「ふたりソロキャンプ」を読む。
「ゆるキャン△」前後から膾炙した『屋外活動モノ』とも言うべき漫画ジャンルがある。
実際はさらにそれ以前からあるが(「ヤマノムスメ」とかね)、あまりポップなジャンルとは言えなかった。
屋外、自然を描くとなると写実的な画力が求められ、作風もそっちに引っ張られるんじゃなかろうか。
あるいは実録系……こちらもあまり絵的に華やかにはなりにくい。
そう言う意味では出端祐大 作「ふたりソロキャンプ」(講談社)はなかなかの按排である。
物語はソロキャンプを強く指向する中年に差し掛かった主人公が、ひょんなことから絡んでしまったキャンプド素人のヒロインを指導する……と言う形で進行する。
かなりハウツー感あふれる構成になっており、コミックスの1巻、2巻の巻末にはそれぞれ協賛されたグループやキャンパーのインタビューなどが入っている。
一方で、ぶっきらぼうで自分の事を語らない主人公に、キャンプを通してコミュニケーションを図ろうとするヒロインという、かなり不器用なロマンス模様が展開される。
その上で、何故主人公が頑なな態度でソロキャンプを指向するかが回想などを通して読者に提示される。
キャンプシーンという「見せ場」と人間模様という「裏の展開」がうまく交互に、あるいは同時に回るので、中々漫画としては精緻な出来ではないか、と思う。
見せ場であるキャンプシーンも、ヒロインがお荷物にならないようになっており、メインのキャンピング関連は主人公が、そしていわゆるキャンプ飯をヒロインが担当することで展開上の活躍が偏らないようになっている。
ここからは漫画内ではなく、私の個人的な感想である。
私が「ふたりソロキャンプ」を呼んだ時に感じた第一印象はこうだ。
「ホモくせぇ画風だなぁ」
である。
誤解なき様にお願いしたい。誹謗中傷の類ではない。
主人公の設定やデザインが、いわゆる「イカニモ」という感じなのが、私にそう感じさせた原因である。
言い訳させてもらうと、作中で妙に主人公に絡みたがる友人がいたり、バイ発言してみせたりする人物がいるなど、なんとも「それっぽい」描写が多く、私は今でも「くさいなwww」と思いながら読んでいる。
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