FUKAIPRODUCE羽衣『女装、男装、冬支度』稽古場レポート②
『女装、男装、冬支度』は、2014年初演のFUKAIPRODUCE羽衣の代表作です。
降り続ける雪が印象的な、真冬の愛の“妙―ジカル”。
生と死、生そして性、それらすべてを丸ごと肯定するような、悲哀と歓びに満ちた人間讃歌を、有り余る熱量で歌い踊り、どうしようもなくみじめでちっぽけな人間たちを大きな愛で包み込みます。
こちらのnoteでは、稽古の模様を全五回に分けてレポートします。
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FUKAIPRODUCE羽衣『女装、男装、冬支度』稽古
7月2日(日)15:00~19:00(17:00より合流)
17:00~19:00
とあるシーンの稽古。
森下亮(クロムモリブデン)さんの圧倒的な存在感!
佇まいから動きや表情、声、キャラクター。
どれを取っても森下さんにしか出せない魅力に溢れ、研ぎ澄まされたその一挙手一投足に思わず目を奪われます。
森下さんとペアを組むのは、同じく客演としてご出演の牧迫海香さん。
吸い込まれるような透明な輝きを放ち、周囲を穏やかに包み込みます。
FUKAIPRODUCE羽衣には現在12人の俳優が所属しており、うち9人が『女装、男装、冬支度』に出演しています。
大所帯のカンパニーになると俳優の色が似通ってきてしまうこともよくありますが、FUKAIPRODUCE羽衣の劇団員はそれぞれが鋭い個性を持っており、糸井さんの作り出す音楽や空間によって見事な極彩色の調和を果たすのです。
そして、その世界に新たな彩りを加える客演俳優たち。
『女装、男装、冬支度』に出演する3人は、いったいどのような輝きをFUKAIPRODUCE羽衣にもたらすのでしょうか。
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あくまで個人的にですが、FUKAIPRODUCE羽衣の作品は若い世代の方たちにも積極的に観ていただきたいと思っています。
愛を歌い生を抱きしめ、命を燃やし尽くす尊さに触れることは、この世界で生きることへの希望を私たちに教えてくれるからです。
それは、いつか生きることにくたびれこの世界に絶望したとき、もう一度立ち直れるためのきっかけになるかもしれません。
FUKAIPRODUCE羽衣はそういった希望をもたらしてくれる稀有な劇団なのだと私は思います。
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FUKAIPRODUCE羽衣第28回公演
『女装、男装、冬支度』
2023年7月21日(金)- 7月30日(日)
吉祥寺シアター
〇公演詳細
https://www.musashino.or.jp/k_theatre/1002050/1003231/1004908.html
(担当:小西力矢)
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