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「オレの起業コンセプト」ビジョン・目標 編

起業に欠かせないコンセプトのまとめ方を、「起業ライダーマモル」の事例を元に紹介するこの連載。今回は、起業モチベーションにつながる「ビジョン・目標」のまとめ方を深堀していく。


1.そもそもビジョン・目標とは?

「ビジョン」と「目標」の言葉だけを聞くと「違いは何?」と思う人も居ると思う。ネットで検索すると2つの言葉の意味はこう紹介されている。(出典:Weblio 辞書)

「ビジョン」
将来のあるべき姿を描いたもの。将来の見通し。構想。未来図。未来像。
「目標」
そこまで行こう、なしとげようとして設けた目当て。

確かに。なんとなく分かるようで分からないし、全然ピンとこない。

それでも、このステップをあえて2つの言葉に分けたのには理由がある。それは「こんな世の中を目指そう」というビジョンと、それを実現するための目標を考えて貰いたかったからだ。


2.ビジョンの作り方

じゃあ、ビジョンはどうやって考えるかということになるんだが、正直、ビジョンの決め方に正解はない。世の中のビジョン(ミッション)を見ると本当にさまざまだ。

ヤフー株式会社
情報技術で人々の生活と社会をアップデートする

株式会社マネーフォワード
すべての人の、「お金のプラットフォーム」になる。

freee株式会社
スモールビジネスを、世界の主役に。

LINE株式会社
世界中の人と人、人と情報・サービスとの距離を縮める

株式会社CAMPFIRE
優しい革命をおこす

株式会社ユーグレナ
バイオテクノロジーで、昨日の不可能を今日可能にする

「優しい革命をおこす」といった抽象度が高いものから、「バイオテクノロジー」といった、手段を明確にしたビジョンもある。共通しているのは、こんなことを実現したいという想いが詰まっていることだ。

まずは、素直に自分がどんな世の中を作りたいか考えてみるといい。オレも最初は「起業を目指す人の力になりたい」想いから始まり、最終的に「起業前に誰もが利用するサービスになる」という、抽象と具体が織り交ざったビジョンができ上がった。

ただ、これはあまりイケてるビジョンではない。最近、創業期のフォードのビジョンを見たとき、まだまだブラシュアップが必要だと思わされた。

「誰もが使える馬なしの馬車」

今ある状態をどう変えたいのかがとても分かりやすいビジョンだ。きっと、当時これを聞いた人は、自分もそんな製品を作りたいと思っただろう。ビジョンができあがったら、それを聞いた人がワクワクするか考えてみるといいかもしれない。


3.目標の作り方

目標は、ビジョンを達成するために設定するものだ。ビジョンは抽象的なものでもいいが、目標には具体性が必要だ。目標を具体的にする方法は、いくつかあるが中でも分かりやすいのが「数値」に落とし込むことだ。

例えば、オレはビジョンに「誰もが利用する」という言葉を入れている。中小企業庁の調査によると、日本の起業家数は約30万人(2012年)と言われていて、30万人が利用するサービスを目指すことになる。

30万人といえば、最近話題の起業家でもある「ゆうこす」のTwitterフォロワー数が約30万人だ。

あれだけ、精力的に活動をしてメディアに出ている人でもこの数値だ。30万人への道のりは険しそうだ。

それはさておき、まずは、その1/3の人に利用をしてもらえるようにしようと、今の目標を「お友だち数10万人」にしている。もちろん将来目標は、30万人の向こう側だ。

こうやって、ビジョンを達成するために必要な目標を考えていくと、目指す方向性が具体的になってくる。オレの例はユーザー数だったが「2,000万円売り上げる」や「3店舗お店せを持ちたい」などもあるだろう。

ビジョンが世界を目指すビジネスだからといって、必ずしも目標が同じ世界規模でなければいけないということではない。そこに向けて、まず創業期にどこを目指すのか、無謀ではないけどチャレンジングな目標を決めていくことが大切だ。

このビジョン・目標のステップは、漠然とした想いと向き合うことになる。ビジョンはどこを目指し、目標をどうするのかを決めるのは大変かもしれないが、まずは自分が実現したい世界を、素直に書き出してみて欲しい。


おわり■