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リベラルを考える 読書日記


カウンセラーJUNKOの読書 井上 達夫 
「リベラルのことは嫌いでも、リベラルリズムは嫌いにならないでください」 

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一度目 読後感 → むずかしい~・・・分からない。笑笑

二度目 → 最初に読んだ時に、う!!と感じたところに付箋を付けた。                  そこを中心に読む。まだ、分からん。何となくしか、からだに入ってこない。

三度目 → ふむふむ、そう言う事か・・やっと、掴めてきた。

大切な人(師匠)に「これ、貸してあげる」と言われて、手渡された本。
ちゃんと、読みたい。

今の、日本で生きていて、考えている、感じている、憲法、戦争、政治、
徴兵制、改憲 リベラルな政党 などなど・・・ 自分の考えを改めて確認することに、とても役立った。

リベラリズムを再編強化する指針になるのが「正義」と、語られ、
正義とは・・・が中心で語られていた。

作者の「正義」の捉え方に、納得。
「正義」とは、とても怖い言葉で、「正義」を掲げると、人間はどこまでも、他人に対して残忍になれるから。                 やたら、「正義」と言う人は、信用できない。私は。
それはあなたの「正義」で立場が違えば差別になってしまう。
そこを、正義概念として分かりやすく、作者は押さえていた。
「正義概念」とは、普遍化不可能な差別を排除するものと。

普遍化不可能な差別かどうかを判別するために必要なのが反転可能テスト。
この反転可能テストがとても分かりやすい。
要するに・・・自分の他者への行動や要求が、もしも自分がその他者であったら、受け入れられるのかどうかで考えること。
立場が反転しても、それが正義と言える。それこそが、正義であると。

他国を攻撃するとき「正義」で表されている理由が自国がその理由で
攻撃されてもそれなら仕方ないと受け入れられることが「正義」であると。

自国の民を虐殺している国へ、それを阻止することが「正義」だ。
確かに日本が、自国の民を虐殺するような政権に支配されたら、それを止めさせようと攻撃されて、その政権から救われたら、その為に用いられる方法は「正義」と受け入れられますよね。その場合も、民間人への攻撃はない
政権への攻撃なら。

この考え方が反転可能テストです。

もう一つ この本で考えたのは「寛容」
リベラリズムの理解は →「啓蒙」(理性の重視)と「寛容」 
           その伝統からうまれた、と。

私の中の、キーワードは「寛容」
作者は、自分自身が他者の批判を通じて変容していく。その可能性を引き受ける。お互いがそうした態度を取る。それが「寛容」のポジティブな面だと

でも・・・これは、難しい。自分が、もしくは、自国が、他者の批判を先ず、受け入れ、必要だと感じたら、変容していく、それを引き受ける。
そんな事が簡単に出来ますか。そんな勇気がありますか。変容、変化することは、ある意味怖いことですから。
それが、出来たら、戦争は起こらないし、個人の争いも起こらない。

だって・・、人は自分が正しいと思っているし、自国が正しいと考えているから。
これこそ、「理想」だし、まさしく「正義」ですね。

リベラリズは嫌いにはならないけれど、今は、理想に近いと思いました。

だからこそ、大事に、目指さなければいけない道ですね。


とっても、たくさんの事を思考した本でした。
正義、に浸りたい人に、おすすめの本です。

ただし、難しいです。読むのが。(^_^)

当然ですよね。作者の井上達夫さんは、法哲学者ですから。

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