バクマン。感想?

少し前に「バクマン。」を読んだので感想。

僕が「バクマン。」を読んだのが中学2年の時だったので、あれから約10年が経った。アニメも放送時見ていたし、なんなら再放送まで見てたくらい「バクマン。」は好きな作品で思い入れがある。

内容をざっくり言うと、「主人公が漫画家を目指し、自分が描いた漫画がアニメになり、そのヒロイン役をヒロインの女の子がやり、その夢が叶ったら結婚するという夢を持って漫画を描く」という話。

人生において、自分の人格形成に左右される瞬間は多くあると思う。僕はその中で「バクマン。」も一つである。

具体的に言うと主人公とヒロインの恋愛の仕方がすごくドラマチックであると中学生の自分は思っており、かなりの憧れを抱いた。最近読んで思ったのだが、もしかすると僕はここからリアルの女性関係を歪ませているのかと思い返した。というのも、残念なことに22年生きてきて未だに一度も女性と交際関係を持ったことがない。よくリアルの友人にネタにされる。(面白いからいいんだけど)ルックスや能力的なことは置いておくとして、そもそも自分から女性を恋愛対象として見てない(見れない)というのを「なんで?」と思い考えたときがあった。友人やキャバクラ(友人に強引に連れて行かれた)でも「異性に興味ないの?」という質問はよくされた。そのときは「興味はなくないけど自分に自信がない」とか「出会った女性と釣り合う気がしない」とかいう理由を言っていた。そういうやり取りをして最終的に「理想が高いのかもね」と返されることが多かった。自分ではあまり納得がいっていなかったが、この「ドラマチック」な出会いを欲しているのだと思う。

たしかに「結婚を考えてないのに付き合うって変なこと」だと思っていたし思う。付き合っているならデートもするだろうしプレゼントを買ったりとお金面にも問題が発生する。これが大人で高年収な人ならまだしも、お金をろくに稼げない学生がそこで金を使い、その後別れたらそのお金はもったいないと思う。もちろん思い出や経験はいろいろあるのだろうけど。そういう考えになったりして、「付き合うなら絶対結婚はしたいよな」という発想になっている。もうこの辺からだいぶ痛く拗らせているが許してほしい。

この主人公とヒロインの恋愛の仕方というのが、それぞれ目指すべき場所があり、その目指した先にそれぞれが夢を叶えて結婚というのもそれだけで夢のような話だ。その過程で直接会わないでメールや電話だけで励まし合うというのがすごくいい。毎日彼氏彼女で会ってイチャイチャする恋愛なんて面白くないし、それにたまに連絡を取るという行為にドキドキを感じるわけで、こういった恋愛をしてみたいと思春期の僕は思っており、それを拗らせ拗らせた先に今の僕があるのだと思う。

と今回「バクマン。」を読んで自分の中の恋愛の価値観のようなものを振り返されたというかなんというか、感想なのかよくわからないがそんな感じ。申し訳ない。

ここからはキャラやストーリーについて触れていく。ぼくが一番好きなキャラは平丸一也というキャラだ。20代半ばで働きたくないがために漫画を描いたら人気作になり、漫画家は楽な仕事と考えていたら、締め切りの毎日に苦しめられどんどんネガティブな性格になっていくというキャラなのだが、自分の年齢が近くなったせいかなんとなく気持ちがわかる。「働きたくない」というのはみんな思ってることだし(思うよね?)、楽な仕事を見つけたいと思う。現在ニートな自分にすごく刺さる。それでも、漫画家として成功して綺麗な女性と結婚もしてるしやっぱり努力してる人は将来華やかになるのだと「自分も頑張ろう」と思えるようなキャラだ。個人的にこういう捻くれたキャラに好感を持ってしまうため見ていて面白い。

やはり「漫画」をテーマにした作品ということもあり、漫画についてのやり取りはたくさんある。その中で絵を描く、ストーリーを考えるという過程を踏み、そこから連載作家と順位を競い合うという点で大変な仕事だと漫画を読めば誰でもわかると思われるが、「友情・努力・勝利」もちゃんとあって気になる方はぜひ読んでほしい。気をつけて欲しいところは文字数がかなりあって一冊読むのが大変だというところ。

今回は感想なのかよくわからない感想記事になってしまった。許してほしい。


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