テレビは段ボールで梱包状態のままっす(比較的短文)

宝来忠昭、という映画監督がいる。旧い学友の1人だ。

よく知られてるテレビドラマ「孤独のグルメ」の初期の演出家である。

彼とは学生時代、映画部で出会った。皆に好かれる八方美人タイプの自主制作映画監督志望だった。明らかに才能が突出した人間ではなく、皆で何かを創るのが得意だった。大学卒業間際に携わった、大掛かりなインディーズ映画制作をきっかけに、輪を以て尊しとする才覚を、番組制作会社の人間に見出されたのは必然だった。

時代は流れ、今や「若者はまともにテレビを観ない」がトレンドとなり、晴れやかなテレビの大舞台で大手を振った役者たちの百花繚乱をいざとくとご覧あれ…とばかりに采配を振るってる宝来監督、心血注ぎ必死でドラマ制作をこなしているのは痛いほど判るのだが。

単なる視聴者の意見だが、潤沢なカネ・ヒト・モノを注ぎ込んでテレビと言う名の商品を造り上げてる筈なのに、また宝来自身の作品もcrappyだと評されることも余りないはずなのに、本当に面白くないと感じるプロダクトが増えたのは何故なんだろうか。

バブル崩壊後の失われた30年、訪れた「個人主義」と「多様性の寛容」の所為か?

テレビ黄金時代を築き上げたマスコミのお偉いさんたちが次々と定年退職して現場ノウハウが欠落した所為か?

はたまた「テレビ屋」の胡散臭い、在りもしない価値があたかも価値あるように見せかける詐欺行為の、臨界に達した風情所以か?

Please teach me lesson,Mr Hooray! 8-0


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