フォームについて
エレベのフォームに正解と言えるようなものはありません。
これは教える身としては非常にやりにくいことではあるのですが事実です。
巨匠と言われる人も結構それぞれ個性的な自分独自のフォームな方が多いです。
例えば、左手のフォーム
よく聞く「1フィンガー1フレット」というやり方。
一つのフレットに対して一つの指で押さえるというやり方です。
ジャコ・パストリアスの登場以来これが恐らく一番一般的なものかと思います。
ですが、コントラバスの運指に準拠した人差指/中指/小指で3フレットをカバーするスタイルがそれまでは一般的でしたし、現在もこれを用いている人は多いです。
また、これらを併用して運指を行なっているというケースも多々あります。
それからAlain Caron氏などは5フレット4フィンガーで運指を行なっているようです。
という感じで、実に人それぞれ、ジャンルや曲などによって対応は様々です…。
右手のフィンガーピッキングのフォームなんてそれこそ千差万別。
エレベの父ジェイムス・ジェマーソンは人差し指1本で弾いてました。
2フィンガーで指の角度も結構色々な派閥がありますw
3フィンガーも昔ながらの人差し指、中指、薬指なのか、親指、人差し指、中指なのか、4フィンガーももっと色々なやり方がありますねー。
ちょっと前までNGとされていた弾き方が主流に置き換わったりなんてのも多くあったり。
レッスンしていて生徒さんに
「ここのフォームってこういうのでいいんですか?」
っと聞かれても
「僕はこうやっているけど人による」
「こういうやり方の人もいる」
なんて言ってしまい余計に混乱させてしまうこともありますw
人によっては「自分はこうだ!」と自分のスタイルを押し通して教えるのでしょうけれども、色々な可能性がありますから僕はそういうの好きじゃないですね〜。
結局、ピアノとかと違いましてこれという定番となるメソッドもないですし、
決定版といえるような模範のフォームもないので自分の身体的な特徴や、やりたい音楽スタイルに合わせて自分なりにカスタマイズしていくしかないのです…
僕とあなたでは指の形も、手の大きさも、腕の長さも、手首の曲がり具合も違うので正解は違うんですよね。
それじゃあどうしようかというところなのですが…
練習の際にフォームを改善するのにおススメなのは
鏡を用いて自分の練習姿を常に見れるようにする
もしくは
録画して動画を確認する
でもよいです。
「そんなので確認してもフォームの良し悪しなんてわからないよー」
って思うかもしれませんがそんなことないです。
楽器を演奏している時の姿に、何か違和感を感じるようなところがあればそれはやっぱりフォームがよくないのです。
楽器の経験がなくても身体的に不自然な動きというのは感じられるはずです。
よく楽器の上手い人は、演奏を見なくても楽器を持った立ち振る舞いだけである程度わかるなんていいますがまさにこれです。
合理的な動きがされているので自然に見えるのです。
あと原則として手首に大きな負担や痛みを伴うようなフォームは避けるようにしてください。
腱鞘炎などのもとになりますのでこれだけは注意してください。
という感じで、レッスンをしていてフォームについて思うところを書いていきました。
こんな感じの雑記的なのも今後書いていきたいとおもいます。
お気に召して頂けましたら投げ銭などはいかがでしょうか? ラテン研究及びスパイスカレーの研究の為に使わせていただきます。