マガジンのカバー画像

き・ごと・はな・ごと

36
日本女性新聞に1997年4月~2001年3月まで月次連載した『き・ごと・はな・ごと』を随時掲載。全48回。 いにしえからの伝統ごとには、不思議なならいや言い伝えがあり、そこには…
運営しているクリエイター

2022年8月の記事一覧

【き・ごと・はな・ごと(目録)】

日本女性新聞に1997年4月~2001年3月まで月次連載した『き・ごと・はな・ごと』を随時掲載中。…

菅野節子
1年前
10

【き・ごと・はな・ごと(第1回)】師岡熊野神社―筒粥

伝統行事や神事に接する楽しさは、例えて云えば、一瞬にして悠久の時の流れを飛び越え、遥かな…

菅野節子
1年前
11

【き・ごと・はな・ごと(第2回)】北の城下町に伝わる椿餅

椿餅といえば、椿の葉二枚で餅をサンドイッチ状に挟んだ某老舗の茶菓子を思いつく人もいるので…

菅野節子
1年前
10

【き・ごと・はな・ごと(第3回)】萱の大蛇が町を練る―「蛇も蚊も」祭り

「蛇も蚊も」は、萱で作った20メートルもの大蛇を町内の子供や有志たちが担ぎ「蛇も蚊も出た…

菅野節子
1年前
9

【き・ごと・はな・ごと(第4回)】海の安全と大漁を祈る―森戸神社の潮神楽

横須賀線の逗子駅から葉山行き海岸回りのバスに乗っておよそ15分あまり、めざす森戸神社のひと…

菅野節子
1年前
12

【き・ごと・はな・ごと(第5回)】古代へのロマンを誘う古刹の蓮華

来たい会いたいと思いつつ、いつもタイミングを逃していた光明寺の蓮華にようやく会えた。 鎌…

菅野節子
1年前
10

【き・ごと・はな・ごと(第6回)】夏の風物詩、ホオズキ市のルーツ探訪

鬼灯の口付きを姉が指南哉 一茶 ホオズキの赤く熟した実を揉みほぐし、実汁と種を出して、息を入れて膨らまし、口に含んでプフッ、プフッと音を出す・・・そんなホオズキ鳴らしのことを話すと、50代以上の女性は皆懐かしいという。だが40代ともなると、経験のない人がかなりいるようだ。 江戸時代の俳句や川柳には、ホオズキを吹く庶民の様子が、まるで夏の風物詩の如く浮かび上がってくるのだが、ルーツを辿ると有に平安朝まで溯れることが栄花物語を読むことでも明らかだ。「そんな遊び聞いたこともない