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株式会社LITALICOと連携協定を締結 ~義務教育段階から高等学校段階までの切れ目のない個別の教育支援の充実を目指して~

 令和5年11月22日(水)、福島県教育委員会は株式会社LITALICOと連携協定を締結しました。
 株式会社LITALICO(以下 LITALICO社)は、「障害のない社会をつくる」というビジョンを掲げて、障害者向け就労支援事業や子どもの可能性を拡げる教育事業を展開しています。そこで福島県教育委員会は、義務教育段階から高等学校段階までの切れ目のない個別の教育支援の実現を目指して、福島県庁にて連携協定を結びました。


1 福島県の子どもたちの現状

 『令和6年度 福島県の教育』によると、平成25年度~令和5年度の福島県の児童・生徒数は減少していますが、特別な支援を要する児童・生徒は増加しています。もっと具体的に見てみると・・・
・小・中学校の通常の学級に在籍する特別な支援が必要な児童生徒
 小7.1%、中4.0%
・高等学校に在籍する特別な支援が必要な生徒 2.4%(H30  本県調査)
・小・中学校の特別支援学級在籍数の増加 H19との比較で約3.2倍UP
・通級による指導を受ける児童生徒数の増加 H19との比較で約3.8倍UP

となっています。
(※福島県特別支援教育推進プラン【2023年度版】より)

 その一方で、令和4年度の個別の教育支援計画の作成率は全体で73.6%、引継ぎ活用率は全体で70.6%となっています(同 プラン【2023年度版】)。障がいのある子ども一人一人のニーズを把握することはもちろん、学校段階間(小学校→中学校、中学校→高校)での円滑な引継ぎと活用に課題が生じています。 

『令和6年度 福島県の教育』より抜粋


2 協定締結で目指すこと

 そこで福島県教育委員会では、学校の特別支援教育を支えるICTサービス「LITALICO教育ソフト」を活用することにしました。これはLITALICO社が開発する教育支援ソフトです。通級による指導実施校と個別支援教育推進校の県立高校で、個別の教育支援計画の作成をサポートしていただきます。また教材や研修動画の提供を通じて、特別支援教育に携わる先生方へのサポートも受ける予定です。
 協定締結によって、LITALICO社と福島県教育委員会のよさを最大限いかしながら、「個別最適化された学び」の実現に向けて取り組んでいきます。

連携協定書にサインする株式会社LITALICOの山口文洋代表取締役社長(左)と大沼教育長(右)


3 協定に基づいて行われる取組は?

 協定締結により、切れ目のない個別の教育支援体制の実現を図っていきます。協定に基づく主な取組は、以下のとおりです。
①「LITALICO教育ソフト」を県立の通級による指導実施校と個別支援教育推進校に導入
②希望する県内公立小中学校等においても「LITALICO教育ソフト」を導入
③LITALICO社から導入校へのサポートや特別支援教育セミナー等の提供

※「LITALICO教育ソフト」とは
子どもの実態把握のためのアセスメントをはじめ、「まなびプラン」「まなび教材」「まなび動画」の3つの製品を通じて、特別支援教育を包括的にサポートするもの。
・「まなびプラン」:個別の教育支援計画・指導計画の作成支援
・「まなび教材」:授業で使える約13,000枚の教材の提供
・「まなび動画」:専門家による特別支援教育に関する研修動画の提供


 福島県教育委員会では、義務教育段階から高等学校段階までの切れ目のない個別の教育支援を進めていくことで、子どもたちが安心して学ぶことができる教育環境の充実に取り組むとともに、「福島ならでは」の多様性を力に変える教育の実現に努めてまいります。


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