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東京カテドラル聖マリア大聖堂

私は子供の頃から人と同じ事をするのが苦手だった。
同じ事をすると良い結果が出ないからむしろその事から逃げていた様な気がする。
人生はあみだくじの様なもの。
あみだくじは後戻りする事が出来ない。
真っ直ぐ進むか曲がるかの選択肢しかない。
その繰り返しをしてきた結果が現在の自分自身。


17歳の時、高校の見学会で日比谷にあったフランクロイドライト設計の旧帝国ホテルと丹下健三設計の代々木にある屋内総合競技場、そして文京区関口にある東京カテドラル聖マリア大聖堂に行った。

この東京カテドラル聖マリア大聖堂(HPシェル構造)の前に立った時
それまで建築に対して良いイメージがなかったがこの建物を見た瞬間体の中を何か熱いものが通り過ぎた気がした。と同時にこの様な建築を設計したいという思いが強くなり感動のあまり涙が滲んだ。

ここで初めて自分の意思であみだくじの進む方向が決まった。
高校を卒業した後も何度か足を運んだ。

場所は東京メトロ有楽町線護国寺駅から歩いて10分くらい。
道路の反対側にはホテル椿山荘がある。

この建物Google Earthで上空からみると十字架の形をしています。
ぜひ見てください。

HPシェル構造の特徴(Google SGEより)
この建物の構造はHPシェル構造と言い柱を使ってない構造になっています。
HPシェル構造とは、薄い曲面板から作る建築法です。シェル構造は、貝殻のような曲面を持った建築構造で、曲面状の薄い板を用いており、球体や局面が持っている外圧に対する力を逃す構造を利用しています。
HPシェル構造は、直行するアーチ同士の圧縮力と引張力によって釣り合わせ、少ない部材で大空間を生み出します。また、屋根は曲面となるため自然に囲まれた周辺環境に調和したデザインとなります。


学生の時、後輩2人と作った建築のクラブで大学祭に参加した時のテーマが
「理想と現実」だった。
好きな事を仕事にしてきたが
この理想と現実、事務所設立から現在に至るまでの34年間ずっと目の前に立ちはだかっている。
そしていまだにあみだくじのゴールが見えない。

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