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カ、テ、ギュ? たかぎゅ?[過去ブログからの再掲]

今日はダメだ。
忙しくて、時間の隙が今までまったくなかった。

これ以降も、相変わらず隙がないので、今日の無料note記事は、昔、別のブログで書いたお気に入りを移植したいと思う。

2015年03月04日のものだから、5年前になるのか。
もっと、ずっと昔に書いた感覚だが、思ったよりも最近だったんだなぁ。

ともあれ、そこそこ長い文章だけれども、お時間ある人はお付き合いあれ!

なお、今回noteに掲載するにあたり、時間短縮のため基本的には当時のママ掲載するつもりでいたが、一応、当時のものに目を通して、一部、加筆修正をしたうえで、新たに小見出しを入れているので、そこはご了承頂ければ幸いでござる。


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カ、テ、ギュ? たかぎゅ?
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吾輩はオタクライターである

私は、野球と双璧というか、仕事上は野球が軸足なのだけど、双璧にしたいくらいのジャンルとして、漫画、アニメ、(少しだけ特撮)がある。
俗にいう“オタク”ジャンルである。

あ、細かいことを言うと、順番的には「アニメ、漫画、(少しだけ特撮)」である。
このあたりのこだわりについては長い話になるので、また、何かの時に書きたい。

まあ、なんだ。
ついに3月になったということで、21日に44歳の誕生日を迎えるというこの年齢において、趣味がアニメというのは、ビジュアル系のクリエイターなどでない限り「頭おかしんじゃねぇ?」と思われても仕方がないことだと自覚はしている。

しかも、同じアニメでも、スタイリッシュでアートな作品とか、リアルな絵の雰囲気が漂う作品はあまり好きじゃない。基本はロボット、メカ中心のSF方面と、割と漫画チックで可愛らしい女の子キャラをこよなく愛するという、ある意味ベタな二本柱が身上である。
つまり、なんの言い訳もできない“オタク”ってことになるんだろうなぁ。まあ、趣味だから仕方がない。

ただ、それでは世間体をこよなく気にするオレとしては、独身でこれではあまりにもダメ過ぎる人になってしまうので、編集、ライターとしてせめてお仕事にしてしまえば、多少は格好がつくというもの。
元々、野球だって趣味を仕事にしたくてライターになったのだから、オレの中では同じ理屈でつなげることができるというものだ。

実は、この考え方、まだライターになる前から思い描いていたものだ。
いや、この考え方により、趣味を仕事に転化したくてライターになったのだ。これは重要なことである。

前の仕事から転じることを考え始めた時に、実は「高校教師になって野球部の監督になる」とか「プロ野球の球団職員の中途採用を狙って運営する側の人になる」という選択肢は、すごくリアルに調べて検討はしていた。
実際、ライターを目指し始めて少したったときに、前職の後輩の知人を通じて某千葉の金融機関で、「主に某千葉の球団に関係する仕事を球団と一緒にやっていく目的で、大々的にではないがエンジニア経験者で職員になれる人を探しているから、もしその気があるなら面接してみませんか?」という話をもらったことがあった。
だが、すでにライター活動を始めて決心が揺るぎなかった状態だったので、丁重にお断りした。もし、もう少し早いタイミングでこの話が来ていたら、きっとすごく悩んでいたはずだ。

だが、それらの選択肢以上にライターという職業に惹かれたのには(そこから編集も「出来てしまった」から兼ねることになったわけだが)、「アニメも合法的に(?)仕事にできる」という部分が決定力となったのである。
それで、ライターの学校の講座を受けるにあたり、1993年に『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』など特撮関係者を取材してまとめた本を処女作として刊行することでライター的な職業となり、現在は文筆家・批評家として活躍中の切通理作さんの講座を選択するに至った。
そして、前職を苦労して続ける傍ら、その講座に6年くらい“主”のように通い続け、まあ一応、切通さんの“門下生”って感じで勉強させてもらったのが、オレの現在の立場に至ったバックボーンになっている。
さらに、切通さんはスポーツ系についてはやや疎いということもあり、そこに講師として参加していたルポライターの今拓海さん(2016年8月に鬼籍に入る)がいらしたことも大きかった。
『地図にない国からのシュート-サッカー・パレスチナ代表の闘い』を後に出した今さんは、高校時代は千葉の強豪公立高校野球部のご出身。そのため、スポーツノンフィクションに関する文章の理解をいただき、まだアマチュアの立場ながら変化球に関する取材文章を書きたいと希望したオレに理化学研究所の姫野龍太郎先生にかけあってくれただけでなく、取材にまで同行していただいたのだが……。それは、軸足の野球の話ネ。話が逸れてしまった^^;。

とにかく、そういうことで、最初から確信犯的にアニメも仕事にするつもりでライターになったということを言いたかったワケ。

ここでようやく「カ、テ、ギュ」登場

で、ここからがようやく今日の本題なんだ。
前振り、長げ~って自分でも思ったよw

実は、幼少の頃に読んだ漫画の『新オバケのQ太郎』第1巻(藤子不二雄)の中で、オレが大変気に入っているストーリーがある。


それは「サテハラタカ」というサブタイトル。単行本第1巻に収録されていて正味6ページしかないのだが、今読んでもツボにハマると腹が痛くなるほど笑いが止まらなくなるほどである。
これは『ドラえもん』でいうと、触ると反対の機能になってしまうアベコンベの回とか、栗まんじゅうがどんどん増えていくバイバインの回でも、同様の状態になることがあるので、読むときは注意が必要だ。

ストーリーは……まあ、ストーリーって程のものでもないのだが、朝の大原家が出勤や登校前で慌ただしい状態の中、家族に頼まれたことをQちゃんがことごとく忘れてしまい、「どうしたら忘れないで済むか」と落ち込んでいてたところ、家を出る前にパパが「サ、テ、ハ、ラ、タ、カ」と呪文のような言葉を発して身の回りを確認してから出勤する姿にQちゃんの目がとまった。

詳しく聞くと、財布、定期、ハンカチ、ライター、タバコ、鍵の頭文字だけ覚えておいて、出る前にそれぞれ確認することで忘れ物をしないのだという。それをQちゃんに感心され、鼻高々に家を出たパパがかばんを忘れるという“仕込み”もあるのだがw
とにかく「これは、いい考えだよ!」と、早速取り入れることにしたQちゃん。
だが、またいつものように滑稽な覚え方をして、笑わせてくれるのだ。

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まず、この手のQちゃんの空回りな行動になにかと犠牲になる弟・O次郎に「何か用はないかい?」と聞くも「ナイラッタ」とあっさり返されると、トイレに入ろうとしたところでトイレットペーパーを持ち出し「あとで返すから」といって無理矢理『カ』としてしまった。
そもそも、持ち物とか用事はないのに強引に進める時点でかなりおかしい。

続いて、今度はママに御用聞きにいくと、書いたばかりの「手紙をポストへ入れに行ってほしい」と言われて、これを『テ』と覚える。だが、まだ『カ、テ』の2つでは物足りない。

そこで、今度は偶然訪問してきた牛乳屋の集金に対して玄関で対応しながら、「これを『ギュ』とおぼえる」と言っただけで「はらってくれないの?」と問う牛乳屋に対して「あん心しなさい。わすれないから」と言い残して放置。にしても「ギュ」ってwww

で、ここまで覚えたQちゃん。なんと、しばらく部屋に戻ってゴロ寝しながらまんじゅうとか食って、しばらくくつろいでしまう。トイレのOちゃんは? 牛乳屋の集金は? どうなる!?

でもって、「さて、そろそろ思い出そう」と、ようやく起き上がったQちゃん。
「カ、テ、ギュ。ちゃんと覚えてる」と悦に浸る。
もう、この「カ、テ、ギュ」という響きだけで、オレは笑いがこらえきれんwww
覚えた数もたった3つだし、なによりなぜ「ギュ」? やはりここがツボだwww
『オバケのQ太郎』は、シリーズを通じてこういう奇想天外なマヌケっぷりをQちゃんが毎回披露して笑いをとるのが定番だ。

だが、話はこれでめでたくは終わらないのもまた定番。
Qちゃんは、たかだか数分の間に「カ、テ、ギュ」のワード以外はみんな忘れちゃっていたww
「カ…………、はてな? カって何だろう?」、「テって、何だったかなあ」
なんて調子。

だが、「ギュは、牛にゅうだっ!」と速攻で思い出したところで、ギャグの爆弾が炸裂!
Qちゃんは牛乳屋の待つ玄関には行かず、冷蔵庫の牛乳をゴクゴク飲んで「ギュはこれでよし」とご満悦。

さらに、トイレで紙を持ちだされて「カミラッタ!」と騒ぎはじめたO次郎に気付き、「そうそう、カは紙だった」と、ママから預かった手紙を渡してしまう。それで、「テというのが、わからない。だが、あきらめないぞ。ええと………」と座り込み、文句タラタラの3人をよそ目に「うるさいなぁ、思い出せないよ!」と、最後まで自分がしでかしたことをに気が付かないまま話は終わるという……。オチ自体は割とあっさり締める形となっている。

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つまり、ここでのインパクトは、やはり「カ、テ、ギュ」の響きのマヌケっぷりと、「ギュは牛乳だ!」で牛乳を飲みに行くという、頭の中は食べ物しかないQちゃんらしいカン違いの2点ということになる。

で、「たかぎゅ」とは?

一方で、この作品に笑った小学生時代から数年たった後、任天堂のビデオゲーム・ファミリーコンピューターが流行っていた時代に一世を風靡したプロ野球ゲームとして、オレは「プロ野球ファミリースタジアム(ファミスタ)」(ナムコ)と「ベストプレープロ野球」(アスキー)を熱心にプレーしていた時期があった。

このときは、まだゲームに登場する選手の名前が、正式にNPBの公認をとる手法が確立されていなかった時代。ファミスタでは、選手は実名ではなく、ひらがなでちょっと本当の名前をもじった形にして表現していた。「クロマティー→くろまて」、「篠塚→しのすか」という感じである。
余談だが、そのために初期のファミスタシリーズは公式的なタイトルにはなっておらず、黒歴史となっているという。

で、当時、大洋で「スーパーカートリオ」と近藤貞雄監督が命名した俊足の1~3番の中には高木豊がいた。
この高木の名前については、ファミスタ、ベストプレーともども「豊=ゆたか」の「ゆ」の字を小さくして「たかぎゅ」と表現していた。当時は5番打者にもう一人高木由一という左の好打者がいたためである。

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一見、オバQの話と何の関係があるのか? と思われがちだが、オレはこの「たかぎゅ」という名前を見るたびに、そのイントネーションが微妙に似ている「カ、テ、ギュ」を思い出して、一人で「ククク」と反射的に笑いを抑えられなくなる体質になってしまったのである。

そして「逆も真なり」で、高木豊氏が野球中継の解説や『プロ野球ニュース』に出演している姿を見ると、「カ、テ、ギュ」を思い出し、また「クククク」。勝手に自分でリンクさせているくせに、「かんべんしてくれっ」となっていた。

そんなんだから、取材で直接高木豊さんに会った日にゃあ、当然、頭の中にオバQの「カ、テ、ギュ。ちゃんと覚えてる」、「ギュは牛乳だ。ギュはこれでよし」という場面がいの一番にフラッシュアップされてしまう。
当然、笑いをこらえるのに必死だったよ。
高木さんを取材する場に同席したのは、担当編集者として『野球小僧』時代に「セカンドのポジショニング」と「プロ野球ニュース特集」のときの2回と、今回、『野球太郎』の「オレに訊くな」でライターとして取材をしたので、都合3回あった。さすがに3回目あたりはもう慣れたもので、その笑いをうまいこと愛想笑いに転化して有効利用させてもらいましたけどね。

まあ、ご本人は人に会う数が一般人に比べて半端ないご職業のため、オレのことは会うたびに忘れているし、これはライターになって実感したのだが、担当編集者って取材のアポとかとったりして電話のやりとりなどは取材前にすごくしているのに、実際に取材の現場に行くと写真とったりしていて直接話をする機会が少ないので、みんな全然覚えてないんだよね。
逆に、ライターを差し置いて編集が出しゃばるのもよろしいことではない。場合によって助け舟は出さなきゃいけないときはあるが、あくまでライターを立てるべきなのだ。だから、むしろ編集が取材対象者に1度会っただけで覚えられというのもちょっとどうかと思ったりもする。

ということで、、、、
すんごい長編になってしまったけど、要するにオレの中では「オバQ」と「高木豊」は心の奥底でガッチリとつながっているということ。これは、漫画と野球を愛するオレならではの概念だと思っている。

ちなみに、高木氏と同時代に大洋でプレーした田代富雄のニックネームは「オバQ」である。
そのため、田代さんが登場したときにも

田代→オバQ→カ、テ、ギュ→たかぎゅ→高木豊

と、訳の分からない連想ゲームで「プププ」と笑いに結びついてしまい、困ってしまうことがあった。

「カ、テ、ギュ」=「たかぎゅ」を知っていた男

さて。。。
実は、この「たかぎゅ」については、これで終わりではない。
他にもまったく関連性のない意外なところからつながったエピソードがあったのだ。

実は高校時代の野球部のチームメイトだったトバというヤツとファミスタで対戦していたときに「たかぎゅ」が登場した際、それまでなんの伏線もない状態でトバがいきなり「カテギュ!」と言いながらスイングをしたのだ。

「えっ? トバ、それってオバQの……?」
「そう、そうw キヨシ(オイラの本名)も知ってるの?」

感動である。
「心の友」決定であるw
野球部なのに、全然、野球部っぽくない感動秘話に乾杯!

実際、当時は練習時間よりファミスタやベストプレーをしていた時間の方が多かったくらいで、……いや、さすがにそれは盛りすぎだけど、トバとはそう言っても周りが不思議がらないほど、高校時代に散々ファミスタやベストプレーをやったことは間違いない。
これは余談だが、大学生になってからは、それがファミスタから「ダビスタ(ダービースタリオン)」に変わり、アイツはそのままのめり込んで競馬の世界に行ってしまった。現在もベテラン厩務員として栗東で仕事をしている。

それはともかく、トバとは、人生観とか、基本的な考え方については、オイラと北極と南極くらい正反対なのだが、ときどきこういうビックリするようなシンクロがあり、不思議な結束感を個人的に持っていた。

で、要はこんなオレの思念が詰まりに詰まった高木豊氏の「オレに訊くな」の取材記事をぜひよろしく……と。結局は掲載誌の紹介に落ち着くというわけですナww

もちろん、記事の中には「カ、テ、ギュ」の“カ”の字も、ましてや“ギュ”の字のかけらも感じさせない子育て論に関する同氏の極めて有益なインタビュー記事に仕上がっております。
発売は3月中旬だと思うのでもう少し先だが、実はこの取材は先立って『週刊野球太郎』というスマホサイトにて掲載されている。もし、見られる環境であれば、そちらをご覧いただきたい。

『週刊野球太郎』へのリンク→コチラ ※注)現在はありません

誌面に掲載される原稿は、掲載しきれなかったたとえ話などに変更したりしてアレンジはしているが、他の仕事の兼ね合いで思うような時間が確保できず、全体の構成までは動かせなかった。できることなら、スマホサイトと誌面ではまったく違う構成にしたいと思っていたんだけれど。そこはお許し頂いたうえで、両方チェックしてもらえるなら、なおのこと嬉しい限りである。

くだらなくて長いだけの文章に乾杯

いや~。
くだらない内容ながら、とんでもなく長い文章を書いてしまった。
一瞬、分割して1週間くらいで毎日小出しにアップデートしようかと思ったが、、、
それだと余計にマヌケ感が出るので、もう、一気に出してしまうことにした。

ここまで、まともに読んでたどり着いた人、エライぞ! 尊敬するよ。
もし、オレに直接会える機会があったら、ぜひ、ひと言っておくれ。
飲んでいる場だったら、好きな飲み物を1杯おごらせてもらうよ。
機嫌が良い時だったら、飲み代丸ごと持っちゃうかもよ!

ただ、疑い深いオレは、おそらく本当に読んでいるかをチェックするため、書いた内容について色々と質問してテストすると思うから、それに合格したら…ね。それは覚悟しておいて欲しい。
よくいるんだよ。「面白かったです」とか調子の良いこと言っていおいて、「じゃあ、●●について、なんて書いてあった?」って聞くと「…………」ってなるヤツがw 今、平塚の方で中学校の先生とかしていたり、あと、今は古巣の編集部員に収まって頑張っているあの男もその気配アリってところかな?

まあ、悪気があるわけでないのは解っているつもりだし、人物そのものを否定するつもりはないんだけど、オレにとってはもっとも嫌いな行動で、やられると表向きは愛想笑いをしているけど、内心はすごく落ち込む要素だから。
「お願いだから、初対面の人とか以外で、それをするのだけは勘弁してくれよ。だったら最初から『読みましたよ』とか言わずに『ちゃんとは読んでないですけど、ちらっと見ました』とか注釈付きにしてくれー」
と、もはや願うような気持ちである。

とはいえ、そこはオレがもっと短くてわかりやすくて面白いことを書きゃいいんだろうけどね。
でもまあ、ここの場は別に金をとっているわけでもないからね。
そこはご理解いただければと思うわけですよ。

ということで、本日はお疲れ様でした。

実は、こんな長文かいておきながら、仕事たんまり抱えてますゆえ。。。。
今から、手綱を締めて頑張りませう~。

それではみなさんも、、、、

頑張りませう~

また、近いうちに!


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おしまい
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以上、いや~相変わらず長くて下手くそな文章だなぁ。
最後まで読んでくれた人は、当時の文にも書いているが、本当に奇特な方だ。
もし、そういう人がいて、オイラと直接会うことがあったら、ぜひ、言ってね。
そのときは、お礼に一杯、なんらかのドリンクをおごらせて頂きます。

もちろん、ちゃんと読んだか、内容に関する質問や部分的な箇所の感想などを伺って、テスト判定させてもらってからだけどね、おごるのは。

でも、まあ、中身を読んでいなくても、「あれ、面白かったですね」と言ってくれるだけで嬉しいから、判定がNGでも機嫌が良いときならおごりますよ。

そもそも、そういった酒場に自由に行ってお話ができるような状況に早く戻って欲しいね。

その日が1日も早くきてくれるよう祈りつつ、仕事にもどりませう。。。。

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キビタキビオ
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