見出し画像

雪折

ふわふわと舞い降りる雪も、日本海側の湿った気候では、一日もすれば固く締まってザラメになってしまう。
その荷重が想像以上であったのは、前回の教訓より。

今年は、市内でも1mを超える大雪で、これは約35年ぶりの積雪らしい。街では、あちらこちらで、フェンスやガレージが倒壊しているのを見た。
やはり、自然の力は雄大である。

このような事態から大切な樹木を守るのが、雪吊だ。芯柱から枝を吊り、傘のように縄がぴんと張られる姿は、冬の風物詩の一つである。

日本庭園や盆栽の美しさに、剪定は欠かせない。
そういった自然と人の手による共存美の一つに、雪吊も入るのではないか、と私は冬の庭を想う。


先日、駅の近くの生垣で化粧結びよろしく、竹の天辺に宝船が乗っているのをみた。

なるほど、こういう芸術もあるのだな、
と自然と口角がつり上がった。


雪折(ゆきおれ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?