社 代表取締役社長の吉岡 優太(よしおか ゆうた)さんだ。

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『誰もが平等に輝けるスペースを!』POCKET LAB 株式会社 代表取締役社長 吉岡 優太 氏

吉岡さん1

『家業の継ぐのは嫌、自分で事業を興したい』

マモル:吉岡さんのプロフィールを教えてください

吉岡さん:マモルユーザーの皆さん、こんにちは。POCKET LAB株式会社の吉岡です。2019年6月に地元静岡県島田市でヘアサロン「MR.CLIP」を開店、レンタルスペース事業は同市内で2020年6月に開始しました。起業家としてはまだ1年生、ひたすら失敗と改善を繰り返す毎日です。

実家が祖父母の代から理容業を営んでおり、私は3代目にあたります。子供の頃から事業が身近にありましたが、あとを継ぐ気はありませんでした。

「家業があったから独立できたんだろ」と思われるのも嫌で、なんとか自分で新しいビジネスを興したいと思い続けていました。

静岡のまちづくりに貢献したいという漠然とした思いがあったこともあり、
世田谷区の一流サロンで修行をさせてもらっている間も、仕事以外はとにかく必死でビジネスアイデアを考え、合間を見つけてはTOKYO創業ステーション(※)などの公的機関に相談に訪れていました。

※TOKYO創業ステーション 東京都中小企業振興公社が運営する創業支援拠点。起業の様々なステージでの支援が受けられるぞ!

起業ライダーマモル(以下、マモル)を一番活用していたのもこの頃です。
公的機関でマモルのことを紹介されて、ちょっとした空き時間やカフェなどでチャットやNote記事を読みました。

「資金繰り」に関するコンテンツなども本当に勉強になりましたが、自分の場合、「起業のお悩み」など、メンタルサポートとしても活用していました。

また、さまざまな業界のビジネスモデル(儲け方)を分かりやすく理解できるところも非常によかったです。

『様々なビジネスの模索を経て、家業に対する見方が変わる』

マモル:起業に至った経緯はどのようなものでしたか?

吉岡さん:自分なりのビジネスを模索する期間が数年続きました。1つ例をあげると、親族がみかん農園を経営していたこともあり、陳皮(ちんぴ:みかんの皮を乾燥させたもので、漢方薬などの原材料となる)を活用したアロマ製品の開発にも取り組みました。

加工業者の方を探し出し、直接電話をして見積をとり、工場などにも足を運んで視察させて頂き、事業可能性を探りましたが、最小ロット(生産の最小 単位)で300万円は掛かる見通しとなり、当時の自分にとってはリスクが大きく、最終的に「今後のビジョンとして持っておこう」と判断し、断念しました。

ビジネスアイデアを周囲から批判されることもありましたが、とにかくいろいろと検討し続けたこと、実際に行動し続けたことが、現在取り組んでいるさまざまなビジネス・商品開発にも生きていると思っています。

そして、こうした試行錯誤を繰り返しているうちに、「絶対に継がない」と思っていた家業に対する想いがすこしずつ変化していきました。

正直、それまでは、あまりにも身近すぎて、反発の対象でもあったのだと思います。

でも、ヘアサロンは、両親が長年にわたり経営し、地域のお客様から信頼を得て継続している、立派な事業でした。そう思ったとき、両親に対する見方が変わりました。

同時に、ずっと心にひっかかっていた反発みたいなものも解消されたように感じました。遠回りしましたが、紆余曲折を経て家業を再発見することができて、「あとを継いで、自分なりのヘアサロンをつくろう」と思うことができました。

『経験した分野での起業はやはり強い』

マモル:最初の起業である、ヘアサロンの開店から現在までについて聞かせてください。

吉岡さん:ヘアサロンは実家ではなく、祖母がかつて経営していたお店を改装してスタートしました。資金面の苦労もありましたが、借入は日本政策金融公庫の方などが大変親切に対応くださり、なんとか開店にこぎつけることができました。

東京の一流サロンで8年間修行させてもらったので、腕に自信はありました。でもその反面、「お客さんが全然付かなかったらどうしよう」という不安も もちろんすごくありました。

最初は波もありましたが、広告宣伝やブログや動画での情報発信などにも取り組み、お陰様で開店当初から地域の皆様にお越し頂くことができて、ヘアサロンは軌道に乗り始めたところです。

自分自身で豊富な経験を持つ分野での起業は、業界のことを知り尽くしているぶん、やはり強いと思います。

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もともとは家業を継ぐ意思はなく、自分の力で起業をしたい!と考えていた吉岡さん。ただ、起業に至る過程でさまざまなビジネスを模索したことで、地元のお客さんに信頼され2代にわたって事業を営んできた家業のビジネスとしての価値を発見した。

そして、8年間の修業を経て、ヘアサロンを開店する。それも、実家の店舗を引き継ぐのではなく、あえてイチからスタートするという選択だ。家業を尊重しながらも、自分なりのヘアサロンを実現したいという吉岡さんの強い想いを感じた。

後編は、新たなビジネスであるレンタルスペースへの展開、今後のビジョン、ユーザーの皆さんへのメッセージをお伝えする。

~後編へつづく~

※本インタビューは先輩起業家の紹介を目的とするものであり、文中で紹介した支援機関・サービス等は起業ライダーマモルおよび独立行政法人中小企業基盤整備機構が提供するサービス以外のものもありますので、支援機関・サービスを利用する際はサービス内容・約款等をよくお読みいただき、ご判断頂きます様お願い申し上げます。

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先輩起業家インタビュー