37歳の社長は「みんなに助けられた」と言った
その社長の会社は、私が一緒に仕事をさせてもらったときは、業績は大赤字。
膨大な借入金を抱えて資金はギリギリ。
そんな時でも、その社長は業者への支払いをきっちりして、社員への賞与も出し続けました。
普通、資金が厳しくなると、下請けとかには
支払いを待ってくれと言ったり、賞与を出さくなったりする社長もたくさんいます。
もちろん、それが悪いわけじゃありません。
取引業者との支払いの交渉は、立派なビジネスのスキルだし
(下請けをイジメろってことじゃない、念のため)
賞与は利益に対して支払うものだから、利益が出なければ払わないのも、よくある話だからです。
でも、その人は言ってました。
「うちはさ、取引業者さんと社員があって仕事が出来るんだよ。それに彼らにも生活があるでしょ。うちの支払いがなかったら困るでしょ」
と。
結果、その社長は2年で業績をV字回復させました。
業績が回復したあと、社長は笑って言いました。
「本当に(会社が)潰れるかと思ったよ(笑)ハゲ(円形脱毛症)もできるし(笑)
でもね、本当に銀行さんもさ、オレでももうこれ以上、借りられないよなって思うくらいだったのに、担当さんがさ『僕が上と掛け合います。大丈夫です。絶対(融資を)下ろしてみせます』ってたくさん協力してくれてさ。
従業員もさ、『社長~、何やってんすか~』って言いながら、俺のこと見捨てないで着いてきてくれた。
市原さんもずっと『大丈夫です。何とかなります』って言いながら、アドバイスくれたでしょ。
本当に助けられたよ、みんなに」
何がすごいって、自分が苦しくなったとき、ついつい他人から、言葉は悪いけど、奪っちゃうことって、誰でもあると思います。
自分が大変なんだから、協力してくれよ
自分が大変だから、このくらい許されるはずだ
この埋め合わせは、あとですれば大丈夫だろうって。
お金の支払いを伸ばしたり、無理に値引きを頼んだり、タダで他人の時間を使ったり、お金払わずにスキルを聴いたりね。
でも、その社長さんは、自分が苦しいことと、他人からの貢献に報いないことは、別だってことを直感で知ってたんでしょう。
それやったら、人との縁が切れるって。
だって、誰だって 搾取されたらいい気分はしないし、協力しようなんて思えなくなります。
社長が厳しい状況でも、みんなに助けてもらえたのは本当に社長の心根ひとつだったと、今でも思います。
私もあの社長みたいに、誰かに貢献にはきちんと応えられるわ感謝できる人でありたいと思います。
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