見出し画像

シニアパートの後悔。

パリに行った。
1泊2日。 
慌ただしい行程。
まったくロクなことはなかった。

モンマルトルで1万円、盗まれるわ、
ホテルのシャワーは、ポタリポタリだわ、
有名ブランド店で店員にバカにされるわ、

もう二度と行かない。
というか二度と行けないのが実情だが。

ただ、悔やまれてならないのが
ルーブル美術館に行かなかったことだ。

レオナルド•ダ•ヴィンチの「モナ•リザ」
フェルメールの「レースを編む女」
「ミロのヴィーナス」など
見ておくべきではなかったのか。

美術館の前を通ったのに、
どうして行かなかったのか、
その時の私の心理状態は謎である。


交通事故に遭った。

横断歩道、信号は青、私は悪くない。
判定は10 vs  0
右折車の前方不注意だそうな。

肋骨がバラバラと折れてしまったのである。

おまけに、
担架に乗せられる時、
私の靴下に丸く穴があいていたのが見えた、、と
聞いて、すっかり自分がイヤになった。

私の突発的だらしなさを、
たくさんの見物人に晒したことになる。

たまたまだからね、見ないでよ(笑)

結果、仕事は4ヶ月間、
休むことを余儀なくされた。


一年後。

転んだ。
キャリーケースをゴロゴロ持って
サンダル履いて
レンガ道を走ってバスに乗ろうとして
つまづいたのである。

見事なくらい、拍手したいくらいの勢いで
バタッと前のめりで
転んだというより、倒れた。 

足が大根のように腫れ上がった。
あっ、元々、大根だったわ。(うるさい)

3ヶ月のリハビリ。

「ちゃんとリハビリしないと正座できなく
なるよっ」
と厳しく言われて、
毎日、仕事終わってから整形外科に
通い続けた。

会社の人に、
「またですかぁ?」と言われた。
そりゃそうだ。


その後。

2年の歳月を経て太った。

入院したり、動けなかったりが
原因のような気がする。
内臓疾病ではなく、
怪我なので何を食べてもいい訳である。 

痛い、痛い、、とグスグスしている私を
可哀想と思うのか、
娘と夫が
「何、食べたい? 買いに行ってくるよ」

と言われれば、それはもう、言うしかない。

美味しいもの、食べたいものを
摂取していたら
普通におデブになってしまった。

後悔しても遅い。

太るのは簡単だわ、痩せるのはね、
大変だしね、
もう、いいわ、ダイエットはしない。

と呟くと、

「いや、やっぱ痩せた方がいいよ」と
そばで新聞を読んでた夫が言った。


そもそも私は、よく怪我をする人間である。
それも、消毒とバンドエイドだけでは、
対処できないほどの
個人的で家庭内的重傷である。

外科に行くと
「いったい、どんなことをしたら、
こんなことに、なるんですかねぇ」と 
医師に呆れかえられる始末である。

どんなこと→こんなこと 
(韻を踏んでるのかしらね)

詳しく書き並べたいが、
それをすれば、
負傷案件がありすぎて、日が暮れる。

そんなこんなで、
鬱鬱しても仕方がない。
そうだ。仕事がある、と出勤した。


28歳の男性社員がいる。
「僕ね、結婚したらね、結婚式には、
会社のスタッフ全員を招待してね」
と嬉しそうだ。

あっ、じゃあ、、私も招待してくれるのですか?

なんと、彼は無言だった。

なんでやねん。

言わなきゃ良かった、、、と瞬間、後悔した。

そりゃそうだ→2回目
怪我ばっかりしている
パートのおばあさんなんか
誰が招待なんかするか、、と思ったわね。

じゃあ、なんで私に言うんだよ。
どんな趣旨があるんだ。

というか、まずは、相手を見つけることが
先ではないだろうか(笑)


不運やら後悔やら、いろいろとあるけど
2024年2月、今日も私は元気である。

先ほど、娘が
富山名物「ますのすし」と白エビの刺身を
届けてくれた。
どちらも有名なので、よく知っていたが
食べるのは初めてだ。

美味しい。美味しい。

度を越して食べたことを後悔した夜であった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?