FUKAIPRODUCE羽衣『女装、男装、冬支度』稽古場レポート①
『女装、男装、冬支度』は、2014年初演のFUKAIPRODUCE羽衣の代表作です。
降り続ける雪が印象的な、真冬の愛の“妙―ジカル”。
生と死、生そして性、それらすべてを丸ごと肯定するような、悲哀と歓びに満ちた人間讃歌を、有り余る熱量で歌い踊り、どうしようもなくみじめでちっぽけな人間たちを大きな愛で包み込みます。
こちらのnoteでは、稽古の模様を全五回に分けてレポートします。
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FUKAIPRODUCE羽衣『女装、男装、冬支度』稽古
6月27日(火)15:00~19:00
15:00~
自己紹介。この日は本稽古の一回目。
プレ稽古を経て、すでに出演者たちは打ち解けている様子。
15:15~
ペアに分かれて準備運動。作中でもこのペアでシーンが分かれている。
15:50~
読み合わせ。
出だしのシーンからハイテンションなやり取りの応酬が続きます。
適宜初演と照らし合わせながら、変更点を確認しつつ、全体像を把握していきます。
終始和やかなムードで読み合わせが進んでいきます。
俳優たちはすでに、台詞を自分のものにしている印象です。
FUKAIPRODUCE羽衣の世界を形づくる9人の劇団員たちに、新たな彩りを加える3人の客演陣。
糸井さんの描く個性的なキャラクターに呼応するように、俳優たちの魅力が存分に引き出されていきます。
17:30~
ダンス練習。
木皮成さん(ダンスカンパニー デペイズマン)による振付がなされていきます。
糸井さんの音楽の“妙っぽさ”が振付にも表現され、唯一無二の世界観を形作っていきます。
19:00
稽古終了。
エネルギッシュでハイテンション、奇妙で愛おしいFUKAIPRODUCE羽衣のエッセンスを初日から存分に浴び、非常に満ち足りた気持ちです。
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私がFUKAIPRODUCE羽衣を好きな理由のひとつは、年齢や性別、生まれや育ちを問わない普遍の愛を受け取ることができるからです。
糸井さんの世界は、決して私たちの手の届かないところにあるものではなく、どこにでもあるようなありふれた一見くだらない景色をもとに描かれているのだと思います。
FUKAIPRODUCE羽衣の作品を通して、くだらない風景にくだらなくない愛を見出すことで、私はいま自分が生きている世界を肯定する勇気をもらうことができます。
ちっぽけで愛おしいキャラクターたちの生きる姿は、どうしようもなく滑稽で情けなく、「ばかだなあ」と笑っているうちに、気づけばいつも涙ぐんでいるのです。
FUKAIPRODUCE羽衣でしか味わうことのできない人間讃歌、愛の”妙-ジカル”を、ぜひご覧いただければ幸いです。
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FUKAIPRODUCE羽衣第28回公演
『女装、男装、冬支度』
2023年7月21日(金)- 7月30日(日)
吉祥寺シアター
〇公演詳細
https://www.musashino.or.jp/k_theatre/1002050/1003231/1004908.html
(担当:小西力矢)
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