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第2期

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#フィリピーナ

今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(12)

今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(12)

キチママ、コロナにかかる

キチママがスコーターエリアに引っ越してから数週間が経ったころ、キチママとの関係はさらに悪くなっていた。

そのころはまだキチママはコリアンタウンで仕事をしていたし、キチママが仕事に行っている間従妹たちと私でキチママのいない家で子供たちの面倒をみていたのだが、スコーターエリアに移って2週間後、体調不良を訴えたキチママにPCRテストを受けてもらったところ結果は陽性だった。

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今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(15)

今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(15)

海辺のリゾート (最終話)

キチママの住んでいるスコーターエリアにまた通い始めるようになって数週間が経っていた。

その日もサリサリストアで店番をしているキチママが年末はスービックに行きたいと言ってきた。

スービックは私が住んでいるパンパンガの隣にあるザンバレスという州にある海沿いのリゾート地で、そこに日本人が経営しているホテルがあり、日本食のレストランやビーチとプールがあるそのホテルをキチ

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今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(14)

今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(14)

娘のお泊り会

キチママがサリサリストアを始めてすぐ、土日私が仕事が休みの日になるとキチママは約束通り娘を連れてくるようになった。キチママは店があるので、娘を玄関先に置いてすぐ帰っていったが、娘は週末の間私の家で過ごしていた。

コロナで自宅隔離をしていたこともあり、2週間ほど子供にあっていなかった私はうれしくて、娘が好きなお菓子やおもちゃをたくさん買って準備して待っていて、娘がいる間は好きものを

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今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(13)

今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(13)

サリサリストア

キチママがコロナにかかり自宅隔離をして14日間が経過した。

「もうあなたからの仕送りはいらない」とタンカをきったキチママであったが、無職のキチママが私の経済支援なしで生きていくことはできないことは明白であったし、気にも留めてなかったのだが、案の定その数日後からお金を無心する連絡が度々きていた。

感情的になると自分で言動をコントロールすることができない。今までこんなことはいくら

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今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(10)

今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(10)


キチママの兄

その週末、キチママの家にいくと、真新しいバイクが1台止まっていた。誰の?とキチママにきいたら、「私の♡」と嬉しそうだった。それにキチママの兄(仮)一郎のバイクも新しくなっていた。

なぜ金がないのか?長らくその答えを探していたのだが、ここでようやく理解できた。

その答えはどうやら、キチママは自分と兄のためにバイクを一度に、2台、ローンで購入したからだったが、キチママにそんな大金

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今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(9)

今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(9)

2回目の引っ越し

「ね、いっしょにまた暮らしたいんだけど・・。」

キチママが精神科医に通い2カ月ほどたったころ、そんなことを唐突に言ってきた。

今までさんざん、私からお願いしてもそれを拒んできたキチママが今になってなぜ?と疑問だった。はじめは精神科で性格も変えてもらったのかな?と冗談でも思っていたが、初めはその理由がわからず謎だった。

その理由はあとになって知ることになるのだが、そのときは

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今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(2)

今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(第二期)(2)

一人暮らし

キチママが家を飛び出して新居に移り住んでから、平日は自分の家から仕事に通い、土日はキチママの家にいる、言わば単身赴任のような生活になっていた。

初めは娘に会えないので、毎日がつらかった。

「あれ、今日は一人なの?」と近所の人たちに聞かれるのも、つらかった。今まではいつも娘と手をつないで歩いていたから。「実は奥さんが娘を連れて出て行っちゃったんだよね・・」と話すと、以外にもほとんど

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