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2/21にイベントを開催しました!【ナイキジャパン、LVMHゲランの元代表を務めた秋元征紘氏のプロ経営術】


こんにちは。KIC編集部です。

私たちKICは、東京都千代田区永田町2-4-11 フレンドビル3階にある
会員制のインキュベーション型コワーキング施設です。

KICは2022年の12月にオープンし、施設運営と並行しながら
大企業や老舗企業と、スタートアップや起業家の方々を繋ぐ共創プラットフォームとなるべく
定期的にイベントを開催しています。

2月21日(火)には
【ナイキジャパン、LVMHゲランの元代表を務めた秋元征紘氏のプロ経営術】と題したイベントを行いました。

外資系企業4社で経営に携わったプロ経営者である秋元征紘さんにご登壇いただいたこともあり
経営者・起業家の方々や経営や起業に興味がある方、企業の新規事業担当者の方など
数多くご参加いただきとても盛り上がるイベントとなりました。

今回はイベントのハイライトをお伝えします。

●講師のご紹介


秋元征紘さん


今回講師にお招きしたのは、秋元征紘(あきもと・ゆきひろ)さんです。
1993年から1995年まで、ナイキジャパン代表取締役社長を務め、ナイキ創業者フィル・ナイトとビジネスで深く関わった経験をお持ちです。
その後、ご自身で起業するも失敗し、35歳のときに時給600円のアルバイトとしてケンタッキーフライドチキンで働き始めて人生を再スタートさせました。
その後、日本ペプシ・コーラ副社長、日本KFC常務取締役、ナイキジャパン代表取締役社長、ゲラン(LVMHグループ)代表取締役社長・会長などを歴任した、プロの経営者です。

●夢の大きさが、未来の大きさ


秋元さんの講演の大きなテーマは「夢の大きさが、未来の大きさ」でした。
この言葉を裏付けるように、秋元さんがキャリアを通じて学んできた成功者たちの習慣やイノベーションの秘訣、マネジメントとリーダーシップについて
実例も交えながら順番にお話をしてくださいました。

●グローバルな成功者のWACCの習慣から学ぶ


まず、秋元さんは日本ペプシ・コーラ副社長、日本KFC常務取締役、ナイキジャパン代表取締役社長、ゲラン(LVMHグループ)代表取締役社長・会長など
様々なグローバル企業でのキャリアを通じて学んだ成功者の習慣を、このように振り返りました。

・KFCの創業者カーネル・サンダース


最初の事例はKFCの創業者カーネル・サンダース。
秋元さんがKFCに入社した時、当時89歳のカーネル・サンダースに直接会うチャンスがあったそうです。

KFCは、その頃にはすでに世界で6000弱の店舗を展開していました。
秋元さんのカーネルの印象は、とても頑固なおじいさん。

来日したカーネルは車いすを使用していましたが、出迎えた店舗関係者が握手に殺到すると
静止しようとした日本法人のスタッフを制して中腰で立ち上がり、丁寧に握手をしたそうです。
「彼らが頑張るから君たちが報われる。だから君たちの仕事は彼らが喜んで仕事ができる環境を作ることだ」
カーネルのこの言葉に秋元さんは感銘を受けたと振り返ります。

まさに、ピープルビジネス。
人々を幸せにすることで、自分自身が幸せになる。

・ペプシ中興の祖ロジャー・エンリコ


次に登場する事例は、ペプシ中興の祖ロジャー・エンリコです。
1984年、当時社長のロジャーは、マイケル・ジャクソンとCM契約を結び
独自のミュージック・キャンペーン、「Pepsi, The Choice of a New Generation」を開始しました。

ペプシはヤンキー(白人)たちが作り上げた会社です。
そんなペプシが黒人歌手のマイケルをCMに起用することは、当時考えられないアイデアで話題になりました。
以降ライオネル・リッチー、ティナ・ターナー、マドンナなどビッグアーティストを次々に起用することになります。

・ナイキ創業者のフィル・ナイト

次は秋元氏も日本会社の代表を務めたナイキ。
ナイキの掲げるJust Do It !(はじめの一歩を踏み出す小さな勇気)は、
感動と驚きを現出し、その結果アスリートと消費者・社員との
「感情的な絆」を生み出し、世界のナイキへの成長の契機となりました。

創業者フィル・ナイトの学生時代からの志とスポーツ精神
世界最大のスポーツ&フィットネスカンパニーの原点となったといえます。

・世界最大の「ブランド帝国」LVMH創業者ベルナール・アルノー

ベルナール・アルノーによって1987年に創業され、伝統的な
60有余のフランスやイタリア、スイス等のブランドから構成され、
現在では世界最大の「ブランド帝国」と呼ばれるLVMHの創業ビジョンは
創造性への情熱 Small is beautiful.

こうしてご自身の多彩なキャリアを通じて学んだ経験から、秋元さんは成功者の習慣についてヒントを導き出します。

それが「WACCの習慣」です。

Will:
独自のビジョンを持ち、その実現に際しては諦めることなく、
したたかに立ち向かう勇気と意思を持っている

Act:
好奇心と感性に裏打ちされた 俊敏な行動力を持っている

Create:
成功や失敗の経験で養われた「勘」に基づいた、
既存の概念にとらわれない、
創造的で戦略性に富んだ問題解決力に長けている

Communicate:
説得と感動を生み出すコミュニケーション力を駆使し、
精度の高い目標の実現・達成を行うことにより、
事業的な成功をもたらすことができる

豊富な経験に基づく力強いメッセージ

●世界を変えたイノベーションと起業家


次に、秋元さんはご自身の著書著『ビジョナリー・マネジャー』を手引きに
シュンペーター、ドラッカー、ジョブズ等を例に取りながら、「イノベーション」について語りました。

秋元さんはこう述べます。

「今日のグローバルな経済社会を成長・発展させるためには、企業家の優れたビジョンに基づいたイノベーションによって、
『人々とともに、人々のため』の変化を地球的な規模で創り出すことが求められている」

●変革期のマネジメントとリーダーシップとは


最後に秋元氏は、変革期におけるマネジメントとリーダーシップについて語りました。

ドラッカーの著書『マネジメント 基本と原則』には、
あらゆるマネージャーに共通する仕事として以下の5つが挙げられています。

①目標を設定する
②組織化する
③動機づけとコミュニケーションを図る
④評価測定する
⑤人材を開発する

P.F. ドラッカー 『マネジメント 基本と原則』

つまり組織が最大の成果を発揮するために、人を動かし、育て、実らせることがマネージャーの役目なのです。

これまでの日本は、「停滞の四半世紀」をたどってきたと秋元さんは言います。

その要因だと指摘されたのは、終身雇用・年功序列・企業内組合という雇用形態を含めた日本企業のシステム。
つまり、かつては日本企業の「強み」とされてきた要素が、現代では足かせになっているということです。

このような変革の時代におけるマネジメントには、何が求められるのでしょうか。

それは、経営戦略として「ダイバーシティ」を取り入れることです。

グローバルなイノベーション競争において、「日本人」「男性」「正社員」といった、これまで中心とされてきた存在だけを武器に勝ち抜くことは困難です。

日本社会の急速な高齢化と人口減の対策としても、グローバル戦略として、企業の「ダイバーシティ」を推し進めていく必要があります。

そして、この時代においてリーダーシップを発揮していくためには、自律的なリーダーたれと秋元さんはメッセージを送ります。

自ら前のめりになって行動する姿勢が現代のリーダーには必要なのです。

●今回のまとめ

豊富な経験から秋元さんが導き出した「WACCの法則」のように、
起業家のように考え、行動することが、現代におけるリーダーシップのカギ。

今回も、スタートアップ起業家や起業準備中の皆さまにとって、学びのあるご講演をいただきました。

私たちKICは、会議室、レンタルオフィスを備えたコワーキングスペースの提供と多彩なイベントの開催によって、一流企業とスタートアップをつなぐ次世代の共創プラットフォームを目指していきます。

東京メトロ・溜池山王駅、国会議事堂前駅のすぐそばという立地ですので、スタートアップの出発点として、新規事業のサブオフィスとして、地方企業の東京進出の足掛かりに、どうぞご検討ください。

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