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山伏の祖父から聞いた話

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山伏の祖父が体験した不思議な話を綴っています。更新は不定期です。
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#祖父

仏壇の鏡

仏壇の鏡

祖父がまだ若い頃の話。

祖父の実家は神職の家系で神葬祭だったため、家の仏壇には鏡が置かれていた。

ある日、祖父が交通事故にあい、出血多量で生死の境を彷徨うも無事に一命をとりとめることができた。

退院後、祖父は母(私の曾祖母)から、事故にあった時刻と同じくらいの時間に、「仏壇からすごい音がして、見てみると鏡が割れていた。鏡が身代わりになってくれたんだ。」という話をされたという。

「出血多量に

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月山と母方本家の当主

月山と母方本家の当主

私の母方の家系は古い家柄で、両親が結婚する際も、本家の承認なしには結婚できなかったという。

母の実家が本家から分家したのは母の祖父の代だそうだが、母が生まれるまでは生まれた子の名前も本家で決める習わしだったそうだ。

両親が結婚する頃の母方本家の当主は、集落の出羽三山講の代表を務めており、山伏だった祖父と意気投合し、この当主が積極的に両家の仲を取り持ってくれたおかげで、両親の結婚が円滑に進んだと

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