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kids流フォトコンテスト応募戦略

前回に続き、今回もフォトコンテストがテーマです。

今回は、私なりのフォトコンテスト応募戦略を書いていきます。前回(フォトコンテストへの向き合い方)はこちら→ https://note.com/kidskatsuya/n/n50d98daae75f

応募先の選定

~その作品が最も評価されるべきコンテストに応募したい


徐々にフォトコンテストへの応募数を増やしていた頃、私にとって、嬉しくも苦い経験がありました。

当時はもちろん、今でも私の代表作と言える作品があります。その写真を、某新聞社が主催する、テーマが広いフォトコンテストに応募しました。結果は佳作。賞金は3000円。対価のために撮影・応募しているわけではありませんが、自分の渾身の作品が、たった3000円の価値しかないのか、と感じられて、悔しさやむなしさでいっぱいだったのをよく覚えています。その後調べていくと、「世の中にはフォトコンテストがここまで多種多様にあるなんて!」と驚きました。風景も人物もすべて一緒に戦うフォトコンテストで評価されたことは誇れることですが、明らかに出しどころを間違えてしまったのです。

富士山限定のコンテストなら、佳作よりもっと上位を獲れたかも?たられば言っちゃいけませんが(2014)

それ以降、ただやみくもにフォトコンテストに応募するのではなく、応募先をよく考えるようになりました。「せっかく応募するならば(著作権を渡すならば)、最も評価されそうなところに出品したい。」初期の苦い経験から学んだ、私の応募ポイントの1つです。


フォトコンテストの性質と著作権

~「競争」と「素材収集」を区別する

私は、フォトコンテストを大きく2つの分類で見ています。1つは、「競争(コンペティション)」の色彩が強いもの、もう1つは「素材収集」の色彩が強いもの、です。

前者の「競争(コンペティション)」では、「募集した作品を審査し、優れた作品を讃える」という、本来の意味でのコンテストの色彩が強いです。それがゆえ、出品料を求められるものも多く、写真協会やカメラメーカーなどが主催することが多いです。そこにコンテスト以上の意味はないため、撮影者の著作権は保護されやすいと言えます。

純粋に作品の良さで勝負するイメージがある「競争」タイプ(2020)

後者の「素材収集」では、もちろんコンテストなので競争が行われますが、大もとに「観光資源の収集」「地域振興材料の蓄積」といった目的が隠れています。コンテスト開催を通して地域を活性化したい、或いは応募作品を使って観光PRをしたい、といった思惑があるわけです。そのため、著作権の取り扱いには注意が必要です。全てのコンテストがそうではありませんが、ときどき「応募作品の著作権は主催者にある」「応募作品の著作権は撮影者にあるが、使用権は主催者にあり、撮影者は著作者人格権を行使しない」といった乱暴な応募規約が見られます。この手のコンテストでは、応募した時点で実質的に作品の権利を主催者の「素材収集」にささげることになります。

作品の良さ以外にも考慮すべき点があるイメージの「素材収集」タイプ(2017)

このように、トラブルを回避し、気持ちよくフォトコンテストに応募するためには、フォトコンテストの性質を見極め、応募規約をよく読むことが必要です。個人的には、入賞作品ならば、賞品・賞金といった対価や賞位という名誉を受けている手前著作権を移譲するのは当然とは思いますが、落選作も含めて著作権を移譲させるのは、撮影者の努力をないがしろにしている、と思います。このあたりも納得した上で、自分の作品をお嫁に出すようにしています。

フォトコンテストの傾向と作風

~自分の作風で勝負する×傾向に寄せる


入学試験や検定試験で過去問を解くのと同じように、フォトコンテスト応募の際も、過去の受賞作を調べることで傾向をつかむことができます。もちろん自分の撮影した写真には限りがありますので、掴んだ傾向と自分の作品を見比べて、どうするかを考えていきます。このとき、前述の「競争」か「素材収集」かも踏まえて考えていきます。

私は、基本的には自分の作風で勝負するようにしています。理由はシンプル、そのほうが、喜びがより大きいからです。また、大枠は自分の作風で、現像は少し傾向に寄せて、といったこともテクニックとして行います。


前述のフォトコンテストの類型化で言えば、「競争」系では自分の作風を前面に押し出します。作品の良さだけで審査されるからには、やはり自分らしい作品で勝負するべきですし、そうでなければ受賞の意味も薄れてしまいます。一方、「素材収集」系では自分の作風を少し控え目にすることもあります。主催者の目的を考えると、どんな作品を求めているか想像することができ、そのニーズにあった作品を応募することも選択肢の一つだと思います。

自分の作風が認められることほど嬉しいことはない(2015)

さらに、「主催者側が欲しそうな」「審査員が好みそうな」作品をストックしておくこともおもしろいものです。「狙い通り撮れる喜び(予定された奇跡を撮る…)」もあれば、「狙い通り入選させる楽しみ」もまたあるのです。

一番の理想は、自分の作風の範囲内で、傾向に寄せた作品を撮影・応募できることです。そのためには、「撮った作品をどう応募するか」よりも、「撮りに行く前にどんなフォトコンテストがあるのか把握しておく」ことが大切だと思います。

おわりに

このように、
応募先を選定・検討すること
フォトコンテストの性質を見極めたうえで応募すること
撮影以前にこれらを行っておくこと
が、私のフォトコンテスト応募戦略と言えるでしょう。
しかし、これ以外にも気にかけている点はまだまだあります。またいつか記事にできたらと思っています。

みなさんはどのような戦略でフォトコンテストに応募していますか。或いは、そもそも私が考えすぎで、こんな戦略などは必要ないのでしょうか?笑

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