図書館が洋楽を教えてくれた!

イギリス、ウェールズの大人気バンド『Manic Street Preachers』の代表曲「A design for life」の歌詞に

Libraries gave us power という一節がある。

図書館が僕たちに力を与えてくれた、と。

この詩のように僕は図書館から洋楽を教えてもらっていた。

具体的にいうと僕の地元の市立図書館ではCDやDVD/VHSの貸出サービスがあり、僕はそのサービスを最大に活用して多くの洋楽を聴きあさっていた。

この記事ではそのことについて書こうと思います。


中学1年の頃。

図書館のCD貸出サービスを知るきっかけは、僕の姉であった。うちはあまり裕福ではないのに、やたら色んな音楽を知ってる姉が不思議で仕方なかった。僕は姉にその訳を聞いたところ、図書館の貸出サービスを知った。


とりあえず洋楽を借りるぞー! と思っていた。

理由は単純、姉に洋楽を一つも知らないことを馬鹿にされたからだった。

僕は部活の帰りに図書館に寄り、貸出CDのリストを見てみた。

しかし知ってる歌手が一人もいない…

忘れていた…僕はB'zとポルノグラフィティ以外のアーティストを知らなかったことを。

何から聞けば良いか分からなかったので、CDジャケットがカッコいいものを選ぶことにした。


選んだのはQueenの「Sheer Heart Attack」

それ一枚だけを借りて、走って家帰った。

すぐ聴きたいと。


だが家に帰ると姉が先にCDプレーヤーを使っていたので、順番を待たねばならなかった。

しばらくすると姉が風呂は行ったので、急いで借りたCDを再生した。

アルバムの1曲目は「Brighten Rock」


聴き始めからずっと衝撃が止まらなかった…

今までに感じたことの無い感覚に襲われていた。

イントロのアップテンポかつヘビーなギターに心を奪われた。軽快なドラムにあわせて身体を動かし、ベースの音が心臓に伝わる感覚を覚えた。極めつけはボーカル、フレディの激しさと華麗さを併せ持つ歌声を聴き、今までに無い気持ちを味わった。

これが洋楽…これがバンド…これがQueen!

最高だ。

今まで誰かの曲を聞くときは、歌を、歌詞を追って聞いていた。ギターやベース、ドラムの音は聞こえてはいても、意識して聞いたことはなかった。

音楽の良さは歌のうまさ、歌詞の良さだけでは決まらない。音楽は数えきれないほどの要素が複雑に構築されている。人はそれらから要素一つ一つを発見、解釈をして、魅力を感じているのだと。

Queenの「Sheer Heart Attack」から音楽の聴き方を教わった。


数えられないほど、同じCDを再生した。

その後ほかの洋楽を知りたいと思い、図書館へ通う日々が始まった。

この習慣のせいで友達を作る機会をかなり失った気がするが後悔はしない。

もしもう一度過去に戻れたとしても、変わらず図書館へCDを借りに行くだろう。




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