ロゴが出来上がるまで
KHOの木口です。今回はロゴやアイデンティティのデザインが完成するまで、どのような流れ、内容を経てプロジェクトが遂行するのか、順を追ってご説明します。
1.お問い合わせ
ウェブサイトのお問い合わせフォームからご連絡ください。KHOにいただくご依頼の80%はリピートのご依頼、またお客様からのご紹介ですが、もちろん、新しいお客様とのお取引もいつでも大歓迎しております。ただ「こんな形のロゴが欲しい」というご依頼より、「この会社をなんとか変えたい」「新しいプロジェクトを立ち上げたが、見た目をどうしたら良いかわからない」という漠然としたお悩みの方が、おそらくお役に立てるかと思います。漠然としたお悩み大歓迎です。ぜひご連絡ください。
2.初回ヒアリング
何にお悩みなのか、どういったことを今後行なっていきたいのか、1時間程度お伺いします。料金は無料ですが、東京23区・横浜市以外の場合は交通費を別途頂戴いたします。もちろん、Zoom、Google Meet、Skypeといったオンラインでの面談もご対応しております。
3.お見積もり、ご契約
2.で行なったヒアリングの結果をもとに、お見積りをいたします。工数や制作物のほか、プロジェクトの全体像を含めた計算を行います。もちろん、ご予算や期間によって複数パターンご準備。お見積りの内容をご確認いただき、よろしければご契約書の締結となります。
なお、おおよその工数と価格の目安については、以下のページでご紹介しております。
4.セミナー・ワークショップの実施
セミナー・取材
ブランド、ブランディングに対する基本的な知識、最新の事例をご紹介し、ブランドやブランディングに対するイメージの統一を図ります。
そして、お客様の会社がこれまでどのような道を歩んでこられたのかをお伺いするほか、必要に応じて工場、作業場などの現場を拝見いたします。
ワークショップ
KHOのブランディングデザインは、いきなり見た目から検討するのではなく、会社や組織の考え方である「価値観」から検討します。そのためにワークショップを行います。回数や内容はプロジェクトによって様々ですが、基本的にはこれまでの行動について振り返りを行い、特徴的な出来事や独特なエピソードを抽出、そこから大切にしている・大切にしたい考え方、反対に好ましくない出来事や考え方を問う内容になります。ワークショップを実施すると、徐々に組織として大切にしたい出来事や言葉がクリアーになってきます。開催する側としても、おぼろげだったものが徐々に明確になってくる様子は、毎回興味深く感じます。
5.ブランドメッセージの検討
4で行なったワークショップの結果をもとにして、140字〜200字程度のブランドメッセージとしてまとめ、ご提案します。内容は組織としての姿勢、価値観をわかりやすい平易な言葉で綴ったものです。価値観自体はあくまでも会社や組織のメンバー内で共有するものですが、ブランドメッセージは会社の世界観を形成する第一歩となり、第三者の目線や社会からどう思われたいかという点を重要視する必要があります。「ワークショップでメッセージを完成させないのですか?」とご質問いただくこともあるのですが、KHOが責任を持ってまとめているのは、そのためです。メッセージは言葉の使い方、選び方(ですます調、である調、同意語)など、細部にわたって検討・議論を重ねます。
ミッション・ビジョン・バリュー・パーパス
メッセージが決定してから、社会や組織の未来像を描いたビジョン、行うべきことをまとめたミッション、行動指針であるバリュー、この組織が社会に存在する意義を問うパーパスをそれぞれ整理します。これらは全てワークショップの結果やメッセージが元になっていますので、この段階で新しく言葉を検討したり考え方を問うことはしません。
6.ロゴの検討
メッセージの決定を経て、ロゴの検討に入ります。ロゴは会社の顔となるものです。「なんとなく」は禁句です。価値観を反映させ、なぜこの形状なのか、なぜこの色をつかっているのか…など、全てにおいて説明ができることが前提であり、同時に長年にわたって使い続けていただける耐久性、そして何より会社から愛されるものでなければなりません。
手書きでのアプローチ
ロゴの検討は、最初に「とにかく手書きで書く」という作業から始まります。「ここをもっとまっすぐにした方がいいのでは」「ここは太い方が姿勢と合致するのでは」と悶々としながらペンを走らせる時間が続きます。検討し初めてすぐに「これだ!」と思うものを書けることも時折ありますが、滅多にありません。
アイディアはコトとコトを組み合わせることで、より強くなると言われています。ロゴやアイデンティも試行錯誤を積み重ね、書くことを積み重ねることで、よりロゴとしてもっと機能し、もっと愛されるものにできると考えています。
ある程度手書きの案が溜まり、これ以上のものはできないかもしれないという段階から、手書きの案から価値観に合致する数十案を絞り込み、Adobe Illustratorのデータに落とし込んでいきます。この段階でも試行錯誤は続きます。いわば手書きの延長として、デジタルデータに変換する作業です。
ご提案段階からグッズをシミュレーション
そして、その中から「これは価値観も世界観も担保できそうだな」という案を絞り込んで、様々なグッズ展開をシミュレートしてみます。Photoshop上で再現するほか、実際に印刷をしてステッカーとしてMacの天板に貼り付けてみたり、ラベルとしてペットボトルの水に巻いてみたり、現実世界でどう見えるのかという部分を大切にして様々なシミュレーションを行います。その結果をもとに「もっと線を太くした方がいい」「もっと曲線を滑らかにした方がいい」など、見た目の部分を調整していきます。この段階でどうしても見た目が気に入らない案は除外し、最終提案をする数案に絞ります。
7.ご提案
ロゴのご提案は単に案をお見せするのではなく、改めてブランドメッセージとその経緯、各ロゴ案のコンセプトや成り立ちを含めた、ご提案書にまとめてお見せいたします。なぜその案に至ったのか、なんとなくという曖昧な理由ではなく、明確な理由があってこその最終案だからです。
またご提案書では6.で作成したグッズの展開例も含めてお見せしています。ロゴはロゴだけで存在するのではなく、様々な物に使われてロゴとして機能するからです。実際に使用する立場であるクライアントの皆様も、単に好みかどうかという目線だけでなく、実際に使う場面を想像しやすく「こちらの方がより自分達らしい」という目線で選定いただけるからです。
8.ロゴの決定・ご納品
ご提案を経てロゴの納品を行います。その際、最終的に精緻化という作業を行います。白黒にした際や、拡大・縮小した際、目の錯覚によって角度や大きさが違うように見えたり、角度がズレているように見える場合もあります。そういった細かな部分を調整する作業です。
納品するデータは、イラストレーターのAIデータとPNGデータの2種類。カラー・白黒、背景色がある場合に使用する白抜き、横長・縦長、アルファベットや社名の有無など必要に応じて様々なバリエーションをご用意します。
ロゴの他にお渡しするもの
最近では、ロゴの他に、マークを一部切り抜いて使用したり、ロゴを組み合わせてパターン状にして使用するものもご提案しています。
ロゴの成り立ちがわかり、同時に映像のアイキャッチとしても使用できるモーションロゴ(モーショングラフィック)もご提案、お渡しする機会が増えています。スマホやタブレットの普及だけでなく、屋外広告もサイネージ広告が増え、映像による表現が加速度的に増していることを考えると、モーションロゴは今後必要不可欠になるかもしれません。
ロゴを使用する際のマニュアルもお渡しします。ロゴが決定してからの各宣伝・広報を、KHO以外のパートナー企業様や、お客様の会社内で作成する場合もあります。その際、「これだけは守ってほしい」というルールを定めたマニュアルをご覧いただきながらデザインしていただきたいのです。ロゴの使用方法がバラバラになってしまうと、見た目の統一が図れず、せっかくのブランディングが水の泡になってしまいます。
9.アドバイス・コンサルティング
場合のよっては、ロゴの納品後も継続的にお客様のデザインパートナーとして協業こともございます。別途ご契約が必要ですが、制作は行わずアドバイス、コンサルティングのみ行うことで、ご予算を抑えることも可能ですので、是非ご相談ください。
もちろんお客様に合わせてカスタマイズします
ロゴを納品するまでの流れをざっとご紹介しました。プロジェクトの期間はおおよそ半年、長くて1年ほど。もちろん、お客様のご都合やご予算に合わせて流れを変更したり、省略する場合もあります。
会社や組織だけへなく、個人やプロジェクト単位のロゴでももちろん構いません。気になる方は是非、以下のウェブサイトをご覧いただき、お気軽にご相談ください。お待ちしています。
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